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自虐史観の葬送のために!守るべきは社稷であって国家ではない!

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ネタ元はどれもちょいと古いのですが、内容的には、タイムリーだと自画自賛したくなる資料集です。去年つくりましたが、まだまだ味は落ちていないと思います。

あっ、タイトルは今回新しくつけましたwww

気まぐれの日々
アベノミクスの「反緊縮」は良いが「公助」を軽視しすぎだ
先週のエントリで紹介した井手英策著『日本の財政 転換の指針』(岩波新書,2013年)を読んだあと、続けて井手氏の師匠に当たる神野直彦・東京大学名誉教授の新刊『税金 常識のウソ』(文春新書,2013年)を読んだ。両書はほぼ同時期の先月下旬に発売されたばかりであり、本屋では隣同士で山積みされていた。両氏が師弟の関係にあることもあって論調もほぼ同じで、井手氏の著書には神野氏への(他に金子勝氏へも)賛辞が書かれているかと思うと、神野氏の著書には井手氏の研究への言及があるといった具合だ。興味のおありの方には2冊の併読をおすすめする。

<――中――>



「アベノミクス」は「反緊縮」を評価されている。私も「反緊縮」自体には大いに賛成なのだが、金の使い方が間違っているというのが私の意見である。安倍晋三が現在の路線を突き進むと、スタグフレーション、すなわち不況下の物価高という最悪の事態に陥る可能性がある(過去の日本でも197475年頃に見舞われたことがある)。井手准教授も指摘している通り、「コンクリートから人へ」という民主党のスローガン自体は正しかったのだ。ただ、それを緊縮財政と混同してしまったところに民主党政権、特に松下政経塾系列の人たちの誤りがあった。

ただ、こう言っただけでは誤解を招く可能性があるので言っておくが、公共事業はそんなには削減できない。これまで構築してきたインフラの整備に巨額の費用がかかるからだ。しかし、現在の日本の人口減を考えると、さらなる新規土建事業による景気浮揚を追求する自民党の「国土強靱化法案」が時代に合っていない政策であることは明白だ。土建業に力を入れすぎで社会補償費用を削減するのでは、せっかくの積極財政が意味をなさなくなる。毎回のように書くけれども、安心して子供を産めない社会だから人口が減少するのである。自民党の政策は間違っている。現在の日本で何よりも強く求められるのは、神野直彦氏が菅政権のスローガンとして考案したとされる「強い社会保障」であるはずだ。


読書日記「ケインズの逆襲 ハイエクの慧眼」松尾匡著
松尾教授によれば、アベノミクスについては、消費税値上げまではアベノミクスの第一と第二の矢は基本的にはうまくいっていた(左派でありながら、これを主張しているので形見が狭かったとか)。しかし、安倍政権は、金融緩和だけでインフレターゲットを目指しており、財政出動を抑えており十分な効果をあげていない。と指摘します。
松尾教授は、労働側が「量的金融緩和」と「財政支出」自体に反対するのではなく、金融緩和マネーで社会政策的な財政支出をするようにと要求すべきだと言います。
他方、アベノミクスの第三の矢と呼ばれる「成長戦略』は、新自由主義政策で、「公的事業の民営化」や「小さな政府」、「労働の規制緩和」を目指すものだとして反対すべきだとしています。

小泉改革にうり二つ危険な第3の矢

 さて、次に第3の矢といわれる「産業競争力強化」についてみていく。この中身を決めているのは産業競争力会議だ。この会議の構成は議長が安倍晋三首相、そのほかに6人の閣僚と10人の民間議員が並んでいる。その民間議員の中には竹中平蔵慶應義塾大学教授も入っている。
 小泉内閣の時と少し異なるのは、自民党の中にも竹中氏の政策や手法に反対する議員が多いということだ。先日、私が呼ばれた自民党の勉強会では「維新の国会議員候補を選んだ竹中氏を、自民党政権の会議に入れるなど考えられん」と怒っていた議員もかなりいた。今の自民党には小泉構造改革はよくなかったと反省している人が多くいる。
 TPPについても、衆院選で初当選した新人議員らは「自民党が昨年の衆院選で勝ったのは『TPP反対』を掲げたから。約束が違うじゃないか」と執行部に不満を持っている議員も多い。
 産業競争力会議は市場原理を信奉する人が非常に多い。議論にあがっている主なものだけでも、「混合診療の全面解禁」「労働時間規制の緩和」「解雇規制の緩和」「確定拠出型年金の活用」などがあげられている。要は、なんとかして大企業とアメリカに富を集中しようということだ。
 楽天の三木谷浩史氏は、小泉内閣の時の宮内義彦オリックス会長と非常に似ている。つまり、政府の会議で規制緩和の旗を振り、規制緩和で生まれた新たな市場に、自らの会社を参入させて稼ごうとしている。一般用医薬品のインターネット販売解禁の問題でも、三木谷氏は自身が運営する「楽天市場」の売り上げを伸ばすために、販売解禁を主張した。 
 また、解雇規制の緩和はもともとアメリカが年次改革要望書で1994年以来、日本に突きつけている要求だ。これを受けて2003年小泉内閣は労働基本法改悪を行い、解雇ルールを緩和し、経営者の都合で解雇ができるようにしてしまった。今回の解雇ルールの改定は、これをさらに進めて、金銭を支払えばいつでも解雇できるようにするものだ。
 また、第1次安倍内閣のときにも検討された「ホワイトカラーエグゼンプション」も議論されている。これは簡単に言うと、ホワイトカラーには残業代を支払う必要がなくなるという制度だ。甘利明経済財政政策担当大臣は、もともと竹中氏と非常に近い立場で、参議院選挙の結果によって具体的に動く可能性が高い。もし、こうした雇用ルールの規制緩和が行われれば、すでに破壊されている終身雇用制度や年功賃金制度がさらに壊され、国民の生活はさらに困窮してしまう。
 そもそも、産業競争力会議のメンバーは資本側を代表する人と市場原理主義を標榜する経済学者で構成されていて、労働者や庶民の代表は誰もいない。

