緩衝地帯
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最近、ヨーロッパ中世のペスト流行に関連した書物を読み漁っている。 切っ掛けは展覧会搬入直前(!)に風邪を引き、寝るしかすることが無いときに読んだ借り物の「ドゥームズデイブック」と言う小説。 普段は滅多に小説の類は読まないのだが、気晴らしに軽い物が良かろうと手に取った次第。が、具合の悪いときに読む物では無かった。体裁はSF、タ イムマシーンで研究者の卵の娘がペスト大流行の中世に誤って迷い込むというお話。まあ筋立てはともかく、登場人物が次々疫病に冒されてゆく有り様が実に克 明に生き生きと(?)描写されているので、なんだか自分までどんどん具合が悪くなっていくような錯覚に陥ってしまう・・・ そんな関心から、当時の人口の半分とも3分の1とも言われる犠牲者を出した未曾有のカタストロフと、中世の終焉とも近代の始まりとも言われる時代を重ねて眺め直してみたいと思ったからだった。 そう言った本のなかで度々取り上げられているのが、デマやどさくさに便乗して横行した異教徒の迫害。ペストに限らず、何かと理由をつけてはとにか く迫害しまくっている。何の事はない、ナチスは多数の支持があればこそ可能だったのだろうと今更ながら思う。そしてその部分こそ最も忌避される記憶なのだ ろうとも。
当時のユダヤ人の置かれていた状況を読むにつけ、長年ヨーロッパに於いておかれていた彼らの場所に、現在はイスラム教徒が入れ替わって居るだけのように見えてしまうのは気のせいなのだろうか。(あまりに短絡的とも図式的すぎるとも思うが) (2005.12/20記) |
