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桂浜からまた渡船乗り場に戻り、船に乗るかどうか迷って待っていると、
到着した渡船からローディさんが降りてきた。

道の駅大山岬で話をした人だった。
再会を喜び合うとともに情報を交換する。


昨夜は種崎千松キャンプ場にテント泊したが、
GWということもあって、とても騒がしく明け方まで寝られなかったとのこと。

こちらが道の駅夜須のことを話し、
互いに、相手のサイト地のほうが良かったと言い合った。


ローディさんは、これから足摺岬へ向かい、
たどり着けなくても、美味いカツオのたたきがあるらしい久礼(くれ)まで
頑張ってみるという。

自分はここであきらめてツーリングを終えるので、楽しんでくれと伝える。

またどこかでお会いできるかもしれませんねと言ってくれた
そのローディーさんと別れ、そこから北へと走り出した。

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高知市は路面電車が走っている。
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いくつか大きな川を渡り、路面電車に寄り添いながら走って、
途中から国道32号線を北上する。



今回で、ランドナーでのテント泊ツーリングは5回目になった。

このランドナーを手に入れた時、5回くらいは出かけたいと思った。
その時から10年かかったが、一つの目標は達成できた。


ランドナーの何が好きなのかというと、
自分よりずっと上の団塊の世代のお兄さんたちや、その少し下のお兄さんたちが、
日本列島改造なんかもまだ及んでいなかったような所までも、
縦横に駆け巡った魔法の乗り物だったように思っているから。

そして自分もそんな風になりたいと思った頃がよみがえってきて、
前と上だけを向いて夢中になれるような気がするからだ。


こんな感覚、だれにも理解されまい。



11:10 西濃運輸高知支店。
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ここで、フロントバッグだけを外して、
残りを自転車ごと預け自宅宛へ運んでもらうよう頼んだ。
小さな荷物の送料よりは値は張ったが、気持ちよく引き受けてもらえた。


自分の身はというと、タクシーで高知駅まで戻った。
自転車を引き取ってくれる集配所が、
もっと街なかにあれば、タクシー代を節約できたのにとも思った。


でもそのタクシーの中で、
運転手さんからいろいろ面白い話を聞くことができた。

四国の人々がお遍路さんに対して尊敬の念で接していること。
四国のお遍路というものが、
世界の巡礼の中でも宗教、宗派にとらわれない稀有なものであること。
高知の代表的なお土産は浜幸のかんざしというお菓子だということ。



高知駅では、すんなりと岡山までの指定席を手に入れることができた。
12:13発 岡山行南風14号に乗って、焼きさば寿司を食べた。
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座席の目の前には、奥四万十博の案内が貼ってある。
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今が会期中。

頑張ってもう少し足を延ばせばよかったと後悔もしたが、
高知の地元こんびにで買ったミレービスケットを食べながら、
やはりそれは無理だったとすぐに思った。
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岡山駅を目前にして、列車が遅れ始めた。
強風の影響を受けているとのこと。

しかし、岡山からの新幹線が特に混んでいたわけでもなく、
どうという事もなかった。


新幹線の窓の景色は、本当に飛んで流れ去っていく。
あらためてその速さは破壊的だと思った。

自由席に座って、
今年のGWは無為に過ごさずに済んだと安堵し、
こんなに便利に家に戻ることができるありがたさを感じると同時に、
5日かけて少しずつ積み重ねてきたものを一瞬にして吹き飛ばされてしまう
ようにも感じた。

京都に着いて、近鉄と向かい合う八条口側の改札を出る時、
GWの大混雑にたじろいだ。


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おわり。

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翌朝、自転車ツーリング5日目、まだ暗いうちに行動開始。
一晩を過ごした痕跡が残らないように片付けして、
5:45 さらに西へ向けて出発した。


サイクリングロードではないが、海岸線に沿って走りやすい道が伸びている。
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空は雲に覆われていて、昨晩からの風がまた少し強まっている。

まだ雨は降っていないが、
足摺岬へ向かう気力はもうすっかり失せていて、
せめてもの節目として高知市を目指した。


6:19 物部川。

橋を渡った先には、龍馬高知空港が広がっている。
昨晩見た飛行機は、ここへ飛行機が降りてきていたのか。


物部川を渡った先も、海沿いの堤防道が続く。
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まもなく、集落道になった。
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この道は細いが、西へずっと続いている。
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伊座利で買った入りきらない乾燥わかめを大事にしながら、道をたどる。
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集落道が、県道14号線くろしおラインと合流したころ、
土佐タタキ道場なる店を発見。
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そういえば、まだカツオのたたきを食べていない。
ここが本場で今が旬なのに。
しかしまだ店は開いていない。


