身体・病気・医療の社会史の研究者による研究日誌

地震で被害を受けられたかたにお見舞い申し上げます。

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2012年2月2日

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夢遊病の研究(1884)

Tuke, Daniel Hack, Sleep-Walking and Hypnotism (London: J. & A. Churchill, 1884).
夢遊病についての文献をチェックした。著者は、イギリスの指導的な精神科医。

An automaton is substituted for the true volitional self. The will is the slave of a dream or a suggestion. 4

この著作は、大きく二つの部分に分かれており、前半ではテュークが息子とともに6年前に夢遊病についての質問表を作成し、それを医師などに配布して(配布と回収の仕組みはよく分からない)、夢遊病についての情報を集め、それを分析している。後半の冒頭で、テューク自身が観察したガイズ病院の16歳の患者で夢遊病の症状を示す16歳の女性患者の、自発的な夢遊病と、催眠をかけてさまざまな行為をさせたことが記される。後半の次の部分では、「引き起こされた夢遊病」として、催眠をかけられた人々の報告などが記されている。最後の章は、シャルコーの好意で、サルペトリエールで行われた催眠による夢遊状態を観察した記述である。

夢遊病についての質問表を作って配布し、その結果をまとめて調査しようと思った原因は、夢遊状態を引き起こす催眠の流行である。具体的には、イギリスでは医学でも医学の外でも催眠が流行し、同時代のフランスでシャルコーが催眠を利用したヒステリーの研究を進めて注目を集めていたからである。シャルコーの研究は、単にフロイトの無意識研究に影響を与えただけでなく、当時脚光を浴びていた神経学における意思によらない筋肉の運動(反射)と一緒になって、医師たちにとって魅力的な主題であった。

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