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■ホツマ文字と古代日本語を学ぶ ー続き

ホツマツタヱは時代の違いはあれど、日本語で書かれているのはもちろんですが、ホツマ文字は「書き言葉」でしかないわけで、しかも、「ウタ」で綴られているのです。
普段、散文しか読まない人が韻文を正確に解釈できるかというと、これは、なかなか難しいものがあります。

■ ヲシテ48音表

http://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-23-6b/andro_gosse/folder/1128972/16/34642716/img_2?1490021219
(見やすさのため、アワウタの配列とは異なります)



池田先生は文献学的に研究されていらっしゃいますので、私のような「にわか」(といっても、もう15年)とは重さがちがうのですが、反面偏狭なところもあり、若い研究者はしばしばはみ出してしまいます。
歴史研究には編年という作業がともないますが、池田先生の研究はあくまでも、「現在ある文献」にこだわっているため、思いつきで編年に手をだした研究者は破門されてしまうおそれがあります。
こうした「無茶」な編年のカケラはネット上で検索するといくつもひっかかってきます。
「古墳誰時」という人も(この人も同門だったとか、専門の興味は考古学かな?)綿密な年表を上げていますが、誰も顧りみることはありません、人的資源の浪費であり、勿体無いことです。
私は門弟ではありませんが、それでも言われたことがありました、「あなたは今、ヲシテ研究に没入すべきではありません」と。

かつて、池田先生にお会いした時、私は「縦書きを出来るようにしましたがブラウザのせいか、高さがそろわないのです」と申し上げたところ、「現在縦書きは必須の課題ではありません」と言われました。
当時、たいへんな苦労をしてエクセルで縦横変換をして縦書き表示ができるようになった、と聞いております。

そして、「一文字辞書が必要です」と申し上げたら、「それは貴方がおやりになりなさい」と云われてしまいました。
それ以来、池田先生と話をする機会はありませんでした。

私にはコンテンツを増やすことはできません。
しかし、私はコンピュータ屋なので、フレームワークを示すことはできます。
文献の研究、古代の研究にはコンピュータは欠かせません。

あれから何年たったでしょう。
今日は2017年3月20日ですが、今やっと私は一文字辞書のひながたを示します。
コンテンツは総て池田先生の知識です。
コンピュータの知識の有る人は私の言いたいことを理解できると思います。

これはヲシテ研究に限ったことではありません。
どんな分野でも重要なことは明日のために知識を蓄積することではないでしょうか。
既にご自分の文化を持っている方はそのコンテンツをコーパス化(コンピュータで利用できる形式)してください。
皆様の明日のために次の事をおねがいします。
紙の資料は毀損されやすいので、スキャナやカメラで電子化するのが良いでしょう。
もちろん、原本を破棄しないほうが良いのは言うまでもありません。
貴重な資料を失って泣かないために、かんたんに持ち運べるようにSDカードやUSBドングルに保存してください。
丈夫さと容量の点で、CDーROMやDVDはあまりおすすめできません。
紙と面談(これほどすぐれたものは無いのですが・・・)をはなれ、オンラインで用が済むようにしてください。
海外に自前のサーバがある方は文化の保存のためのサーバスペースを用意してください。
そして、世界中、どこからでも参照、利用できるようにしましょう。

HTML5でデータベースをいじれる人はデータベースを用意してください。
WEBブラウザの開発に発言力のある人は縦書きルビ等、日本語処理の対応を推進してください。

当分は必要悪ではありますが、ウインドウズ、ワード、エクセル、パワポでなく、できればLinuxmintとLibreOfficeを活用してください。(Linux環境はすべて無償ですから)

とりあえず、TTミカサ01の入力用コード表兼一文字辞書のひながたをエクセル形式でアップしておきます(Libreのセーブ形式は.odsが本来です)が、マクロ使わなくても、画面上の表現は若干異なります。
エクセルで.xlsx形式のものをダウンロードした場合グリフが表示されない時は範囲を選択してフォントを指定しなおしてください。
LibreOfficeを使っているなら.odsファイルをダウンロードしてください。
フォントをインストールしていない人も見れるようにPDF形式のものもアップしておきます。(見るだけですが)


