甘えてみたいだけ(大人風CP)※続き物注意
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甘える事の意味の続き物です。先にこちらをご覧になってからの方がいいかも。 甘えてみたい、なんてらしくもない事を思った事に、深い理由はない。ただ何となくそうしたかっただけで。 勿論、その相手が気味だったと言う事にも…実際には深い意味なんてないのだ。 『…私に甘えてみたい、と?』 『うん』 こくり、と紫鶴が何処までも真面目な顔で風を見返しながらそう頷いて見せる。 行き成り甘えてみたいと言い出した揚句、その方法が分からないから自分に訊いて来るとは。 軽くぐらりと来る可愛らしさだが、紫鶴はそんな事考えてもいらないだろう。 『…また唐突に可愛い事を言い出しますね、貴方は』 『へ?』 『分かってないんですね…貴方らしいですが』 くす、と小さく微笑んだ風は、不意に紫鶴に近付いて。その腕を引いてソファに連れて来る。 そうして紫鶴を膝の上に乗せる形で座らせると、長い髪を梳くようにしてゆっくりと頭を撫でてやった。 『…何だよ急に?』 『甘えたいんでしょう?好きなようにして下さい』 『だから…それが良く分からないんだって(汗)』 甘え方が分からないんだ、とぼやく紫鶴に、風は少し楽しそうににっこりと微笑み、呼んでいた本をまた開く。 紫鶴はそんな風を見上げて、少し困ったような赤い顔でもごもごと口の中で何か言っていたけれど。 ややして慣れたのか、暫くの間はぼんやりと、風の肩越しに窓の外の景色を見つめていた。 それも5分ほどして飽きたらしく、風の背中に手を回し、綺麗なみつあみにされた髪を弄って遊び始める。 『…あまり弄られると解けるんで止めて下さい』 『だって、甘えさせてくれるって言っといて放置だし。……暇だ』 『…そう言われましても』 風がそう言って本から目を上げれば、じとっとした目でこちらを見上げる菫色の瞳と目が合って。 身長差故に上目遣いの形になった紫鶴は、少し不貞腐れたような顔で呟く。 『…甘えさせるって言ったんだ、構え』 『やれやれ…もう少しで読み終わりますからそれまで待ってて下さい』 『……ん』 こくりと頷いた紫鶴に、風は穏やかに微笑んで。いい子ですね、とその頭を撫でてやる。 そんな些細な仕草だけでも十分甘えていると言う事に、彼女は欠片ほども気付いていないのだろう。 素直に身体を預けて来る紫鶴の頭を撫でながら、風はふと気になった事を訊いてみた。 『どうして、甘えてみたいなんて言い出したんですか?』 『え』 不思議そうに風にそう尋ねられた紫鶴は、一瞬思考回路が凍りついた。 どうして甘えたいなんて思ったのか。そう訊かれてしまえば、ただ何となく…と言う他答えようがない。 ただ何となく風に甘えたくなって、何となく…そんな思いをふっと口にしてしまっただけで。 強いて言うならば、周囲の人間に感化された、と言うのが一番正しいのかもしれない。 『…お互いに依存し合って、それを許される関係っていいな…って思っただけだ』 互いに寄り掛かって、依存して。互いにそれを受け入れて、満足し合える。 そんな関係が少し、羨ましかっただけなのだ。信頼し合っている、そんな穏やかな関係が。 『何だか感傷的な理由ですね…』 『…そうか?』 『えぇ、珍しく女性らしい事を言うものですから、何かあったのかと思ったんですが』 意外そうな風の言葉に、紫鶴は少しだけむっとしたような顔をする。 『…悪かったな、普段女らしくなくて』 『怒らないで下さい。…でも、どうして私を選んだんですか?』 『え?』 『どうして甘える相手に私を選んだのか、と言う事です』 直々にお前に甘えたい、とご指名を受けたのだ。何らかの理由があるのだろう。 可愛らしい答えが返ってくるものと予想しての風の期待は、ものの見事に裏切られた。 『…消去法で』 『ハイ?』 一瞬硬直した風は、聞き間違いではないのかと紫鶴を見る。 『…消去法なんですか?私を選んだ理由』 『うん。丁度ここに来る前に、沢田に甘えてる京子を見て。