7:20 種崎千松キャンプ場。
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高知市の名所見学先の中で、一番目に来てしまった。
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広々としている。 トイレも数か所ある。
浜もすぐそばだし、遅くまで開いている食事処も近くだ。
無料のキャンプ場とは思えない。

うーん、昨日頑張ってここまで来ればよかった。
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偵察を終え、次は桂浜に向かう。

桂浜は、浦戸湾を挟んで種崎千松キャンプ場の対岸にある。
キャンプ場の駐車場から見える橋を渡ればすぐだ。
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しかし、この橋は見上げるほど高く、車もずっと連なっていて、
歩道幅も狭く一人しか通れない。
下手をすると、トラックに轢きつぶされてしまう。

別のルートはないものかと地図を探すと、渡し船をみつけた。
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高知県営渡船「龍馬」。
通勤通学時間帯なので、20分おきに出ている。
7:50発長浜行に乗船。
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見えている対岸に向かう。

側面の柱の間から、先ほどの橋が見える。
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乗客は、ほかには原付一台だけ。
乗船時間10分程のなかなか風情ある乗り物だった。


渡った先の長浜で、地元こんびにに立ち寄る。
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店のおかあさんに地元の物はある?と聞くと、
近所のパン屋の自家製パンと、
近所の工場で作っていて今売り出し中のノムラのミレービスケットを勧められた。
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お遍路さんかえ?と聞き返されたので、
いえいえ観光です。今から桂浜へ行こうと思ってます。
と答えると、とても丁寧に道順を教えてくれた。


教えてもらった花街道を進む。
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風が強くなってきて走りにくく、乾燥わかめが飛ばされそうにもなったが、
道は整備されていて、おもてなしの気持ちが伝わってくる。


少し登らされて、
8:30 桂浜。
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風雲急を告げる時代の主人公ゆかりの地にふさわしい天気になってきた。
雲だけでなく雨粒も落ちてきた。
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急いで、来た道とは反対側、浦戸湾沿いを戻る。
乗ってきた渡し船が、湾に浮かんでいるのが見えた。
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つづく

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そろそろ、今日のキャンプサイト地を探し始める。


15:00 香南サイクリングターミナル。
案内図にも載っていて、ペンションにレンタルサイクルが備わった施設だった。
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そこのマスターに、手結浜キャンプ場の場所を聞いてみたが、
今はもう無いらしい。

親切にも、施設の中庭にテントを張っていいよと勧めていただき、
さすがにそれは申し訳ないと辞退すると、今度は近所の名所を教えてくれた。



15:00 手結(てい)港
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日本で一番古い石垣の港、と聞いた。
この港をもとに、実家の旅館を立て直すというドラマの舞台にも
最近なったらしい。
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長宗我部地検帳に多くの水主の居住が示され、港の歴史は古い、とある。
1657年竣工とあるので、360年前になる。


狭まった港の口は、船が出入りできるように可動橋になっていて、
これもまた珍しい。
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ここから、近くにある月見山キャンプ場に行ってみた。
小高い森の中のこじんまりとしたテントサイトだった。何か少し違う。

高知市には、種崎千松という有名なキャンプ場があることは知っていた。
まだ20km程先。 今からではとてもたどり着けそうにない。


道の駅夜須や、そばの浜に広がるヤシィ・パークで、
ボーとしながら、鯨ハムを食べながら、
時々遥か遠くにゆっくり降りて行く飛行機を眺めながら、
時間を過ごしてしまった。
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この浜辺は、芝を痛めないようにバイクやキャンプは禁止。

もう疲れ切って頭も体も働かない状態だったので、
屋根があるあずま屋で、お遍路さんよろしく、
控えめに一晩過ごさせてもらうことにした。
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日没を過ぎてから、風が強くなってきた。
天気が安定してる時の海風、それとは違う強さの風だった。
やはり下り坂に向かっているようだ。



つづく

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奈半利川を渡る。
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すぐ隣駅の田野駅。この駅にも道の駅が併設されている。
昼食時ということもあって、とても混み合っていた。


こんなものがあった。
自転車SHOPの前においてあるロードバイクを引っ掛けるスタンドではなく、
お遍路さんの杖を立てかける杖レスト。
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「四国遍路」 −回遊型巡礼路と独自の巡礼文化− と書いてある。
いたるところ、お遍路さん率が高い。



