環球閑話時事の徒然

毎日、政治、外交、軍事、その時々の話題についてのコメントを綴ります。航空・宇宙も守備範囲です。

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探査機名称 嫦娥1号
Chang'e 1 
打ち上げ国 中国 (中国国家航天局: CNSA) 
打ち上げ日 2007年10月24日午後6時5分 (現地時間・日本時間では午後7時5分) 
打ち上げロケット 長征3A号ロケット (Long March 3A) 
月到着 2007年11月5日※ 
探査形態 周回 
軌道 高度200キロメートルの月周回軌道 
観測期間 1年(予定) 

探査機
大きさ (情報なし) 
重量  2350キログラム 
 
主要目的 将来的な探査に関する技術の確立 
月面環境と月表層(レゴリス)の調査 
有用な元素の分布などの調査 
表層のレゴリスの厚さ分布の調査、及びヘリウム3の量の推定 
月−地球間の環境推定 

搭載装置
.好謄譽カメラ 
月面の立体視画像を取得する計画です。3枚の平面画像を合成してステレオ画像を作成します。 
干渉型スペクトロメータ 
月表層のスペクトルデータを取得し、月表層の組成を調べます。 
レーザ高度計 
月面の高度を測定します。 
ぅンマ線スペクトロメータ 
月面の元素分布を測定します。 
ゥ┘奪ス線スペクトロメータ 
月面の元素分布を測定します。 
Ε泪ぅロ波探査装置 
月面のマイクロ波及びミリ波を探知することで、表層のレゴリスの調査を行います。 
Ч皀┘優襯ー太陽粒子検知器 
低エネルギーイオン検知器 
これらの機器は重イオンや陽子などを検知し、太陽風における低エネルギーイオンの分布を調査します。 
(出典:JAXA月探査情報ステーション)
探査機名称 かぐや
kaguya
打ち上げ国 日本 (宇宙航空研究開発機構: JAXA) 
打ち上げ日 2007年2007年9月14日10時31分
打ち上げロケット H2Aロケット 13号機 
月到着 2007年10月4日 
探査形態 周回
観測軌道: 高度100km/軌道傾斜角90度(極軌道) 
質量: 約 3 ton(打ち上げ時) 
(子衛星約50kg×2機を含む) 
構体外形寸法: 約 2.1×2.1×4.8m 
姿勢制御方式: 3軸固定 
発生電力: 約 3.5 kW(最大) 
ミッション期間: 約 1 年 

搭載装置
○元素分布 
〃峺X線分光計(XRS)
太陽からのX線を受けて月面から放射される二次X線を観測し、月表面の元素(Al、
Si、Mg、Feなど)の分布を調べる。  
▲ンマ線分光計(GRS) 
月面から放射されるγ線を観測し、月表面の元素(U、Th、K、Hなど)の分布を調べる。 
○地質・鉱物分布
マルチバンドイメージャ(MI) 
月面からの可視近赤外光を9つの波長バンドで観測し、鉱物分布を調べる。 
ぅ垢撻トルプロファイラ(SP) 
月面からの可視近赤外光における連続スペクトルを観測し、月表面の鉱物組成を精度良
く調べる。 
○地形・表層構造 
ッ老船メラ(TC) 
高分解能(10m)カメラ2台のステレオ撮像により、標高を含む地形データを取得する。 
Ψ逎譟璽瀬汽Ε鵐澄(LRS) 
月面に電波を発射し、その反射により月の表層構造(地下数km程度まで)を調べる。 
Д譟璽狭眦抃(LALT) 
月面にレーザ光を発射し、その反射時間により、地形の起伏、高度を精密に測定する。 
┫超 月磁場観測装置(LMAG) 
月面および月周辺の磁気分布を観測する。 
粒子線計測器(CPS) 
月周辺における、宇宙線や宇宙放射線粒子、および月面のラドンから 放射されるα線を
観測する。 
プラズマ観測装置(PACE) 
月周辺における、太陽風等に起因する電子およびイオンの分布を測定する。 
電波科学(RS) 
VRAD衛星から送信される電波の位相変化を測定し、希薄な月電離層を観測する。 
プラズマイメージャ(UPI) 
月軌道から、地球の磁気圏およびプラズマ圏を画像として観測する。 
○月の重力分布 
リレー衛星中継器(RSAT) 
月裏側を飛行中の主衛星の電波を中継し、これを地球局でドップラ計測することによっ
て主衛星の軌道の擾乱を観測する。これにより月裏側の重力場データを取得する。  
衛星電波源(VRAD) 
リレー衛星およびVRAD衛星に搭載するS、X帯電波源を対象に、地球局による相対
VLBI観測を行い、各衛星の軌道を精密に計測する。これにより月重力場を精密に観
測する。(VLBI: 超長基線電波干渉計。電波の経路差から電波源の位置を正確に求める)  
○精細画像 
高精細映像取得システム(HDTV) 
地球および月のハイビジョン撮影を行う 
(出典:JAXAプロジェクトサイト)

予定通りでれば、あと数時間で「かぐや」に続き、「嫦娥1号」が発射される事
になります。中国は発射に自信があるようで、JAXAからも人を招き、中国の宇
宙開発の透明性と国際交流強化の姿勢を対外的にアピールする他、一般市民に
高額の見学チケットを販売し、希望者に見学を許可するなど、従来の秘密主義
とは一線を画し国威発揚を強調した打ち上げ風景となっています。
「科学的発展観」が中国共産党のテーゼにも採用される位ですから政府・共産
党の要人も、胡錦濤主席以下こぞって参加する事になっています。
(胡錦濤主席もそうですが、中国の要人には結構理系出身者がいます。)

中国の宇宙開発では有人宇宙船の打ち上げが一番のプライオリティを得ている
様ですが、「嫦娥1号」も直前に日本が「かぐや」を打ち上げた事もあって、
一般国民の関心が高まっている様です。

さて、「嫦娥1号」ですが、規模的には、「かぐや」に良く似ています。
打ち上げ時重量は「嫦娥1号」が約2.5トンに対し「かぐや」は3トンとなっ
ており、いずれも月周回軌道に入って長期に亘り、月の表面を観察する事にな
っています。軌道の高さは、「嫦娥1号」の200kmに対し、「かぐや」は、
100kmと、減衰し易いデータを捕まえるには有利ですが、三次元マッピン
グには、高度が高い方がデータが揃い易いと言えます。
詳細な写真地図を作る目的である米国のムーン・リコナイサンス・オービター
の軌道高度が50kmである事を考えれば、「嫦娥1号」が手早く、ラフスケ
ッチで良いから全体的なデータを取ろうとしているのは明らかであるように思
われます。これ探査機設計に不安を抱えているのを反映しているのかも知れま
せん。

搭載機器ですが、一見、「かぐや」の方が遥かに進んだ機器を搭載している様
に見えますが、予算に制約のあるJAXAは「かぐや」の二号機の準備もない
たった一回の月探査に乾坤一擲可能な全ての機器を持ち込んだのに対し、「嫦
娥1号」は、有人月探査も含む大きな計画の第一歩で、今後も探査のチャンス
は幾らでもあるという余裕のある観測機器の搭載状況と言えるかも知れません。
あくまで単発計画である「かぐや」とシリーズで月探査を進める「嫦娥1号」
というのが、両者の一番の相違点であると言えそうです。

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