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次回は ■フォークロアのなかに歴史の片鱗を見出す

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■ホツマ文字と古代日本語を学ぶ

前稿ではホツマツタヱ奉呈文をお見せしました。
以下に示すのは「ミカサフミ」と呼ばれる文書です。
「ホツマツタヱ」同様、ホツマ文字(伊予文字ともいわれる)によって書かれた五七調の長歌です。


ミカサフミ奉呈文(冒頭部分)
http://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-23-6b/andro_gosse/folder/1128972/16/34642716/img_1?1489751588


図中のふりがなに注目して、まず「を」と「お」の使い方が逆なので、エキセントリックなイメージを持たれるでしょう。
また、古語文法に照らすと、なんとなく読み下せると思われるでしょう。
初めてヲシテ文字を見る人でも、古語文法と短歌を知っていれば、おそらく、以下のように読むかと思われます。

国摩が述ぶ

神が代の とほこ(戈?)の道も
やや盛ふ 枯れを治さむる
山と竹 神に返さの
遺し文 君は御畑を
初めませは 臣も三笠の
文をそむ 大田田根子も
秀真文 そめ捧ぐれば
三種宣り 備ふ宝と
詔勅 しかれど神代
今の代と 言葉違えば
道逆る これ諸家の
伝え文 今の手爾波に
なぞらえて 形と技と
その味を とくと得ざれは
陸奥を 行き違うかと
恐るのみ也


身の回りの辞書などから語句をひろってみましょうう。

くになづ=国摩真人(クニナヅマヒト)・・・柳生流や塚原卜伝の先祖とか云われる仁徳天皇時代の武術家かな?
おおたたねこ=大田田根子・・・三輪氏の祖、大物主神の子
ほつまふみ=秀真文・・・神代文字で書かれた文書・・・国学者落合直澄の認めたイロハニホヘトの順に並べた48の表音文字
てには=手爾波・・・テニオハの事
みちさかる=道逆る・・・神の道に逆らうという意味で神武記にある

等など。

しかし、それこそが、ヲシテ偽書説を唱える人の思うツボなのです。

では、平安文法でも充分解釈できるかもしれないが、コンテンツに忠実に考えるとどうなるでしょうか。

上代の トの教えと鉾になぞらえた治世の道も少し異ってきました。
枯れを修復するヤマトタケが崩御されたときの遺された文があるので、君が御旗を染めるのであれば、臣である私、クニナズもミカサフミを染め、 ヲオタタネコもホツマフミを染めて捧げれば、三種の法を備えた宝と詔勅がそろうことになります。
しかし上代と今の代は言葉も違うので教えと違ってしまうかもしれません。
ホツマフミの伝承家が、今のテニオハで解釈して、考えかたと意味を 正しく知らなければ、ミチノク(道の奥と陸奥との掛詞)で迷うようなことになることを恐れるのです。


どーかしら、わし、弟子じゃないけど、まだ池田先生に「ぜんぜんダメっ!」怒られそうだなwww
この程度なら平安文法でも80%は読めるんだけど、


ここで、解説のためにヲシテ時代のトリビアを少し;

カレ=枯れ; 力を消耗した状態、ケガレなどのように用いる。 ケガレは、饌、朝餉、夕餉などの食事をしないで栄養が不足した状態あらわす、とか。後世では転じて食料の得られない状態→汚れた状態と変化する。
いわゆる穢れはオエと呼ぶと思われる。

カミ=流れの上流、ここではアモトすなわち宇宙の根源。アモトから下されるタマとクニタマ(地球)にあるシイが合わさってタマシイを構成し、それが肉体と結びついてイクラ・ムワタとなり、人間になると考えられていたようだ。
池田先生はイクラ・ムワタを直訳で五臓・六腑と訳してはならない、とたしなめています。
人が死ぬことをカミアガルと言います。タマとシイのタマノオ(魂の緒という訳はかなり近いですね)を解かれてシイはクニタマに、タマはアモトに還るわけですが、うまくタマノオが解かれないと魂魄とどまって災いをなすと考えられていたようです。