休憩もそこそこに国道に戻り、先を急ぐ。
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高知まであと30km程。今日は距離を稼ぐことができた。

おそらく今日中に高知市内にたどり着けるだろう。
でもその先、足摺岬はまだかなり遠い。


高知市から足摺岬は、直線距離で室戸岬から高知市までの倍ほど。
海岸線は険しく道は曲がりくねっている。
さらに海岸線をなぞることができず、山の中へ分け入るところもある。

下手をするとあと4日くらいかかるかもしれない。
なんだか自信がなくなってきた。



13:00 道の駅大山岬。
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小さな道の駅だが、食堂がある。
ちりめん丼を注文。
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シソとノリの香りで食欲が目を覚ます。
こちらのちりめんは、抵抗もせず、おとなしく食べられている。
塩味も、汗をかいた体に心地よかった。

奥の黄色いのは、たくあんではなく、小夏という果物の一切れ。
甘くジューシーで、回りの白い部分も食べられる、

今売り出し中の柑橘類だそうだ。 うまかった。



食後にくつろいでいると、ツーリングのローディさんが道の駅に入ってきた。
聞いてみると、テント泊で走れるところまで走り、
デポした車のところまで、鉄道で戻るとのこと。

荷物は決して多くはないが、サドルの後ろに高く積まれている。
シュラフは嵩高いので既に削減したが、次はテント削減を検討中、
とのことだった。

やはり、ロードバイクでのツーリングは荷物量で苦労するようだ。


でもそのローディーさんは、
高く積まれた荷物をものともせず足を上げて跨いでいたが、
自分はといえば、筋肉痛でサドルの高さでさえ跨げなくなっていた。



13:40 大山岬を発ち、湾を挟んで向こうに見えていた
安芸市へ向かって走り出す。

先のローディーさんから、2つの情報をもらっていた。

一つは、安芸市で阪神タイガースが春にキャンプを張る球場あたりから
走りやすいサイクリングロードがあるということ。

もう一つは、明日から雨だということ。



14:11 首尾よく、球場前駅の前あたりで、
海岸の際につけられているサイクリングロードに乗った。
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サイクリングロードは、走りやすいところが多いが、
木の根がアスファルトを持ち上げ、がたがたになっていて
スピードが出せないところもあった。

信号もなく、車を気にする必要がないので
おおむね気持ちよく走ることができた。


時おり、土佐くろしお鉄道が見える。
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どれくらい走ったか、堤防の内側や、緑地などに応対しているうちに、
終点に近づいてきたようだ。
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サイクリングトンネルを抜けたところから、
案内板に書いてある手結浜(ていはま)キャンプ場へ向きを変えた。
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つづく

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道の駅キラメッセからしばらく走っていると、旧道が目に入り、
吸い込まれてしまった
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国道は車が多くなり、走るのに気を遣うようになってきていたが、
旧道はそういうこともなく、時間が止まっているようだ。
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川向うの集落とつながる石橋を渡る。
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渡った先に何か案内板が出ている。 吉良川の街並み。
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江戸中期から明治期に、薪や木炭、またそれらを京阪神へ運ぶ廻船業で栄え、
土佐漆喰、水切瓦、いしぐろと呼ばれる石塀などの家並がかたち作られたらしい。
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地元スーパーにも目が行ってしまう。
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少し離れたところにも、部分的に歴史を感じさせそうなものがぽつぽつとある。
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迷い込んだおかげで、思いがけずいいものを見つけたような気になった。




さあ、そろそろまじめに走るぞ。

11:10 国道沿いの羽根岬パークエリア
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お遍路さんと日陰を分け合う。



11:40 奈半利(なはり)の中心部に着いた。

徳島市とつながっている小松島市街地以来の大都会。

高知市へつながる土佐くろしお鉄道のターミナル駅がある。
とは言っても、1時間に1本前後だが。
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サンゴ遊覧船もあるようだ。
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四国の南側は、奈半利、伊座利、日和佐など、
神話に出てくるような地名が所々にある。

古来の呼び名に漢字を当てはめたような地名。

黒潮のおかげで、異文化に触れる機会が多かったからか。
それとも地形によって古い文化が守られたからか。

そういえば、室戸もそうした匂いのする地名に思えてくる。

だんだん疲れてきて、何の裏付けもない勝手な想像が
走りながら膨らんでくる。



つづく

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