土地国有化過程における共同体
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佐藤正人氏の研究ノート「ミール共同体と農業集団化」より(2)
(2) 土地国有化過程における共同体
土地国有化
⇒地主と大資本家の土地所有を廃止し,全ての土地を無償で勤労農民の利用に委ねた。
⇒土地の勤労農民への配分は,共同体によって,土地割替の方法で、行なわれた
⇒農村の中農化をもたらした
⇔土地以外の生産手段(農具・役畜など〉は,個々の農民の私的所有にとどまった
∴
・土地固有化によっては,農村における資本主義の新たな成長を閉ざすことにはならなかった
・農民層の階級的性格を変化させなかった
・均等土地利用は,農民経営の小ブルジョア性を排除せず
(3) 革命後の共同体の性格と実態
農業革命における農民への土地分配が共同体によって行なわれた
∴共同体的土地利用は,強化された
・共同体の階級的・反動的性格除去
・共同体集会(スホード〉への若者や女性の参加
⇒共同体はある程度民主化された。
1922年には共同体的土地利用は,主要農業地情の98'〜99% を占め,割替も頻繁に行なわれた。
⇔共同体的土地利用は多くの欠陥をかかえていた
・ほとんど毎年の土地割替は,土地改良・施肥の導入,多年生作物の栽培などを妨げた
・土地割替はまた,混在耕地制(1戸あたり数十から百にものぼる地条数,しかもその散在) ,極小地条例(まくわが地条に入らない程の狭い地条) , 遠隔耕地( 家から畑までの距離が数キロから数十キロもある〉を生み出した。
⇒経営の収益性の低下,賓農の増大,経営放棄による休耕地と劣等地の増大が生じた。
ここまで,読んだ限りでも、17年の革命直後の農村は,マルクスのザスーリチへの手紙でいう「農耕共同体」の内容にきわめて近いという興味深い事実がわかります。
個別耕作と耕地の定期的割り替えという組み合わせは、要綱でいうゲルマン的よりもさらに古い段階に属するとされた「農耕共同体」の特徴です。
17年の革命後、こうした共同体が返って強化された面があるという主張は、注目に値すると思われます。
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