ミハタ=御旗; 12代景行天皇の子、ヤマトタケが、当時まつろわなくなった東国を平定した折に用いた大義の意味か?
ハタ=機織のハタとの掛詞かもしれない。旗は布で造られるので。
ソム=染める;布に字を書いていたと思われ、染めるという概念と重なる。

トミ=臣; 当時の日本はキミ、トミ、タミの3つの階級で成り立っていたようだ。
当時は徹底した臣主主義の社会であったようで、キミ=君は高い権威を持った指導者であり、トミ=臣は強い権力をもち、経済主体としてのタミ=民は一切の権力を持たなかったと考えられる。
大宇宙=タカマになぞらえた、タカマノハラというトミの会議の場がもうけられていた。

ヲオタタネコ=意富多多泥古; 古い多氏(九州、畿内に長く続く氏族で「太」「大」「意富」「飯富」「於保」とも表される)で大三輪氏の祖でありホツマツタヱの編纂者であり、オオモノヌシ(役職名)=大物主の一人。
モノは軍事を表し、後世、兵の字で表され、つはもの=強兵のように熟してしまっている。同様に、もののふ=モノの府=武士となるので、モノヌシは侍大将、オオモノヌシは軍務尚書のようなものか。(銀河英雄伝説のオーベルシュタインみたいな?)
モノは時代が下れば部のひとつになり、物部氏のような使われ方をするようになる。
武術についてはカナテとよばれていたようだ。
同様に、(狩猟用でなく)武器としての弓を表すカナユミという言葉もあるようだ。

次はヲシテフォントのコード表を兼ねて、一文字辞書のひながたをアップする予定です。

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■日本神話vs日本史

まず、ヲシテ研究の現状についてお話ししましょう。

現存するヲシテ文献は以下の通りです。
これらの文献を引用する場合は、もっぱらこの略称記号が用いられます。

ホツマツタヱ
完本 略称 所蔵
和仁估安聡本 安 滋賀県安曇川町西万木所在
小笠原長弘本 弘 宇和島市・小笠原長恭氏蔵
小笠原長武本 武 奉呈文・1〜16アヤ、松本善之助先生から池田満へ贈らる
17〜40アヤ、宇和島市・小笠原長明氏蔵
内閣文庫本 内 内閣文庫蔵(小笠原長武写本)

ミカサフミ
残簡本 略称 書名・所蔵
和仁估安聡本 ミ 『神戴山書紀(ミカサフミ)』滋賀県高島町、野々村直大氏蔵・8アヤ分
溥泉 ト 『神嶺山傅伝記歳中行事紋(ミカサフミ・トシウチニナスコトノアヤ)』龍谷大学蔵

フトマニ
完本 略称 書名・所蔵
野々村立蔵本 フ 『神敕基兆傅太占書紀(フトマニ)』野々村直大氏蔵
小笠原長武本 フ 『神敕基兆傅太占書紀(フトマニ)』小笠原長明氏蔵

ヲシテ文献残簡本・引用本
写本者等 略称 書名・所蔵
和仁估安聡 表 野々村直大氏蔵残簡本の表(『ホツマツタヱ』34・35アヤ
〃 裏 野々村直大氏蔵残簡本の裏
溥泉 朝 『朝日神紀』龍谷大学蔵
〃 春草・春刊 『春日山紀』(草稿本)龍谷大学蔵 『春日山紀』(安永八年 一七七九年刊)
〃 明 『神明帰仏編』龍谷大学蔵
小笠原通当 神 『神代巻秀真政伝』内閣文庫蔵

池田満著 展望社刊 『ホツマ辞典』より引用

龍谷大はなかなか優れた史料をお持ちですな。

ちょっと前に流行った8母音説についてはかなり狭い研究とかで、ワクチン万能説と同様、多くの人が擬似科学に騙されてしまったようで、他にも、原田常治氏に類する無茶な批判があるのですが、本稿ではふれないことにします。(興味がありましたら検索するだけで、間違っても本を買わないほうがいいかも)

