ドクターの春夏秋冬

不妊治療の現役医師が多忙な毎日の中、幅広いジャンルからテーマを選び、語りかけていきます。

全体表示

[ リスト ]

今回はASRM(米国生殖医学会)へ参加する前に、ある会社から招待を受けたため、アメリカの本社と工場を何人かの日本人ドクターと訪れました。
成田からダラスを経由して、インディアナポリスのブルーミントンへと向かいました。
日本でも工場見学をしたことはないため比較できませんが、アメリカの工場は非常に敷地が広く、広大なスペースで作業をしていました。
数人から講義を受け、施設を見学し、会社の理念や規模についても説明を受けました。
近年生殖医療において、ブレークスルー(飛躍的な進歩)が続く訳ではないため、会社として、ユーザーの教育に力を入れていく、ということが感じられました。
いろいろな学会での発表を聞いていても、ユーザーのレベルによって研究結果が左右されていると感じており、自社のプロダクトを正しく使用してもらうことに注力する、というのも頷けました。
このように、生殖医療は成熟段階に入り、各施設の専門職の教育が、より重要になってきました。当院の方針とも一致するものです。
さて、ASRMには今回8,800人以上が出席、という発表がありました。口頭発表だけでなく、広々とした会場に、いくつもの企業のブースがあり大変勉強になりました。ただ、新たな知見や、新製品はそれ程見つからず、そのような時代ではなくなったのだと思います。
展示ブースを見ると、毎年会社が買収されて、大きなグループに集約されていることもわかります。大きなものが、さらに大きくなっていく、という資本主義の最も悪いところではないでしょうか。中小企業が世界レベルの技術でよいものを作り出していく、という日本の伝統を、この世界の資本主義の流れの中でどう守っていくか、というのは非常に重要な課題です。ある日本企業のブースでは、思わず、株式を上場して買収されることのないように、と話してしまいました。
去年はユナイテッド航空で、ひどいですが、ある意味貴重な経験をしました。今年はアメリカン航空のツアーでしたが、アメリカの航空サービスはどんどん悪くなっている、と感じました。
成田−ダラス間は、共同運航のJALで快適なフライトでしたが、インディアナポリス−フェニックス間は、搭乗後に全く理由がわからないまま、飛び立つのに2時間待たされました。フェニックスでは、ソルトレイクに向かうフライトの乗り継ぎに、たった15分しかなくなってしまい、1マイル程の距離を必死に走ってゲートを移動しなければならない事態になりました。(でも幸い私は電動カートに乗せてもらい、ラッキーでした。)この短時間で、荷物がちゃんと移動されたか本当に不安でしたが、無事自分の荷物を受け取れました。
帰国時、ロサンゼルス−成田間は、2時間以上フライトが遅れました。同じフライトだった多くの先生方が乗り継ぎ便に間に合わず、新幹線で移動されることになり、九州の先生は、もう1泊しなければなりませんでした。
ASRMに参加した、たくさんの日本人から、アメリカ入国時にも乗り継ぎのフライトが飛ばず大変な目にあった、と聞きました。
ビジネスクラスでしたが、3人掛けの真ん中で、トイレへ行くのに思い切り跨いでも、隣のひとに当たってしまうような、とんでもなく古い型のシートで、おまけに映画は接触不良なのか、同じ列の3人共、何度もローディングをし直す始末。十分に見られずクレームを言うと、両隣は寝ていたからか、私にはタブレットを渡してきましたが、日本語字幕がなく、そのまま映画の後半を見ることになりました。
食事も、なぜか私の番で日本食がなくなり、両隣の女性が、魚と炊き込みごはんを食べているのを見てうらやましくなりました。しかし帰りの新幹線で一緒になった関西の先生は、その日本食がとてもまずかったと話していました。
ANAJALに比べて、アメリカの航空会社は、価格競争が激しいせいか安全・安定運行が犠牲になっていると感じ、個人で渡米するときは避けたいのですが、ANAが所属しているスターアライアンスならユナイテッド、JALが所属しているワンワールドならアメリカン航空の乗り継ぎ便になっており、難しそうです。できるだけ直行便で、乗り継ぎを少なくしたいものです。
ASRM最終日の1019日には、クリントンとトランプによる最後の討論会が行なわれました。トランプが大統領候補になること自体、大統領選の品格が落ちて、がっかりです。日本でも、東京都知事選などで、個々の政策よりもゴシップがマスコミに取り上げられており、心を痛めています。
今回は長い旅行で、疲れ切りました。しかし様々な面で情報を得て、非常に勉強になりましたし、理想とする医療を追求するためにも、世界情勢が参考になればよいと考えています。患者様には長期のお休みで大変ご迷惑をお掛けしましたが、この経験を生かし生殖医療の向上に努めたいと思います。ありがとうございました。

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(0)


.


みんなの更新記事