デフレ脱却のために100兆円の公共投資を

 では、どうすれば日本の長期デフレは解消するのか。
 経済とは、通常は投資によって事業を起こし、それにより雇用が生まれ、需要が増える。その需要がさらに投資を増やすという形で拡大していくものだ。しかし、日本では、経済の起点となる投資が拡大していない。民間投資は1991年をピークに長期的にずっと減って2010年にはマイナスになっている。公共投資も純投資が2007年からマイナスになっている。
 このように民間部門でも公共部門でも投資が回収超過になっている国は世界中に日本しかない。ここが大きな問題だ。
 では、なぜ投資が増えないのか。日本は20022月から200611月まで「いざなぎ景気以来の好景気」といわれた。
 しかし、これはデフレを含んだ数字上の好景気だった。実質GDPは「名目GDP―GDPデフレーター」で算出される。この時期も日本はずっとデフレが進行し、GDPデフレーターはマイナスになっていた。つまり、GDPデフレーターがマイナスになることで、その分名目GDPがかさ上げされていたということだ。
 GDPデフレーターとは需要と供給の差を示す指標で、需要が供給よりも少ないとマイナスで表される。需要が供給よりも少ないということは、モノの値段は下がるのでGDPデフレーターは消費者物価指数とともにデフレを示す指標とされる。デフレは、需要が少ないために、新たな投資が生まれず、雇用や賃金が増えないことによってさらに需要が縮小してしまうということだ。
 2012年の指標から計算すると、日本の需要は供給よりも2割少ない。日本の経済規模から考えると、100兆円分の需要が足りないということになる。これをいかに持ち上げるのかが大切だ。そこで、私は足りない分の需要を公共投資で穴埋めすることから始め、民間投資を引き出すべきだといっている。5年間かけて100兆円の需要を作り出せば、日本経済は復活する。
 宍戸駿太郎筑波大学名誉教授が作成した経済モデルを使い試算したところ、100兆円の公共投資により5年間で名目GDP600兆円まで引き上げることができるとされる。こうして日本経済自身のパイを大きくして政府の再分配機能を強化すれば、国民は暮らしが豊かになったと実感できるだろう。

消費税増税はデフレと真逆の政策

 安倍政権が秋に判断するとしている消費税増税は、日本経済に大きなダメージを与えることになる。日経NEEDDEMIOSという民間による試算では、消費税増税から5年でGDPが約45%棄損するとされ、電力経済研究所の試算では67%も棄損されるとしており、そのマイナスの経済効果は33兆円にも上るとされている。しかし、内閣府の試算では経済への影響はほとんどないとされている。つまり、政府はいい加減な試算で国民をだまして、とにかく消費税を上げたいと思っているのだ(図1)。
 消費税の家計への影響を具体的に見てみると、復興増税や厚生年金保険料の引き上げなどとあわせて、収入400万円の世帯で28万円も可処分所得が減ってしまう(図2)。
 全世帯で見ると政府は1314兆円を家計から召し上げることになる。こんなことをすれば一気に景気は悪化し、上昇基調の株価も大暴落する可能性がある。

日本は財政危機ではない

 では、多くの政治家や経済学者がいうように、消費税を増税しなければ日本の国家財政は破綻してしまうのか。
 それは間違いである。マクロで見ると日本の金融資産は増えている。しかし、デフレと緊縮財政により、国内での投資が行われず、海外に流出している。
 2000年に134兆円だった海外への資金流出は2011年には257兆円となり、123兆円も増えた。これは、国の財政支出が減ったこと、企業や家計が国内でカネを使わなくなったためである。デフレ政策をとって、日本でカネを使わせないようにした結果だ。
 では、海外に新たに流出した123兆円はどのように使われているのだろう。それは民間による海外への直接投資や証券投資に48兆円が使われ、残りの85兆円程度は政府による米国債の購入に当てられている。
 つまり、デフレで日本の家計や企業が使わなかったカネが、アメリカ国債の買い支えに使われていたのだ。
 緊縮財政をやめて景気をよくして、日本国内で資金が循環するようにしなければならない。日本で生み出された富は国民のために使うべきだ。アメリカが日本をデフレに誘導し、国内の投資先をなくしてカネを余らせて、アメリカ国債を買い増しさせているといえよう。
 もうひとつ、日本の財政赤字は本当に大変なのかということである。
 一部の政治家や官僚、経済学者は「財政危機だ」と騒ぎたてている。しかし、本当の政府や地方の債務は、彼らが騒いでいる金額の約半分だ。中央政府の債務は950兆円、地方の債務が190兆円ある。合わせて1000兆円を超し、GDP2倍に達しているといわれる。一方で、中央政府は473兆円の金融資産を持っている。地方も83兆円の金融資産を持っている。つまり、差し引きで570兆円が中央と地方を合わせた純債務である3)。彼らがよく危機をあおるために使う「家計にたとえると」という手法で説明すると、年収500万円の人が1083万円の借金を抱えている。しかし、513万円の金融資産を保有しているということだ。この家計の純債務は570万円となる。
 つまり、財政危機を煽る人たちは、一方しか見ていない。もし本当に危機的な状況ならば日本国債は暴落しているはずだ。国際的にも日本の債務は心配ないと思われているのだ。


(兵庫県保険医協会 83回評議員会 菊池英博氏特別講演

肝心なことは、第3の矢(特に労働時間と解雇の規制緩和)を食い止めることのようですね。



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