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◇本気で目指す 有り難いお話(埼玉県 小沼先生)

陸上競技合同研修会「陸上を愛する会2012」資料

『本気で目指す』      さいたま市立日進中学校 小沼 敏彰先生

 中学2年生で100m16秒。
そして、卒業するときに110mHで16秒台になった、そんな男子生徒の話を紹介したいと思います。

 私が教員生活をスタートすると同時に陸上競技部の顧問となった4月。
その生徒は、2年生でした。
とは言っても、彼は柔道部からの転部であり、私とほぼ同時に陸上競技部に所属したことになります。
途中転部だった彼が初めて走った100mは16秒台。
当時は、1年生の女の子に負けてしまうこともありました。

でも、そんな彼が立てた目標は「全国大会出場」でした。

私は初め「ふざけているのか?それともわかっていないのか?」と思いました。
当時の記録はもちろん、前に所属していた柔道部での練習態度も決して良いとは言えなかったからです。

しかし、しばらく経つと彼に変化が見られました。
低かった腰の位置が高くなり、足裏全体でついていた接地が正しく拇指球で行えるようになりました。
また専門にしていたハードルでも物凄い勢いで成長していきました。
私はなぜこんなにも速いスピードで成長していくのか分からずにいたのですが、意外なところで答えが分かりました。

何気なく朝出勤して職員室からグラウンドに目をやると、朝練までまだまだ時間があるにもかかわらず、一人でグラウンドを整備している生徒がいました。
それが彼でした。後から聞いてみると「平らなほうが練習しやすいからです」と答えました。
今度は、突然ノートを私に提出してきました。
どうしたのかと尋ねると「強い選手は日誌を毎日つけていると聞いたからです!」と答えます。
あるときには「ハードルを1台貸してください」と言ってきました。理由は「家でも練習したいから」です。私がわからなかった答えは単純でした。

彼は本気で全国大会を目指していたのです。

本気で目指しているから「いいと思ったことをすべて実行していただけ」でした。
彼は残念ながら翌年に全国大会出場となりませんでしたが、110mHで16秒台という記録を残し卒業していきました。
「中2で100m16秒からスタートした選手が」です。

彼の素晴らしいところは卒業後も続きました。
高校に進学し、同じ姿勢で競技を続け、見事インターハイ出場を成し遂げました。
そして、今も大学で競技を続けています。
私は目標に向かい、全力で取り組むとはどういうことなのかを彼から教えられました。

今回の「陸上を愛する会」では、彼のような熱い選手、指導者の方々にたくさん会えると思います。
この機会を大切にたくさんの勉強をお互いにしていきましょう。

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◇自主性の大切さ 有り難いお話(群馬県:小池先生)

宮郷中駅伝部の取り組みを振り返って 群馬県伊勢崎市立宮郷中学校 小池 和幸先生

1.はじめに
 本校の男子駅伝部は今年度の関東駅伝で第3位に入賞することができました。しかし、女子駅伝部は、08年に関東駅伝、09年には全国駅伝にも出場する機会をいただきましたが、入賞どころか自分たちの力を発揮することすらできずに終わってしまいました。そして、昨年度は全国駅伝を経験していたメンバーが多く残っていたにも関わらず、県大会を勝ち抜くことができませんでした。もちろん、指導者の力不足が一番の原因ですが、「チームとしてどんなことが足りなかったのか?」を考えることから今年度がスタートしました。

2.自主性の大切さ
 考えられる原因の1つが『自主性のなさ』でした。これまでの選手達も一生懸命練習に取り組んでいました。しかし、学校での練習だけで満足してしまったり、日常生活での甘さが見られたりもしていました。チーム内にいつの間にか「怒られなければいい」とか、「練習さえちゃんとやっていれば大丈夫」といった空気ができていたように思います。そこで今年度は、男女それぞれに「部長」と「キャプテン」を決め、2人で相談をしながら部活を引っ張っていくという体制を作りました。また、練習の前後に2人を中心にして生徒だけでミーティングを行ったり、筋トレの内容などを相談して決める機会を作ったりしました。その結果、選手達がチーム内で競い合ったり、励まし合ったりする雰囲気が生まれ、苦しい練習にも活気が生まれました。

