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ドイツ語

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ドイツ語(ドイツご、独:Deutsch)は、英語やオランダ語と同系のインド・ヨーロッパ語族・ゲルマン語派の西ゲルマン語群に属する言語の一つ。

ドイツ語人口は世界で約1億2800万人、そのうち約1億0450万人が第一言語としている (Ethnologue report for language code GER)。漢字では独逸語と書き、一般に独語あるいは独と略す。ISO 639による言語コードは2字が de、3字が deu である。

現在インターネットの使用人口の全体の約7パーセントがドイツ語であり、英語、中国語、スペイン語、日本語に次ぐ第五の言語である。サイト(ウェブ・ページ)数においては全サイトのうち約8パーセントがドイツ語のサイトであり、英語に次ぐ第二の言語である。[1]

ドイツ語圏

ドイツ語を公用語としている国
ドイツ連邦共和国
オーストリア共和国
スイス誓約者同盟(イタリア語、フランス語、ロマンシュ語と併用)
リヒテンシュタイン公国
ベルギー王国(ワロン語、フラマン語と併用)
ルクセンブルク大公国(ルクセンブルク語(ドイツ語の方言)、フランス語と併用)
なお、欧州連合の公用語の一つでもある。 1991年まではナミビアにおいても公用語だった。


公用語ではないが、ドイツ語が使用されている地域

EU加盟国・及び各自治体の住民におけるドイツ語への理解度 濃い赤色が母語地域、以下50%以上、20-49%、10-19%、5-9%、5%未満(灰色はEU非加盟国・地域)イタリア(トレンティーノ(南チロル)地方。旧ハプスブルク領)
アルザス地域圏(アルザス語)、ロレーヌ地域圏のモゼル県 [1](フランス;約120万人)
デンマーク最南端部の一部地域
かつてハプスブルク家の支配下にあった東ヨーロッパ一帯
クロアチア
スロバキア
スロベニア
チェコ
ハンガリー
ポーランド
ルーマニア
アイスランド
ブラジル
アルゼンチン
カザフスタン(約95万人)
ナミビア
パラグアイ(約16万人)
アメリカ合衆国の一部ペンシルヴァニア州、ノースダコタ州など
にもドイツ語話者(通例バイリンガル)がいる。

Languages. The World Factbook. 2003
Ethnologue report for language code GER

方言

ドイツ語圏の分布 母語話者が多数派となっている地域(濃い橙色)、第二言語として用いられている、もしくは非公式に用いられている(黄色)、少数民族としてドイツ系の話者が存在する(四角)俗に言うドイツ語とは、何十もの地域方言の総称で、大きく分けて北部方言(低地ドイツ語)と中部・南部方言(高地ドイツ語・中部ドイツ語)などに分けられる。ドイツは領邦国家に分裂している時代が長かったので、各地域ごとの方言の差異が大きいと言われている。 南部方言は、「第二次子音推移」ないし「高地ドイツ語子音推移」と呼ばれる子音変化が起こったが、北部方言では起こらなかったので、子音に規則的な違いが見られる。南部方言はさらに中央ドイツ語と高地ドイツ語に分けられる。

現在標準ドイツ語(Hochdeutsch)と呼ばれるものは、主にテューリンゲン地方などで話されていた東中部方言を基にした言葉で、ルターのドイツ語聖書などの影響によって標準文語の地位を獲得した。今日外国語としてドイツ語を学ぶ場合、この言葉を学習することになる。

低地ドイツ語のうち、西部方言である低フランク語から、オランダ語が形成された。
ケープ植民地のオランダ語からアフリカーンス語が形成された。
リンブルグ地方などで話される低フランク語の東南部方言をリンブルグ語と呼ぶ。
低地ドイツ語のうち、東部方言全体を低ザクセン語(ニーダーザクセン語)と呼ぶ。また、低ザクセン語をさらに東西に分ける。一般に低ザクセン語とはこの西部低ザクセン語のことである。
中部ドイツ語で西部方言の内、ルクセンブルクで話されるルクセンブルク方言からルクセンブルク語が立てられている。
高地ドイツ語の方言の中でウィーン訛りは有名であるが、東部方言の中部バイエルン方言に属する。オーストリアのほぼ全体が、中部バイエルン方言か南部バイエルン方言に属する。逆に、ドイツのバイエルン州でもバイエルン方言が用いられない地域がかなりある。
高地ドイツ語の西部方言をアレマン語(シュヴァーベン語)と総称して呼ばれる。
アレマン語のうち、フランス国内のアルザス地方で話される方言は、アルザス語と呼ばれている。
スイスのドイツ語はアレマン語の高地アレマン方言、最高地アレマン方言であるが、これらは一般のドイツ人には聞いてわからないほどで、ドイツ語圏スイス人へのインタヴュー等をドイツのテレビで放送するときには字幕が出るほどである。また、スイスにあっては、大文字のウムラウトを書かずにeを後置する、エスツェット(s)を使わずにssを書くといった正書法上の違いがある。
米国のペンシルバニアドイツ語は、スイスのドイツ語の変形である。
イディッシュ語はドイツ語の変形だが、ヘブライ文字で書かれる。

ドイツ語話者の分布は、第二次世界大戦におけるドイツの敗北により、大きく変化した。図は1910年の国勢調査をもとにした1945年までの分布(紺色)
図は1950年時点の分布(紺色) ポーランドからはドイツ語話者がほぼ一掃されている。しかしながら、ドイツ語話者は少数民族として東欧各地に残った(空色)
歴史
「ドイツ語」という語は786年 theodiscus(テオディスクス) というラテン語型で初めて文献に登場するが、これは「民衆の」という意味を表す古高ドイツ語の形容詞 diutisc から派生している。

