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白鳥は焼却された

「一羽でも発症すれば、全羽感染している」という県の助言が、全羽殺戮の根拠であったということであった。
それなのに何故、本当に感染しているのかを確認せず、すべて焼却処分にするようなことをしてしまったのか。
白鳥たちが命を失って残してくれた、疫学的データをみすみす失ってしまった。
行為の不合理性を当局は考えないのだろうか。
大勢の人員達が、逃げ惑う白鳥を殺戮し尽くすことはできても、行為の妥当性を検証してみる、謙虚さは無いのだろうか。証拠隠滅みたいなものではないか。

地方自治というものはおそろしいものだ。
一部の人間の思い込みによって、生き続けるはずの命が抹殺される。
根拠となった全羽感染の調査は怠り、個体は焼却して跡形もない。
宇部地区には、大学も高専もあり、探せば、ものを考える人達はいるだろうに。
人への感染危険性が市のホームページで述べられているが、
人間に感染するのはいろいろな条件が重なった場合であり、常盤公園から人への感染が、即始まる緊急性があったわけではない。

「国立感染症研究所 感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/QA110215.html#Q1
これまでのところ、おそらく数百万人の人が鳥インフルエンザに暴露を受けていることからすれば、
ヒトへの感染は極めて少数であり、少なくとも現時点(2011年1月時点)ではトリからヒトへの感染効率は低いと考えられています。」

環境省通達
「高病原性鳥インフルエンザウイルス・強毒タイプが全国各地で検出されていることに伴う野鳥の監視強化及び野鳥との接し方の普及の徹底について」の実施に当たっての留意事項について」
 
「−−−−また、鹿児島県においては、ナベヅルにおける一羽目の発生以降も散発的に発生が確認されているが、死亡野鳥や群れの中の衰弱個体の急激な増加は見られていないことから、加速度的・爆発的な感染拡大の予兆は無く、小康状態が続いていると判断される。
野鳥における高病原性鳥インフルエンザの監視に当たっては、
① 大陸と往復する渡り鳥
② 渡り鳥と接触する機会のある留鳥
③ 渡り鳥や家禽を採食する可能性のある猛禽類やカラス
について、渡り鳥が日本列島を順次北上し、大陸へと渡去する春までの間、適切な対応を継続する。
また、衰弱個体については、必ずしも鳥インフルエンザに感染した個体とは限らないものの、日を追うごとにその数が増加しているような場合には、なんらかの疾病の感染が拡大していることもあり得るので、捕獲を試みて経過観察を行うことにより詳細に監視を行うことについての意見を聴きつつ検討する。
(2)有識者からの指導・助言
地域における監視活動を企画・立案・実行するに当たり、地域における野生動物の生態、家畜防疫、ヒトへの感染等に精通した専門家からの指導・助言を受けることが重要である。
(3)鳥獣関係団体等との連携
野鳥の監視強化、野鳥との接し方についての普及啓発、糞便調査、死亡野鳥等の探索、検査等について、環境省から鳥獣関係全国団体へ協力を要請していることから、各都道府県においても連携を行い、効果的・効率的な監視に努める。
(4)監視に参画する者への対応
・監視に参画する関係行政機関等においては、職員における技術対応マニュアルの習熟を図るとともに、鳥インフルエンザに関する知識や野鳥の監視方法等について、必要に応じ専門家等による指導・助言を受けながら技術の向上を図る。また、市街地の死亡野鳥等について、地域住民や一般市民からの通報、情報提供等協力を得ていくため、その重要性や連絡先について周知を図るとともに、一般市民が過度の不安を抱かないよう、野鳥との接し方(別紙参照)について、普及啓発を図る。」
これは妥当な考え方と思う。
こういう考え方をしないで、一刻一秒を競って対応に走り出さないと、バンデミックが発症するかのような、高揚感に駆られ、殺戮に乗り出してしまったのか。
即断で宇部市を救うつもりかも知れないが、拙速に白鳥たちを死に追いやったことでしかない。
理念無き行動は凶器である
 
鳥インフルが増加傾向にあることは事実であり、その中で白鳥たちをどう守っていくかを冷静に考えるべきであった。
 

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検証

一羽でも発症すれば100%感染している」との判断があったらしいが、私は極論と考える。
そう判断したことが正しいと考えるのなら、自分たちが殺してしまった、白鳥たちのサンプルを採取し第三者機関で、まず検証してみせるべきである。
自然飼育では隔離飼育して経過観察するのが主流」であり、今回の行動は、あまりに性急であった。
きちんと検証し、多くの問題のない白鳥たちを殺したのならば、後始末をつけるのが行政の責任である。
なぜ、こうも短兵急に、殺戮行動に出てしまったのか。1時間の会議で常識外れの結論を出してしまったのか。
なぜ、取り返しのつかないことをしてしまったのか。
根拠を検証し結果を明確にされたい。
 
 
 

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宇部市長の苦渋の決断とは何か

「宇部市はときわ湖水ホール内に現地対策本部(本部長・西山一夫副市長、15人)を設置し、頻繁に打ち合わせを行い、情報収集などに追われた。結果が出たのは午後7時。ただちに最高レベルの防疫対策本部会議(本部長・久保田后子市長)を開き、今後の対応を協議した。「何とか残せないか」と方策を探ったが、専門的見地など、県からの助言を受け、苦渋の決断を下した。」
どんな検討を行い、どうして一羽も残さず、全羽殺戮しなければならなかったかという説明を当局は、きちんと開示すべきである。
発生から8時間で、鳥インフルエンザと解り、それから1時間余りで全羽殺戮の結論を出している。50年の歴史を根絶やしにするにはあまりに短く、苦渋の時間を送ったと言えはしない。
殺戮への結論は、考えもせず結論を急いだという事ではないのか。
市長の苦渋とは言葉で遊んでいるだけではないのか。

