
さっき盛岡から戻ってきたところです.昨夜は盛岡市民文化ホールで,プラハ国立劇場の引越し公演が行われました.演目はモーツァルトの「魔笛」です.いうまでもなく,この作品はモーツァルトの最晩年(1791年)に作曲・初演されたオペラ作品で,今でも大変人気の高い作品です(実際,今回の盛岡公演も,1ヶ月前には既にチケットが完売していました).私も昔から大好きな作品なので,早いうちにチケットを入手し,ウチの皇帝と共に観に行くことにしたのでした.
この「プラハ国立劇場オペラ」の本拠地は,プラハの「スタヴォフスケー劇場」(英名は「エステート劇場」,こちらの名前で載っている旅行ガイドも多いようです)ですが,ここではモーツァルトの生存中に彼のオペラ作品も上演されており(「ドン・ジョヴァンニ」や「皇帝ティートの慈悲」の初演はここでした),プラハ市民から熱狂的な支持を受けました.そのような経緯もあることから,この劇場はモーツァルトの作品にはかなり力を入れています.今回も彼らが力を入れているモーツァルトだけあって,私達も楽しみにしていたのでした.
さて,実際にホールへ行き,座席について開演を待っていたのですが,なぜか開演前から,舞台上に十数人はいると思われるバレエダンサーがうろついており,なにやらウォーミングアップのようなことをしています.「何なんだろう,あの人たち…」と思いつつ舞台をしばらく見ていましたが,開演となって序曲が始まると,なんと彼らのダンスつきでした(驚).学生時代に,オッフェンバックの「天国と地獄」で序曲に合わせてフレンチカンカン,というのは経験していますが,「魔笛」でダンスつきという演出は初めて見ました.一方,舞台装置については,天井から吊ってある蚊帳のようなカーテンを使っており(これを自在に動かして様々な効果を出す),この効果がかなり面白いと思いました.
この「魔笛」は「フリーメイソン・オペラ」として広く知られていますが(実際,モーツァルトは熱心なフリーメイソンリーでした)今回の演出もこのフリーメイソンの精神に則ったものでした.実際,賢者ザラストロ側の男性は皆,フリーメイソンの儀式で着用する化粧回しのようなエプロンを着用しており,実際の儀式を模したと思われる演技もありました.これがとても厳粛に見えて,舞台に重厚さを与え,引き締めるのに効果を出していたように思います.一方,いわゆる「お笑い系」のキャラクターであるパパゲーノとパパゲーナは,やや和風テイストのコスチュームで,なんだか「日本昔ばなし」にでも出てきそうないでたちでした.歌手達については,皆さんとても素晴らしいと思ったのですが,合唱団が裏手で歌っているときに少し弱い感じがしたのと,ザラストロ役の方が声が不安定だったのとが少し残念です(この日の盛岡はかなり気温が低かったので,体や声帯がビックリしてしまったんでしょうか,などと心配してしまいます).
しかし,それでもこの楽しい作品を,私達は十二分に味わうことができ,地方に住んでいながらもこのような優れた芸術に触れることができることに心から感謝したのでした.実は盛岡は,結構海外のオペラ劇場の引越し公演が行われるのです.来てくれるのももちろんありがたいのですが,呼ぶ方も凄いと思っています.芸術を大切にし,人々の心を豊かにするべく多くの方々が尽力している,この岩手の地に嫁いできて,本当によかったと思っています.
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『魔笛』は私も大好きです。
ストーリーのほうはやはり今ひとつよく分からない部分もありますが、音楽の素晴らしさはモーツァルトのオペラの中でも最高だと思います♪
地元で良い音楽が沢山聴ける盛岡、素晴らしいところですね!
2008/1/31(木) 午前 6:06
こんばんは.あまでお様も「魔笛」お好きですか.私も昔から大好きな作品で,いろいろな表情の音楽が盛り込まれていて,お得感のある(笑)作品だと思っています.
盛岡は結構オペラの引越し公演が多いところです.モーツァルト作品では過去に「フィガロ」や「コシ・ファン・トゥッテ」が上演されたことがあります.他の作曲家の作品では,2,3年ほど前にヴェルディの「アイーダ」が上演されたことがありましたが,もたもたしていたらチケットが完売してしまい,買えなくて観られませんでした(泣).
2008/2/1(金) 午後 10:50