ドイツ語は時代順に、

750年 - 1050年 古高ドイツ語
1050年 - 1350年 中高ドイツ語
1350年 - 1650年 初期新高ドイツ語
1650年 - 現代 新高ドイツ語
とおよそ四つの段階に分類されている。

ドイツ語の原型となるフランク族の使用していた言語は、「第一次子音推移」と呼ばれる子音体系の変化によって古代ゲルマン語から分化し、紀元前2〜3世紀ころに完成していただろうと考えられている。紀元後500年ごろまでに高地ドイツ語に第二次子音推移が起こり、低地ドイツ語との差異が明確になった。こうして「古高ドイツ語」時代が始まるが、この当時はまだ全ドイツ的な標準ドイツ語は存在しなかった。いわゆる「古高ドイツ語」は当時のドイツ語のさまざまな方言の総称であるにすぎない。現在までかなりの数の古高ドイツ語による文書が残っているが、その多くについては作者がわからない。有名なものでは9世紀初めの叙事詩『ムースピリ』や『ヴェッソブルンの祈祷書』、オトフリート・フォン・ヴァイセンブルクによる『福音書』などがある。また、当時の書き言葉ではラテン語が優位を占めていたが、多くのラテン語文書の翻訳も作られた。例えば『イシドール』、『タチアーン』、また、ザンクト・ガレンの僧侶ノートカーによる旧約聖書の詩篇などが挙げられる。

11世紀に入るとドイツ語による文献は増え、僧侶に代わって宮廷の騎士たちが言語の担い手となってきた。ミンネザングと呼ばれる吟遊詩人たちは自らの詩がなるべく広く理解されるよう、多くの方言の共通点を集約してドイツ中部より内陸部で大多数に通じるような中高ドイツ語を形成した。中高ドイツ語は古高ドイツ語と比べて母音が減少し、語尾の変化も単純になっているが、まだ新高ドイツ語よりは複雑なものだった。

中世末期から流布した民衆本は分かりやすいドイツ語で書かれていたが、まだ正書法もなく地方ごとに独自のやり方で表記していた。初期新高ドイツ語は表記にも一定の法則性を与える方向に向かって形成され、1522年ころ完成したマルティン・ルターのドイツ語訳聖書によって大きく発展した。

17世紀にはドイツ人の民族としての自覚が高まり、知識人の間では統一されたドイツ語を求める国語浄化運動が盛んになった。近代ドイツ語の正書法はこの頃より整備されはじめる(名詞語頭を大文字にするなどの工夫は、この頃生じた)。この思潮はロマン主義の時代に引き継がれ、グリム兄弟による辞書の編集やコンラート・ドゥーデンの正書法辞典などによって新高ドイツ語が形成された。しかし1998年8月1日に導入された正書法についてはいまだに論議があり、グリム兄弟の辞書が完成したのは着手から100年以上経った1961年だったことも考えると、他の全ての言語と同じように、ドイツ語もいまだ形成過程にあると言えるだろう。

元々、統一以前の連合諸侯時代のドイツ語では、民族をあらわすTeutsch(トイチュ)が同じ言語を解す民族の間で共通の言語名とみなされていたようである[2]。18世紀末になりプロイセン王国によって国家が統一されると、統一国家名としてTeutschを語源とするDeutsch(ドイチュ)が採用されたため、ドイツ語もDeutschと呼ばれるようなったという[要出典]。しかし、オランダ語では「ドイツ」という。江戸時代にそのオランダ語での呼び名が知られ、そのままその後も受け継がれてしまったのである(現地人は「ドイチュ」と呼ぶため、それが渡ってきた際、日本人の発音表現によって訛っただけという説もある)。


全体的な特徴(英語との比較)
日本で幅広く学習されている英語とは、同じインド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派に属し、2000年ほど前は同じ言語であったと推測されるため、今日でも共通点は少なくない。しかしながら、特に中世以降に両言語がたどった歴史的背景から、主に以下の点で違いがある。

英語は大母音遷移を経てつづりと発音の乖離が大きく、また複数の言語から長年にわたり語彙を輸入したため例外が多いが、ドイツ語の場合は規則的であり、一部(例: eu を [ɔʏ] と発音)を除いてローマ字通りに発音する。
英語では代名詞以外は格変化しないが、ドイツ語では一般名詞およびそれに結びつく冠詞、形容詞にも主格・属格・与格・対格の格変化が残っている。ただし近年口語を中心に属格の衰退が激しく、英語の of に相当する前置詞 von が代用されたり、属格を用いる前置詞に与格を用いることが文法的にも認められるようになってきている。
英語では名詞の性は消滅したが、ドイツ語では男性名詞・女性名詞・中性名詞を区別する。
英語では動詞の人称変化は3人称単数現在の -s (例: make > makes) と be 動詞とを除いて全て消失したが、ドイツ語では4〜5通りに活用する (例: ich gehe, du gehst, er/sie/es geht, wir/sie gehen, ihr geht)。
英語では衰退した接続法(例: I suggest that you should go there soon.)が、ドイツ語では幅広く使われる。
英語では基本的に主語+動詞+目的語という語順だが、ドイツ語では動詞の位置が2番目(平叙文)、1番目(疑問文・命令文)、あるいは文末(副詞節など)というように変化する。本質的には日本語と同じ主語+目的語+動詞という語順である。V2語順を参照のこと。

日本との関係

日本におけるドイツ語の影響
日本では、西洋医学を輸入する際にドイツ人教師を招いた影響もあり、多くの医学用語がドイツ語から借用され、かつてカルテはすべてドイツ語で書かれていた。「カルテ」自体もカードを示すドイツ語である。これに対し一般の患者が解釈できないドイツ語を隠語として

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