「アホウ邸ツアー」の余波(2008.11.21週刊金曜日)
「麻生ツアー」逮捕は一方的 亀井静香、雨宮氏ら院内集会麻生太郎総理の「お宅拝見ツアー」(10/26)に参加した3人が歩道を歩いていただけで逮捕された事件への批判が強まっている。 13日、国民新党の亀井静香代表代行、新党大地の鈴木宗男代表、雨宮処凛・「週刊金曜日」編集委員が世話人を務めた集会が議員会館内で行われた。この3人が呼びかけた集会など、数年前なら考えられない組み合わせだ。 報道機関も多数つめかけた会場では、逮捕現場を複数の角度から撮影した映像を検証し、一方的な逮捕だったことが改めて確認された。 鈴木氏は、 「参加者は、事前に警察官と打ち合わせまでしている。そしてタコぼうず(逮捕を指揮した公安刑事)が指示し、帽子の男(別の公安刑事)の方がぶつかってきている。警察が自分達で作り上げた逮捕ではないのか」 と、厳しく批判した。 釈放された3人のうち2人が集会に出席。そのうちの1人は 「(警察との打ち合わせ通り)旗や横断幕をたたんで歩き始めたら、突然襲われてしまった。わけがわからず気づいたら地面に押し付けられていた」 と逮捕の瞬間を語る。 亀井氏は警察官僚出身で、いわゆる「極左事件」に関する初代統括責任者に就き(1971年)、成田空港事件、浅間山荘事件、日本赤軍テルアビブ空港事件等を陣頭指揮していた。その亀井氏が次のように語った。 「新聞でこの件を知った時、デモ参加者が暴れたのではないかと思った。しかし現場を映したビデオを見れば、警察の行動は行き過ぎているのではないだろうか。 私は取り締まる側にいた人間で、成田空港の現場にも行ったことがある。国民が言論活動で意思を表すのは当然で、警察は違法行為があった場合のみ取り締まる。感情に走ってはならないし、恣意的な逮捕は許されない。 放置していたら、暴動になりかねないのならまだしも、参加人数からいってもそのようなことはあり得ない。警察総監に電話して『しっかり調べろ』と伝えた。」 今回のツアーの目的は、貧困を強いられた人間が金持ちであり貧困問題解決の責任を負う麻生首相の邸宅を見て現実を実感することだった。雨宮氏によると、 「最新のデータでは、非正規雇用は37.8%、その80%が月収20万円以下。住宅にも事欠き、(住民票の関係で)事実上、投票権すらない状態だ。」 と、深刻化する窮状を指摘した。 現在、政府与党は派遣労働に関する法案をまとめているが、抜本改正には程遠い。亀井氏は、 「この点に関しては、考えの近い社民や新党大地と連携して小が大をのみこむように進め、改革という名で人々を苦しめている政策を改め、今は苦しくても頑張れば何とかなると思えるような社会の仕組みにしたい。」 と決意を述べた。最後に印象的だった鈴木氏の言葉。 「小泉政権成立以降、反対する人間を抑圧する傾向が強まっている。今度のように、貧しい若者が自分達で行動し始めたことは、寧ろ歓迎すべきことだ。」
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