3.選手達から学んだこと
○信頼されるリーダーの存在がチームを強くする 
 駅伝部キャプテンのS君は、普段の学校生活や授業にも常に本気で取り組む生徒です。水泳部の部長を務めていた時から強いリーダーシップを発揮していましたが、駅伝部でも素晴らしいキャプテンになりました。誰よりも大きな声を出し、誰よりも早く行動する。練習では常に先頭を走り、積極的に仲間を引っ張る。最初はタイムで勝っていた陸上部の選手達も、どんどん伸びてくる彼のことを、認めざるを得ませんでした。彼がチームのカリスマ的存在となり、チームにまとまりが生まれたことは間違いありません。そして、最後の舞台となった関東大会では、1区を区間4位となる8分56秒(3km)で走破してチームに勢いを与えてくれました。水泳部だった彼の3000mのべストは9分17秒でしたので、周囲も驚くような快走でした。普段からの小さな積み重ねが仲間からの信頼を強くし、メンタル面だけでなく、競技の面でもチームに勇気を与えるような活躍を生んだことは偶然ではないと思います。

○信頼を得るために必要なのは記録よりも努力 
 駅伝部部長のY君は、陸上部の副部長でした。真面目な性格でしたが、3000mでは10分を切れるかどうかという選手でした。入学当初は1500m 6分30秒だった彼は、これまでコツコツと自主練習を続けてきました。しかし、県大会前に行った試走の記録はチームで7番目。補欠になる可能性が高い状態でした。ところが、県大会の直前にエース級の選手が骨折し、本番で走ることになりました。試走の記録だけを比べれば、2人には大きな差がありました。しかしチーム内には、彼への期待の方が大きく、あきらめムードはありませんでした。それはチームの誰もが、彼が3年間努力してきたことを知っていたからです。順位こそ落としてしまいましたが、彼でなかったら大会を迎える前にチームが空中分解していたかも知れないし、アンカーを務めた2年生の奮起を引き出せなかったのではないかと考えています。関東大会ではメンバーから外れましたが、チームには「Y君の分まで・・・」という新しい結束も生まれました。

○素直な心が可能性をどこまでも広げる 
 関東駅伝で3区を走ったM君は、陸上部では短距離の選手でした。短距離の実績はほとんどありません。しかし、1年生の時から夏休みの駅伝練習に真剣に取り組んでいました。最初から良い記録で走れたわけではありません。しかし彼は、コツコツと練習に励み、この1年間で3000mのベストタイムを1分30秒近く短縮し、最終的には9分一桁で走破する力を身に付けました。もともと長距離に適性があったとも考えられます。しかし最大の要因は、教わったことを真剣に受け止めて、改善しようと努力できる「素直な心」を持っていたことだと思います。また、いつでも笑顔を絶やさない明るい性格の彼を応援してくれる人は多く、本人もその期待に応えようとするプラスの循環を生み出していました。能力の限界を選手自身で決めてしまわなければ、可能性は限りなく広がり続けると思います。

4.目標は下方修正しない
 今年のチーム目標は、年度当初から『全国制覇』でした。選手もコーチ陣も、本気で狙っていました。しかし、県大会で敗れ、全国への挑戦権を失っても「日本一を目指す」という気持ちに変わりはありませんでした。関東大会には、昨年度全国で優勝した田奈中や櫛形中(全国制覇、おめでとうございます。)など、全国で活躍しそうなチームがたくさん参加しています。そんなチームにチャレンジすることで、日本一に少しでも近づけると考えました。宮郷中駅伝部では、「ワクワクするような駅伝をする」ということが、ベストメンバーで臨めなかった県大会からの合い言葉になりました。もし、「全国大会出場」や「関東大会入賞」を目標としていたら、今年の結果は得られなかったかも知れません。

5.ライバルの存在
 私たちの学校がある伊勢崎市には、関 稔 先生率いる殖蓮中があります。私たちは4月からずっと競い合いながらも、共に合宿や合同練習を重ねるライバルでもありました。選手同士もお互いを意識し合い、励ましあって成長できたように思います。また、昨年度全国駅伝に出場した赤堀中での実践を惜しげもなく教えて下さる関先生には、感謝してもしきれません。

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○同じ中学生、どこで差がつく!

強いチーム・普通のチーム

みんな練習している

同じ中学生、どこで差がつく!

同じ13歳〜15歳の中学生、同じ日本人、素質に明らかな差がある場合は除いて、

なぜ日本一強いチーム(全国の中学1万校の頂点)から

地区大会でも勝負できない弱いチームの差ができるのでしょう。

また、県で強いチームでも全国にいくと、すごい差があります。

本当に強いチーム、言動が素晴らしいチーム、魅力的なチームは、普通のチームと何が違うのでしょうか!

 ○考えた練習( )・・・メニューの意味を理解している!

 ○考えた動き( )・・・動きの意味を理解している!

 ○正しい補強( )・・・補強はカツカレーのカツ!*瀬戸先生

 ○正しいケアー( )・・・ダウン、ストレッチは翌日アップ!

 ○正しい食事( )・・・食事も練習、特にタンパク質!

 ○正しい休養( )・・・超回復を意識した練習・休養!