ここでは池田満氏と鳥居礼氏に限定して考えてみましょう。

■ 秀真伝とホツマツタヱ
ホツマツタヱの翻訳者に鳥居礼という方がいらっしゃいます。
この方はホツマツタヱの現代語訳「秀真伝」を刊行されています。(底本は小笠原本か?)
池田先生がホツマツタヱを叙事詩として捉えているのに対して、この鳥居氏はホツマツタヱを古事記に類似した神話として書いたようです。

すなわち、歴史ホツマと神話ホツマというわけですね。
実際、秀真伝はかなりの人に読まれており、神話として愛されているようです。


■ 古代の指導者としての天皇
コンテンツに関して、ヲシテ文献に出てくる人物に、ワカヒメとアマテルカミの姉弟がいます。
池田先生は(私もですが)アマテルカミを古代の天皇としてとらえていますので、その事跡と思想に特化して、すべてを「尊い尊い」と手放しで讃えており、若い層には受けがイマイチなのかもしれません。
一方、鳥居氏は神道で女神であったアマテラスを男性神としたことでスーパーヒーローとしての感覚が若い人に受けたと考えられます。
昨今、若年層の短歌人口が増えており、今後、ワカヒメのファンも増えてくると考えられます。


■ 大陸文明の影響
「てげてげ」で有名な飯山一郎先生(我らシベリア移住組の先達)の云われるような天智天皇と天武天皇、すなわち大化の改新の時期における日本の歴史に対する大陸の干渉は無視できないものです。

ここで池田先生は鳥居氏の訳は漢字渡来以降の知識で翻訳されており、漢字にとらわれた完全な誤訳だとして批難しています。
さらに、池田先生は古語の完全な意味が解読できていないので完訳本を出さないとしています。
誰もが日本の古代について興味を持って欲しいというわりには無理のある説明ですね。
「仮訳」なら外務省だっていつも出してるし(ぉぃぉぃ)

私も、完全に意味がわからないなら出さないほうが良いというのはわからなくもないですが、それによって池田先生の実績が批難されることはないのですし、現在、ここまでわかっている、という姿勢が欲しいですね。
インターネットで検索すると、池田先生の書かれた日本ヲシテ研究所の「ヲシテ文献 大意」というPDFの文書が見つかります。
と、書いたのですが、現在見られなくなっています。
まあ、この文書自体、平たい日本語というには無理があり、大意をつかむのは無理かもしれないので、まあいいかな。

■ 神道は古代政体の劣化コピー
現代でも神道は人気があり、折節にふれて神社に参拝するひとは多いのですが、歴史に興味を持つ人は老人が多く、保守的なため、アマテルカミが男性か女性かに無関係に、これまでのアマテラスの岩戸がくれのような女性的行動を支持するようです。(両者いたみわけ?)
近年のスピリチュアルブームでも神社の社伝を歴史的に考察するよりはその神社にまつわるお話のほうが人気があるのはまあ、当然といえば当然なのですが・・・
ごく最近気づいたことですが、東京西部の八王子の語源はクニトコタチの8人の王子であることは知っていましたが、近江に八王子山というのがあり、その東国版が八王子市にあり、その父が牛頭天王であることは衝撃的でした。
つまり神道で出自不明といわれていた牛頭天王は古代日本の建国の祖クニトコタチだったという可能性が出てきたわけです。

というわけで、私はどちらも認めるというのが結論です。
とある筋の話では、鳥居氏も松本先生の一門だったとか。(なーんだ、近親憎悪かぁ)

重ねて申し上げますが、私は池田先生を尊敬しており、先生の研究自体は尊く、批難されるものではないのですが、世の中、真実の歴史よりは華麗にまとめられた神話のほうが愛されるのは当然のことなのです。

前置きが長くなりましたが、図象を見ていただきましょう。
これはホツマツタヱ奉呈文の最初の部分です。
ホツマ文字は一字一音ですから日本人ならふりがなを見れば読めてしまいます。(でも、内容は?それは次稿で)

ホツマツタヱ奉呈文(冒頭部分)
http://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-23-6b/andro_gosse/folder/1128972/16/34642716/img_0?1489751588


