カサブランカダンディ___沢田研二
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実際、アジアで日本は一人勝ちであった。だから金持ち喧嘩ぜずではないが、中国や韓国が何を言ってきても下手に出て「まあまあここは穏便に」などと鷹揚な態度でいられたわけだ。それが中韓も力をつけてきて、無視できない存在になってきたことから、日本人も危機意識が募ってきたのか、自己防衛本能としての意識の保守化現象が顕著になってきている。昨今の韓流コンテンツにしても、その昔ならば京都風にいえば(?)「遠くからよくおいでやした」的に温かく受け入れられただろうに、紅白の会場の外での反韓流のデモなどに見られるようにあまりにも余裕の無さが伺える。韓流コンテンツの水準などじつに取るに足らない代物であるわけで、目の肥えた日本人からすれば、一過性の花火のようなものにすぎず、寄席における色物のようなものでしかないという健全かつまっとうな審美眼をまずは取り戻すべきだろう。 それはそれとして、昨今の時代の空気を読んでいると明かに行きすぎた保守化が傾向としてある。それはまだ一部であるだろうし、大手マスコミも今は静観の構えだし、知らぬフリをしているが、そのうち無視できないムーブメントになっていくことは不可避であるように思われるのだ。その原因を作ったのが、国民レベルでの経済不況による精神の閉塞感・不満感であり、韓流ブームの捏造疑惑によるマスコミへ等への大衆レベルの不信感であると思われるが、とくにマスコミに対しては、大衆は、「裏切られた」という意識を持っていることは間違いがなく、マスコミの意に反して(?)ナショナリズムを結果として煽動した形となっているのが皮肉である。 マスコミの発信力が弱体化することは、大衆の精神的支柱(大衆の代弁者)の喪失なわけだから、大衆レベルでのアイデンティティの危機が起こるはずだし、今まさにこの危機が起こっている最中なのであり、次なる「大衆の代弁者」の登場を待ち望んでいる。未来性を閉ざされたそうした希求は、過去に向かって思想的な退化を呼び、日本・日本人への盲目的肯定や回帰の言説に翻弄されることになるだろう。正統な左翼思想家にとっても明確な未来社会のビジョンが描けないように、日本の保守の描くビジョンもまた時代錯誤の臭気は免れそうもない。 とはいえ、左翼が「まだマシ」だと嘘ぶく北朝鮮や中国の現状や明日よりも、保守右翼が描く「サムライ・ニッポン」のほうが勇ましくセクシーであるにちがいない。マスコミが今も昔も安っぽくて腰の軽いプロパガンダで飯を喰ってきたわけだから、このことを彼等の責任にするのはお門違いだ。マスコミは戦時中は軍部の、戦後はGHQや左巻きクロニクルなんかの幇間妾をやっていたし、やっているだけだから。グローバルもダメ、鎖国も無理。さて。 /^
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