更に大事なのは「心の土台づくり」を意識した練習です。

誰でも、すぐに「心のフォーム」は崩れます。

その崩れに気づき、改善しようと意識・実行することが必要です。

自分で「やる気の発心」がすることが大切です!

 ○笑顔・思いやり・感謝( )・・・毎日意識、意識!

 ○あいさつ・返事・聴く( )・・・素直な心、自然体!
 
 ○個人日記( )・・・正しい振り返りには絶対必要!

  ☆有り難い話を読み直す! ☆悔しさも、忘れないように書いておく! 
 
  ☆1年前の今日のメニューは? 内容をレベルアップしよう!   

  ☆大会で好成績だった時の1ヶ月前からのメニュー、心身の調子は?

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○質問できる選手は伸びる!

イメージ 1

『質問できる選手は伸びる!』

◇質問できる! 疑問をもつ!

質問できる選手は伸びます。なぜなら、疑問ができるということは、考えて練習しているからです。

○フォームを考えて、理論を考えて、メニューを考えて、ケアーを考えて、食事を考えて・・・

 本気で伸びようと思えば、必ず疑問は出てきます。

 そして、その内容を本・雑誌やインターネットで調べて、自分の頭で整理・理解しましょう。

 疑問点があったら、先生・コーチ・先輩などに質問することが大切です。

◇助言は色々、目指すところは一緒!

 指導者に質問すると、色々な助言をいただけます。人によって助言の言葉も指導方法も違います。

 しかし、全く違うことを言っているように思えても、ほとんどの場合、最終的に同じ内容をあらわしています。

○「頂上は一緒、登り方色々」・・・山登りで、目指す頂上は一緒ですが、登り方は色々あります。

 同様に、指導者によって話し方・内容・方法は違います。

 まずは、有り難い助言をやってみる、そして納得するまで考えることが大切です。

◇見るより観る! 〜観の目(観察の目)〜

 同じ動きを見ても、気がつく人と気がつかない人に分かれます。

 同じ動きを見ても、疑問をもつ人ともてない人に分かれます。

○「観の目」を意識しましょう!

 物事をただ見るのでなく、「観の目」=観察の目を育てましょう。 

「なぜ、速いのだろう? 」 「なぜ、跳べるのだろう?」

○身体のどこの動きがよいのだろう?  

○どうしたら前へ前へグイグイ進むのだろう?

○助走、踏み切り、着地では、どこの動きがよいのだろう?

○どんな意識で身体を動かしているのだろう?

○どこの筋肉を鍛えていけばよいのだろう?

○どんな練習をしているのだろう? 

○今のメニューに何を加えればよいだろう? 

・速いな、すごいな・・・だけでは△

・自分とは素質が違うな、違う世界の人だな・・・では△

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○無意識でできるまで

『無意識でできるまで』

意識の積み重ね・・・技術は練習で意識、試合は無意識!
     
無意識で本数だけをこなしていると、悪いフォームを積み重ねて「へた固め」をしてしまいます。 

△へた固めしてしまうと、癖になり修正困難です。

◎正しい意識(左脳)で、無意識(右脳)で動くまで繰り返すことが大事です!

一流選手のインタビュー 「自然に〜身体が動きました。覚えていません!」

・流し(WS=ウインドスプリント)は、意識できる最高のスピードで行う。

・種目ドリルは、リズムやや擬態語を必ず口ずさむ。

 リズム(砲丸投:1・2・3・タ・ダン 幅高:タン・タン・タ・ダン )

 擬態語(スタートダッシュ8歩:グイグイ、グイグイ)

◇負け癖をつけない 「あなたには、負けられない!」
   
過去に勝っていたライバル(後輩)に負け出すと、負けることが平気になり、いつのまにか立場が逆転しています。

エースの交換はよくあることです。

その時、自分で目が覚めるかが、分かれ道です。

競った時は相手と戦っているのですが、実際は自分の心と戦っています。

◎「あなたには負けられないという強い気持ち。競ったら負けない、力は一緒。最後は、本気で勝ちたい者が勝つ」

それが、自分に負けない心 (克己心 こっきしん)。

*一番苦しい時に必要なのは「根性だ、精神力だ」の言葉ではない。

 極限状態で実際に必要なのは『負けられない!』という強い気持ち。

 「負けられない」が「苦しい」を上回らないと、いつまでも壁は乗り越えられない、力がつかない。 

 by白いライオン

自分よりも弱かった相手に負けだした時は、自分の取り組み・心のフォーム(土台)を見つめ直すよい機会です。

心に雑草が生えていませんか。

一流選手でも、すぐに雑草は生えてきます。プロの選手さえ雑草は生えます。

必ず、自分に原因があります。

先生やチームのせいにしない。

どんな環境でも、伸びる選手は、自己管理を工夫して伸びていきます。

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