次の記事ではミカサフミ奉呈文を紹介します。

■ 私の作成したヲシテのフォント(TTミカサ01)を公開します、また、五七調の長歌を表現するための縦書き表示用CSSも添付します。
残念なことに、このブログでは完成されたHTMLファイルを掲載することができないようです。
当該ファイルをダウンロードしてからPCにフォントをインストールしてください。
サンプルのHTMLファイルはフォントがインストールされていれば、クリックするだけでブラウザが起動されて「ミカサフミ奉呈文」を表示します。

また、ウィンドウズではうまく表示できるのですが、Linuxmintでは表示が乱れてうまくルビが表示できません。
Firefoxの問題かもしれません。
どなたか知恵をお貸しください。


文字配列は池田先生の「縄文文字ヲシテA」のコード配列に合わせてありますが、私のフォントには、池田先生のフォントにあるような半濁点やロゴは存在していません。
文字フォントのグリフ(字面)はパターンと運動エネルギーが合成された状態で表現されますが、「ミカサ01」のグリフは「縄文文字ヲシテA」よりも運動エネルギーが少ない(パワースペクトルをとった時の偏りが少ない)ものをめざしていますが完成度は低くなっています。
当然の帰結ですが、「を」の図象では線幅が太くなると字画がつぶれてしまって判読できなくなりますので、太字で丸ゴシックのようなフォントはデザインしずらくなります。
結果的に、私のフォントは「カッコ良くない」ので、カッコ良いフォントが欲しい方は日本ヲシテ研究所のサイトをチェックされるのが良いと思われます。

当該ファイルをダウンロードしてからPCにフォントをインストールしてください。
サンプルのHTMLファイルはフォントがインストールされていれば、クリックするだけでブラウザが起動されて「ミカサフミ奉呈文」を表示します。
同一パスに縦書き用CSSファイルが置いてないと横書きのかな漢字カタカナ混じりで表示されてしまいます。
HTMLファイルはブラウザのアイコンにドラッグアンドドロップしても同じ結果になります。
例によって、まったくのオリジナルなので、一般の使用はもちろん、商業使用、改変、再配布も自由に行なってかまいません。
フォント名を指定すればワードやエクセル等でも使うことができます。

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311から満6年を迎え、放射能まみれの国土脱出を夢見て生きている諸兄々よ、いかがお過ごしでありましょうか。
健康を害され、生業を捨てることを余儀なくされたかたも、はたまた無念の涙をかみしめながら既にこの世を去られたかたもあろうかと思われます。
だがあきらめてはいけません、希望の灯をけしてはなりません。

少し、夢を語りましょう。

運良く、シベリアの大地まで逃散することができたと仮定して、皆様は、それから何をしてすごされるでしょうか。
私は学ぶことが仕事で、学ぶ人を支援することが仕事ですので、ロシアのフォークロア等、新たに学ぶであろう事柄を楽しみにしておりますが、他にも趣味はあります。
例えば、歴史をひもとくのは大好きです。
特に興味が深いのは超古代の巨石文明です。
しかしながら、巨石文明の時代に関する研究はあまりにも難しく、遺跡といっても荒唐無稽なものがあります。
伝巨石文明遺跡といっても、人工物と天然の違いさえ定かでないものも多いのです。
では百歩ゆずって縄文時代ならどうでしょうか?
これもたかだか3000年前に過ぎなくても、古語拾遺にあるように「我が上古に文字無し」などと言われてしまっては身も蓋もありません。
歴史博物館に行って、学芸員に話を聞くのもおもしろいのですが、私の疑問に答えられる人に出会ったことがありません。
たとえば、東京北部でも壮大な貝塚があり、1部族が消費できる量でないほど大量の貝殻が出土しており、私は、これは貝の加工場の遺跡では?と考えております。(煮貝を串にさして乾燥させれば保存性も良く、商品性が高い)
つまり通貨経済は普通におこなわれていたのではないかと疑っているのです。
今日、ほとんどのフォークロアに関して中華から輸入されたものと信じられていますが、無論、そういうものも多数ありますが、そうでないもの、列島固有のとまでは云わなくても、他の地域から来て、ここで熟していった文化も多数あろうかと考えております。