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宇部常盤公園白鳥殺戮問題

「飼育のハクチョウ殺処分進める 山口・宇部の常盤公園
  山口県や同県宇部市は10日、コクチョウ1羽から高病原性鳥インフルエンザウイルスが確認された同市の常盤公園で、飼育しているハクチョウなど約400羽の殺処分に向けた作業を続けた。
二月九日朝、コクチョウが死んでいるのを見つけ、H5型であるのを確認、(強毒弱毒は不明)、九日夜から 
殺処分を開始し、10日にはあらかた400羽の白鳥類を殺戮した。」
この間、市民に対して説明し、コンセンサスを得る動きはなく、市役所ホームページに市長のコメントが載せられたのみである。
それによると、
「高病原性の場合は、弱毒でも鳥の間で感染を繰り返すと強毒に変異すると考えられるため、国においては家きんが高病原性鳥インフルエンザに感染した場合は、病原性の強弱にかかわらず殺処分としていること、日本においては人への感染は確認されていないが、東南アジアでは鳥から人への感染が確認されていること、並びに上記のとおり、常盤公園が多くの鳥を飼育し、かつ多くの市民に利用されていること、また市内には多くの家きん飼育農場があること等を踏まえ、1羽でも発症した場合、感染の拡大が想定されるため、一刻も早くハクチョウ類を処分せざるを得ないと判断しました。県の助言も受けながら、迅速で万全な防疫対策に全市をあげて取り組んでいます。」ということである。
 先ほど、白鳥湖をみてみたが、白鳥は既にいず、飛来した水鳥が一羽泳いでいた。
常盤湖は、面積約100haと言われ、飼育されている白鳥やペリカンが人気であり、また、渡り鳥や水鳥が飛来してくる。
今回は、二月六日に、死んだ野鳥、鴨の一種であるキンクロハジロから高病原性鳥インフルエンザの疑い事例が発生、(簡易検査では陰性だったが、遺伝子検査でA型が判明。強毒性を示すH7型は陰性だったが、同じく強毒性のH5型は判定不能のため、鳥取大で確定検査中)。コクチョウは二例目である。
宇部市民が50年かかって大切に育ててきた白鳥は、一日にして全滅させられてしまった。 宇部市は何を考えているのだ。
開放形の公園で一羽の白鳥が死ねば、400羽を皆殺しにするという論理は成立しない。 野鳥はどこからでも飛んでくる。
その中に一羽も罹患鳥がいないと言うことはあり得ない。
宇部市役所は、常盤公園で羽を休める鳥を殺戮し続けるというのだろうか。
そんなことはできはしない。一羽の黒鳥が死んだ。インフルエンザであった。
強毒弱毒は不明のまま、市民に説明もなく、その夜には殺戮を始めるとは役所は、言語道断である。常盤湖を死の湖にするつもりなのか。
何故、待つことができないのか。鹿児島で数羽の鶴が罹患したが、広がってはいない。 また、インフルエンザは収束期にさしかかっている。
感染が広がるのか、しばし様子を見ることが何故できないのか。
感染が続くのならば、やむを得ない処置として納得も得られよう。
仮にオープン環境では白鳥、ペリカンを守ることができないと解っていたのなら、
早く、全国に数羽ずつでも委譲し、全滅を防ぐことができたのではないか。
何故、事前に努力をしないで、市民に説明不在のまま、全数殺戮を始めたのだろうか。
いまでも、20羽ずつ、分離区画して、観察することもできたであろうに、市民とともに考えるでなく、突然殺戮を始める官僚達の姿勢に私は怒る。
以後常盤公園で白鳥は公園では飼うことができず、観光客は激減し、財政ダメージがひどくなるだろう。市民が守ってきた、宇部市の宝物を永遠に失わせた愚挙に対して、宇部市はどう責任を取るのだろうか。
人間の新型インフルエンザも最初は大変だった。
米国から帰還した人達が追跡され隔離されたものである。
いまでは一般的な平凡で騒がれない病となってしまった。
一羽でも出れば、感染の可能性が広がるため、全数処分をせざるを得ないと言う理屈はどこにあるのか。インフルエンザを運んできたのは、渡り鳥である。
常盤公園にやってくる、多くの渡り鳥を宇部市は殺戮し尽くすまで処分するのだろうか。 そんなことはできはしない。それとも宇部の水源を埋め立ててしまうとでもいうのだろうか。
 渡り鳥は宇部市の財産ではないので、問題としない。
宇部市の飼育鳥である、白鳥、ペリカンなどが、インフルエンザにかかり、また周囲の養鶏場でH5型が発生した場合、白鳥が原因であると非難されるのをさけるため、400羽の白鳥達と、飼育員の人達、宇部市民の心を犠牲にしたのではないのか。
宇部市長、久保田きみこ、山口県農林水産部長、藤部秀則あたりの責任逃れ、官僚的発想の結果ではないのか。同じ理屈で、残っているペリカンも殺戮される可能性が大きい。そんなことでどうする。
 

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