その後にクロームに甘えてる骸を見て』 『………………』 『後甘えられそうなのって風くらいしかいなかったから』 了平やランボに甘えるのは迷惑だろうし、獄寺や山本は忙しそうだったから、と紫鶴。 雲雀に甘えるのは不可能だし、リボーンに頼るのも後が面倒くさいからとそこまで風に説明して。 気付けば風は少し落ち込んだ様子で頭を抱えていた。何となく黒い影が掛かって見えるのは気の所為か。 『風?』 『……いえ、いいんです。大体分かってましたから。変だとは思ってましたからね?』 『何言ってるんだ?』 自分に言い聞かせているような調子で言う風に、紫鶴は少しだけ首を傾げたけれど。 それでも見事に期待を裏切られた風が、少し悲しい気分で凹んでいると、不意にふわり、と身体に腕が回る。 顔を上げれば紫鶴が自分の首に緩く腕を回して、擦り寄るようにして頭を凭れ掛けさせていた。 『納得したんなら構え。…どうすれば甘えた事になる?』 『…こういうのでもう十分甘えてるじゃないですか…全く、貴方と言う人は…』 苦笑しながらも、風は顔を上げて紫鶴をぎゅっと抱き寄せる。 紫鶴は少しだけ楽しそうにくすくすと笑うと、すっと瞳を細めて風を見上げた。 『それにさ、風なら大丈夫だと思って』 『…何がですか?』 『依存しても、受け入れてくれる気がしたんだ。私の突発的な我儘でも…風なら平気そうだったから』 御満悦、と言うように頭を風の肩に凭れさせながらの紫鶴の言葉に、風はまた苦笑いする。 そんな事にも気づかず、紫鶴は風の肩に頭を預けたまま微笑する。 『…いつも風の要望聞いてるんだし、たまには私が頼む立場だって悪くないだろう?』 『まぁ…そうですね…』 『な?だからいいじゃないか』 くすくすと笑ったまま、紫鶴は目を閉じる。風は溜息を吐いて、そんな彼女の頭を撫でてやった。 梳くように滑る風の手が気持いいのか、紫鶴は安堵するようにふっと息を吐いて。 『…少し寝るよ。その間に本読み終えればいい』 『この状態で寝るんですか?』 『人を上に乗せたのは何処の誰だったかな』 そう言われてしまえば、風に反論する術はない。紫鶴は風の首元に顔を埋めるようにして、体重を預けた。 少しすると、すぐに彼女からは気持ちよさそうな寝息が聞こえ始めて…風は諦めたように笑う。 読みかけの本を持ち上げて、ページをめくりながら心の中で小さく呟く。 ―――こういうのを"甘える"と言うんですよ、鈍感な眠り姫? ――――――――――――――――――――――――――――――――END
後書き 甘えん坊なヒロインと風のお話でした。たまにはヒロインに振り回されて下さい風師匠w 基本的にいつも振り回されるのはヒロインの役目なので、逆転させてみる事にしました(唐突だなwww というか、たまには可愛い感じの甘えたがりなヒロインを書きたかったって言うだけww(阿野 素直で無邪気なヒロインは、個人的に物凄く可愛いの希望ww(シルカw)風師匠も耐えられないほどにww これが雲雀か骸様だったら襲われてたかもw理性的な師匠でよかったねww(そう言うオチかw 軽く蛇の生殺し状態に入ってますけどね(笑)何となくやってみたかったというお話ですww いつも素直に甘えられないが故に、素直に甘えられる相手って言うのが欲しい訳ですよww ヒロインはいつでも一人で抱え込んじゃう強がりさんなので。思いっきり師匠に甘えて下さいなw この後目ぇ覚ましたヒロインに甘えさせろーって訴えながら甘えられるんだろーなwww やり過ぎるといくら風師匠でも狼になっちゃうz((黙れw …そんな裏話があったりなかったりw それではお目汚し失礼致しました…お粗末さまです(土下座 |







消去法Σ
鈍感な紫鶴ちゃんが可愛かったです♪
そーですね・・特に雲雀だったら
絶対襲われていたはず((
今回も素敵でした!
傑作凹!
2010/2/15(月) 午後 3:55
消去法なんですww実はww結構鈍感というか、報われない師匠w
存外ヒロインは鈍感で気付かないパターンが多いですw
雲雀に甘えてたら襲われますよww間違いなくwww
こんな風に素直に甘えさせてくれる奴なんて早々いませんってw
有難う御座いますw
2010/2/16(火) 午前 0:13