以前、塩尻の博物館を訪れたおりに、縄文土器を見て、あまりの文化の影の濃さに学芸員に尋ねたものです。
「これらは優れた職人、それもグランマイスターの手によるものとおもわれますが、この付近に窯場があるのですか?」という問に、「この付近は縄文時代から平安時代まで幅広い遺跡がありますが、窯場はおろか野焼きの跡すら見つかっていません」という答えがかえってきたのです。
「では通貨経済に関する研究は?」とあらためて訊いても「そのような研究は皆無です、皆ギフトだと思い込んでいますので・・・」としか言わないのです。
研究者に誠意無しでしょうか?
同様に、「我が上古に文字無し」というわけであります。
さて、前置きが長くなりましたが、ヤマトコトバと古史古伝(あいまいな根拠から偽書とされるものが多い)について語ります。

古史古伝として十把ひとからげで括られている古文書にヲシテ文献というものがあります。
これはWikiで見てもらえばわかりますが、ホツマツタヱ、ミカサフミ、フトマニという古文書を呼ぶ総称だそうです。
このうち、ホツマツタヱは十万字以上に及ぶ48音48文字のホツマ文字(もちろん日本語ですが古代日本語)で書かれた五七調の長歌の形式になっており、ミカサフミとともに12代景行天皇に捧げられた、我が国の古代史について書かれた長編叙事詩です。

上古、初代アマカミ(古代の天皇)であるクニトコタチの建国からはじまって、優れた指導者としての8代アマカミであるイサナギ、イサナミの国内の調整、その子であるアマテルによる臣主主義のむずかしさと国を治める知恵、そして二朝廷並立を解消したタケヒトによるスベラギの時代へ、さらに12代スベラギである景行天皇の子であるヤマトタケによる東国の制圧とその最期を格調高い文体で表しています。
古事記や日本書紀の下敷きになっている文書であるといわれ、大陸や半島との交流も書かれています。

現在認められているのは旧家に家伝として代々書き写されてきた写本のみがあり、原本は存在していないと考えられています。
そして、江戸時代に好事家が捏造した偽書だと云われております。
しかし、そもそも、「我が上古に文字無し」ならば漢字の訓読みに「かく」「よむ」なんてのがあるわけがないので、常識で考えてもアインシュタインの一般相対性理論みたいなデタラメなわけです。

現代(といっても半世紀前)になって故松本善之助氏が神田の古本屋で発見した写本を手にしたところから事は始まります。(それまでの研究者は、書写を行っていた伝承者その人だけだったわけです)
その後、ホツマツタヱの解読がすすめられておりますが、偽書だといわれるものですからアカデミックな研究者が増えるはずもありません。

17歳のときから松本先生のもとで半世紀近く研究をされている方に池田満氏がいらっしゃいます。
この方も精力的に研究をしていらっしゃいますが、意欲的な若い研究者の確保は簡単にはいきません。
池田先生はPCでヲシテを表示するためのフォント(縄文文字ヲシテA)を開発され、ヲシテ文献のコーパス化に貢献されました。
残念ながら、現在では無条件にダウンロードすることはできなくなっているようです。
ヲシテ(ホツマ文字)文字には多くの異体文字があり、偽書だ偽書だとさわぎたてる人が考えるような50音だけの文字を(50個のレタリングをやれば終わりっ!)作ればいいわけではありません。

これから、数回にわたってヲシテ文献とその学習について展開したいと思います。

■日本神話vs日本史
■ホツマ文字と古代日本語を学ぶ
■フォークロアのなかに歴史の片鱗を見出す
■古代日本の政治体制と階級を考える


次の記事で私の作成したヲシテのフォント(TTミカサ01)を公開します、
また、五七調の長歌を表現するための縦書き表示用CSSも添付します。

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少し前のネタになるが、アニメ「ガールズアンドパンツァー」というのが流行った。
このアニメのおかげで大洗の街はヲタク文化に席巻された。
高校のクラブ活動の「戦車道」というのををテーマにしたものだが、戦車道は茶道や華道、弓道といった女子校生のたしなみの一つである伝統武芸、という設定になっており、地元の高校生が戦車で各地の路地を駆け抜けて勝敗を競うのを、街中の人が応援するというアホな話であった。
この時代、すべての学校は洋上に浮かぶ空母のような艦の上に造られた街にあり、起伏に富んだ地形を利用した試合をやるときだけ上陸するという、これだけでも漫画な設定である。

