陶芸しながら暮らす人

陶の手仕事と、料理と花と。季節のうつろいを愛しむちいさな暮らし。http://www.sactofujiwara.com/

畑からのおくりもの

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ピーマン

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この夏の畑は、とにかくピーマンが豊作。
調子の悪い胡瓜、早くも枯れ始めたトマト、思うように大きくならないカボチャ、虫にやられたインゲン・・・
異常な暑さに作物たちも悲鳴を上げる中、ピーマンだけはどこ吹く風でつやつやと生っている。
 
収穫したてのピーマンは、肉厚でみずみずしくて、包丁を入れると弾けるように切れる。
細切りにして塩をふり、少ししんなりしたのにごま油をかけて山盛り食べるのもいいし、
二つに割って種をとり、グリルで焦げ目がつくまで焼いて、鰹節とお醤油で和える焼きピーマンもおすすめ。
(一人でピーマンまるごとふたつ分は軽々食べられるので、たくさん獲れたときはこれが一番)
チンしてしんなりさせたのを甘夏やグレープフルーツなどのほろ苦い柑橘と合わせるのも美味しい。
 
 
ピーマンには忘れられない、忘れちゃいけない思い出がある。
中学校の美術の時間に、野菜を色鉛筆でスケッチする課題があり、ピーマンを描いていたのだけれど、
美術のK先生が回ってきて私の絵を見るなり、
「なんだなんだ!こんな弱い絵を描いてちゃダメじゃないか!」
と突然怒りだしたのだ。
家で親には叱られ慣れていたけれど、
学校では手間のかからない地味で真面目な生徒をやっていた私は、先生に怒られることなんて滅多になかったから、びっくりした。
びっくりして、多少傷つきはしたけれど、K先生は決して自分の機嫌で生徒を叱るような人じゃない。
この人は他の先生とは違って、ちゃんと自分を見てくれてる、そんな気がしたのだ。
 
そのピーマンの絵を、どうしたら強い絵に仕上げられるのか、
そんなことが中学生の私にわかるわけもなく、結局弱い絵のまま提出した記憶があるけれど、
自分の内面がそのまま作品に映るということを、そのときK先生に教えてもらった。
 
あれから○○年。今の私がピーマンを描いたら、どんなだろう。
不義理にも、消息も知らないK先生がまだお元気でおられたら、見てもらいたい。
いや、やっぱりまた同じことを言われたら・・・そんな怖さもあるけれど。
 
今、ピーマンを見ていると、あのとき自分の弱さを言われたのはもちろん、
きっとこの生命力にあふれた独特の味の野菜の強さを、あの時の私は何も気付いてなかったんだな・・・
そんなこともわかる。
K先生、私少しは成長してるでしょうか?
 
その後K先生にはたくさん叱られたが、同じぐらい褒められもした。
今思えば、それがきっかけとなって、陶芸をしているのかもしれない。
 
ということは、きっかけはピーマン?!
話がピーマン(死語・・・)とか、子供のキライな野菜NO1とか、あまり巷の評判は良くないけれど、
ピーマンは、私にとって、大げさでなく、人生を決めた大切な野菜なのだ。
 
 
夏休みの宿題みたいな独りよがりの長い作文、最後まで読んでくださりありがとうございました。
猛暑は明日も緩まないとのこと。どうか皆様お体お気をつけてお過ごしくださいね。
 
 
 

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夏の鈴

音のしない鈴だけど、
奏でるように生っている。
 
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夏の光を吸ってこれでもかと赤くなる、まあるい宝石。
 
冷蔵庫できーんと冷やして、どんぶりみたいな器に山ほど盛って、体が欲しがるだけ食べる。
口の中でプチっとはじける感じ、舌を刺す酸味のあとに広がる強い甘み。
こうなると、鈴でも宝石でもなく、もはや薬に近い。
 
指で触れただけで落ちてしまうほどに完熟したプチトマトは、夏の暑さで傷んだ心と体に、よく効くのです。
 
 
 
 

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畑のトロルとお母さん

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もう、可愛くて可愛くて、捨てられずに、持って帰ってきてしまった。
かぼちゃの摘果。
 
おかあさんは直径4センチぐらい。トロルたちは1センチぐらい。
 
鮮やかな黄緑のピカピカの丸い実は、てのひらの上に乗せて転がすと、
ちいさな子供がじゃれあって遊んでいるよう。
とっても幸せな気持ちになれます。
 
畑では、すでに貫禄十分のカボチャが生育中。
どうやって料理しようか、今から落ち着きません。

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畑の貴婦人

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水もしたたる・・・
八百屋さんの軒先では見慣れて地味なキャベツも、畑では威風堂々。
もうすぐ食べごろです。

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初ものふたつ

今年で4年目になる体験農園。
情けないことに、技巧や知識は一向にレベルアップしないけれど、
季節ごとの収穫物は、もうすっかり我が家の食卓に馴染んでいます。
 
今日は今年春の何回目かの作業で、いよいよ初収穫。かぶと大根の間引き菜を持ち帰りました。
間引き菜は、いわば野菜の赤ちゃん。柔らかくて、みずみずしくて、甘くて。
さっと湯がいてかつお醤油もよし、油いためもよし。
味が濃いので、味つけは控えめが肝心。
 
それから、もうひとつの初もの。筍。
畑の帰り道の産直で見つけました。
練馬にはまだ大きな農家が残っていて、23区内とは思えない広い敷地に、立派な竹林を持つところもあります。
小銭が無くて困っているところへ出てきてくれたおじいさんが、今朝掘ったと証明してくれたので、大威張りで買ってきました。
夕食を作る時間が遅くなり、焦りながらの筍料理。
とりあえず、たけのこご飯、たけのことわかめの吸い物、たけのこと人参と春大根と蒟蒻の煮物の3品で堪能しました。
 
春のあたらしい命に、ごちそうさま。
 
 
 

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