さんまちゃんよろよろ日記

仕事が山積み過ぎて本が読めてません。悲しい。

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黎明に叛くもの

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宇月原晴明
黎明に叛くもの(218)


幼き行者よ、魔王の孤独を思え。
永遠に自負を手放さぬものの、果てしない愚かさと哀しみを思え。

やがて地平の彼方より偉大なる朝日が昇り、あの星の光をかき消すだろう。

忘却を憎む者よ、昇る太陽にあくまでも張り合おうとする誇り高き最後の星を思え。
どこまでも黎明に叛くものを、光に逆らう光を思え


これは「時代もの、大好き」で最も読みたい!と思った作品です。
たいりょうさんの記事
http://blogs.yahoo.co.jp/tai_y1976/40232804.html
beckさんの記事
http://blogs.yahoo.co.jp/sayuppe02/35340013.html

「信長〜」が、ものがたりとして入り込み辛い作品(私にとっては)だったので、
こちらも身構えつつ読み始めたのですが、、、、、、
めちゃくちゃ入り込んでしまいました。


日本にたどり着いたイスラム教の暗殺集団、波山から降り、「天下を二分する」と誓う二人の稚児。
     「知恵第一の法蓮坊」と呼ばれた庄五郎
     「容顔第一の玉蓮坊」と謳われた久七郎
松波庄五郎は、時に西村勘九郎、あるいは長井新九郎と名乗り、
最後に行き着いた名は、斉藤道三。
久七郎は、兄者と慕う庄五郎にもらった松の一字を捨てず、わずかにしか名を変えなかった。
最後の名は松永久秀。

天下を取らんと、日輪たらんと足掻く二人。

しかし道三は日輪に出会い、自分が日輪ではないことを、
ひとつの星にしか過ぎないことに気づいてしまう。
若き「日輪」織田信長。
道三は娘、帰蝶(濃姫)を嫁がせることで日輪を取り込もうとする。


     らあ、いらあは、いら、らあは
     らあ、いらあは、いら、らあは

     らあ、いらあは、いら、らあは
     らあ、いらあは、いら、らあは
                          アッラーのほかに神はなし。(ラー・イラーハ・イッラッ・ラーハ)

薬種、霊香、両刃の短剣、そして傀儡の果心(カシム)。
物心付いたときより稚児として生き、波山の法によって暗殺の手段として育てられた久秀。
彼はどうしても波山を降りることができなかった。
そしてだれよりも日輪にこだわり、
そしてなによりも兄者にしがみついていたかった。


お前は許せるのか。
おのれ以外の誰かが日輪であることを!
何者かの光に、
おのれが初めからこの世になかったかのごとく
かき消されてしまうことを!

たとえ星とて、
星でしかなかったとて、
我らもまたおのれの光を放つものじゃ。

信長であろうが誰であろうが、
わが光を消させはせぬ。
何人が相手であろうとも、
光を消すのは、燈火を消す者たる波山の法を継ぐ者よ。


罌粟の花に、平蜘蛛に、波山の法に、帰蝶の思い出に酔わされ、自ら酔った
もうひとりの主人公、もうひとつの果心、明智光秀。

そして読了後には
光秀に、久秀に、果心に、らあいらあはの舞踏に酔い、くらくらしている自分がいた。

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批評をするより断然読みたくなる記事。この小説のよき匂いが漂ってくる素敵な記事です♪

2006/12/17(日) 午後 5:33 たいりょう

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たいりょうさん。入り込みすぎて書評なんてムリムリ。後半なんて泣きっぱなしでした。涙腺がゆるくて困ります。

2006/12/17(日) 午後 10:15 abe

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ふふふ、読了記事を手ぐすね引いて待っておりました(笑)。トラックバックさせて下さい♪ 新書版で出てる全四巻バージョンには、書き下ろし外伝も載ってるようですよ。

2006/12/17(日) 午後 11:51 智

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智さん。読みましたよ!めちゃくちゃ良かったです。外伝って確か単行本化されてるはず。(amazonで調査済み)それも読もうっと。トラバありがとです。

2006/12/18(月) 午前 0:11 abe

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そうそう、その外伝がつい最近文庫化されたんですよ、abeさん。ぼくも読もうと思って買ってあるんです^^。

2006/12/18(月) 午前 0:50 beck

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beckさん。それは読まなきゃ!ですね。でも秀吉の読んでからにします。そのほうが楽しめそうなので。

2006/12/19(火) 午前 1:07 abe

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黎明に叛くもの 宇月原晴明著 中央公論新社 2003年

 戦国時代を舞台にした伝奇歴史小説。    大永二年、二人の稚児が妙覚寺を下りた。人知を越えた波山の法を身につけた上、自らの師を殺しての出奔だった。いずれ天下を二分して支配しようと約束するこの二人は様々に名を変えた後、それぞれ斉藤道三、松永久秀として世に出ることに

2006/12/17(日) 午後 11:42 [ 読書日記〜防忘録〜 ]

宇月原晴明「黎明に叛くもの」

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