現実の茨城県大洗町を模した舞台に、高校生が集まって覇を競うなかで、主人公、西住みほは、転校してきたばかりの大洗女子学園の戦車チームの隊長として競技をおこなうことになった。
みほの家は、先祖代々の戦車道の家元であり、大昔の実在人物で大日本帝国の軍神西住小次郎の子孫であると思わせる設定になっている。
全国大会の準決勝で、ロシアを模したプラウダ高校から参加しているカチューシャというチビな隊長と副官のノンナが、みほの率いる大洗女子学園と戦うのだった。

前置きが長くなったが、この副官ノンナの声を演ずるのが、声優上坂すみれ(うえさかすみれ、以下すみれちゃんと呼ぼう)である。
現実の声優であるすみれちゃんは上智大学外国語学部ロシア語学科卒の25歳だとか。
すみれちゃんは他にも、「中二病でも恋がしたい」などに多数出演している。
ちなみに、カチューシャの声をやっているのは「侵略!イカ娘」で有名な金元寿子(かねもとひさこ、以下、イカちゃんと呼ぶことにする)である。

このすみれちゃんが今日のテーマで、前述のガールズアンドパンツァーにおいて、ロシア民謡「カチューシャ」を歌いながらイカちゃんと共に戦車で進軍して行くのだ。

以下、Youtubeの動画のアドレス;
https://www.youtube.com/watch?v=mtAqmVBbDX0

実際に視聴してもらえばすぐわかるが、なかなか本格的なロシア語である。
いっしょに歌っているイカちゃんも、ずいぶん練習したと思われる、あ、イカちゃんはプロの歌手だから普通か。

誤解されても困るので、ことわっておくが、私は20年以上前にコミケに参加したこともあるので、只のニワカではないが、筋金入りのヲタクというわけでもない、単なる普通のジジイです。(無理筋な言い訳だという陰の声も)

話を本筋に戻そう。
まずはYoutubeにあがっている、すみれちゃんのインタビューを見てほしい。
https://www.youtube.com/watch?v=OgsJR75Q5L0

すみれちゃんはソ連とロシアに対する興味を持ったにもかかわらず、日本政府による敵視政策にはばまれてソ連に関する知識を与えられなかったためにかえって発奮し、大学でロシア語を学ぶに至ったが、たまたま(かどうかはわからないが)声優の道でガールズアンドパンツァーに関与し、こんなキャラクタを与えられたわけである。(ロリータ趣味は一生もんだよね・・・)
今日、ロシアではヲタク文化が勢いを増しており、「上坂すみれ」の名前はどんどん認知度を高めている。
また、ロシア語の熟度も高く、ロシア人から賞賛をうけている。


さて、ここで、話を歌としてのカチューシャに進めたい。
まず、アニメでも歌われているロシア語の歌詞と日本語訳;

Расцветали яблони и груши, 【ラースツヴィターリ ヤーブラニ イ グルーシ】
Поплыли туманы над рекой, 【パプルィーリ トゥマヌイ ナドリェコーイ】
Выходила на берег Катюша, 【ヴィハジーラ ナビェリェーグ カチューシャ】
На высокий берег, на крутой. 【ナー ヴィソーキー ベリェク ナクルトーイ】

咲き誇る林檎と梨の花
川面にかかる朝靄
若いカチューシャは歩み行く
霧のかかる険しく高い河岸に

Выходила, песню заводила 【ヴィハジーラ ピェースニュ ザヴァジーラ】
Про степного, сизого орла, 【プラテプノーヴァ シーザヴァ アルラー】
Про того, которого любила, 【プラタヴォー カタローヴァ リュビーラー】
Про того, чьи письма берегла. 【プラタヴォー チイ ピシマ ビリェグラー】

カチューシャは歌い始めた
誇り高き薄墨色の鷲の歌を
彼女が深く愛する青年の歌
大事に持ってる彼からの手紙

Ой, ты песня, песенка девичья, 【オイ トゥィ ピェースニャ ピェーセンカ ジェヴィーチャ】
Ты лети за ясным солнцем вслед, 【トゥィ リェチー ザヤスヌィム ソンツェム フスリェード】
И бойцу на дальшем пограничье 【イ バイツー ナ ダーリェム パグラニーチェ】
От Катюши передай привет. 【オッ カチューシ ピリェーダイ プリヴェート】

おお 歌よ 乙女の歌よ
太陽をかすめ 鳥の如く飛んでゆけ
遠い国境の若き兵士の元へ
カチューシャの想いを届けるのだ

Пусть он вспомнит девушку простую,【プスチ オン フスポームニト ジェーヴシク プラストゥユ】
Пусть услышить, как она поет, 【プースチ ウスルィーシチ カカナ パヨート】
Пусть он землю бережет родную, 【プスチ オン ゼムリュ ベリェジョート ラドヌーユ】
А любовь Катюша сбережет. 【ア リュボーフィ カチューシャ スベリジョート】

彼は思い起こすか 純真な乙女を
彼は聞くだろうか カチューシャの澄んだ歌声を
彼は愛すべき祖国の地を守り抜き
カチューシャは愛を強く守り抜く



そして、直訳と比較すれば、以下の日本で歌われる歌詞がなかなか良く出来ていることが理解できるだろう。

りんごの花ほころび 川面に霞たち
君なき里にも 春はしのびよりぬ

岸辺に立ちて歌う カチューシャの歌
春風やさしくふき 夢がわくみ空よ

カチューシャの歌声 はるかに丘をこえ
今なお君をたずねて やさしその歌声

ここではリフレインは省いたが、ロシア語の歌詞はけっこう高度な詩になっていることがわかる。
これは12音節か?
まあ、いずれにしても、遠い地方に行った若い兵士を想って歌う乙女(さらに、それを思い浮かべる兵士の想い)のにじみ出た歌詞である。

私は、若い頃、フィレンツエを訪れたことがあるが、ガラリアドゥフィッツィに行こうと思って街を歩いている時、イタリア語で歌うこのカチューシャを耳にした。
それは、ストライキをしている労働組合(正確には、アナルコサンディカリストだが)の男たちの歌だった。
言語は異なっても見事なハーモニーを歌い上げていた。

日本では無政府主義者などというと、とんでもない無頼の輩のように思われてしまうが、ヨーロッパでは民主的な普通の人にすぎない。
私はこの歌声を聴いて、大いに和んだことを記憶している。

今、日本が族滅の危機に瀕していることに気づく人は増えていても、その解決策を知る人は少ないだろう。
311の直後、日本の外務省が4000万人をシベリアに移住させるという情報は、すぐにながれてきたが、一向に実現される気配は無く、政府は放射能の被害を隠蔽しつづけてきた。
これは放射能に追われるというよりは、見殺し政策である。
私の家の当主は冷酷に言った;座して死を待て、と。

あれから5年半、現在、我々に残されているのは、逃散か一揆しかないとおもわれたが、一縷の望みとしてプー様が我々をシベリアに導いてくれる、というのが実現する可能性が急速に高まってきた。
これが実現すれば我々は森と湖に囲まれたブリヤート共和国で、仮に束の間ではあっても(私はもう充分にジジイだ)、平和な時をすごすことができるようになるのだ。
ロシア語を学び、ロシア語の歌を歌い、日本人と同じ顔を持ったブリヤート人と一緒に過ごすことができるようになるのだ。


皆様、今度ばかりは、興味が有る人はとは言いません、ぜひとも皆がダウンロードして、先に示したビデオグラムを見ながらデータが擦り切れるまで見返して歌詞を覚えてください。
そして運良くブリヤートにたどりつけたなら、ロシア人と共に、この歌を歌ってください。
それが日本人の族滅を避ける希望の糸です。

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