マレーシア全国高校生日本語弁論大会
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わりといいペースでアップしています。ふふ。 昨日(4月29日)マレーシア全国高校生日本語弁論大会本選が日本人会で行われ、 ATOZからはシャンさんという18歳の男の子が出場しました。 シャンさんはエンジニアになるのが夢で、日本の技術を学びたいという理由で 日本語を勉強しています。 とにかく勉強家で、語彙力も多く、発音もとてもきれい。 すごく自然な日本語を話します。 お題は、「わたしの大切なもの」 シャンさんの大切なものは、犬。 学校帰りに道端に捨てられていたのを、 お母さんに頼んで飼いはじめた。 真っ白で、王子様みたいだったからプリンスという名前をつけ、 まるで兄弟のように仲良くしていた。 ある日、シャンさんがお母さんに怒られて機嫌を悪くし、 八つ当たりをしてプリンスを蹴り飛ばした。プリンスは静かに姿を消した。 何週間か後、塾の帰りに汚れてキズだらけになったプリンスを見つけ、 そのとき初めて自分にとってプリンスがどれだけ大切だったかに気付いた。 人は、なくすまでその大切さに気がつかないことが多い。 でも、自分にとって大切なものは何かちゃんと考えて、 大切なものを大切にできるようにしたい。 というような内容。 担当の高子先生と一緒に表現を練り、とてもいい作文ができあがりました。 本当は前日の土曜日、交流会とリハーサルが行われる予定でしたが、 土曜日はデモが行われる関係で交通規制があり、ひどい渋滞になる恐れがある。 ということで、日曜日の朝ちょっと早めに集まりました。 今回の出場者は14名。 KL近郊だけでなく、ペナン、ジョホール、サバ、サラワク、ペラからも 1次予選を勝ち抜いたという選ばれし面々。 日本語で交流しようということで、2人ずつのペアを組み、 自分について話し、充分相手のことがわかったら、 その自分の相手のことをみんなに日本語で紹介。 その後、みんなで集まって、好きなアニメについてのトピックで話し合う。 ただスピーチを丸暗記してきただけでなく、 もともと日本語力がずいぶん高い子達が多い様子。 特に大好きなアニメの話になるとみんな目を輝かせて、 積極的に日本語でしゃべろうとしていました。 シャンさん、「みんな日本語上手ですよ」とちょっと心配そうな顔で言ったかと思うと、 「でも多分私が一番レベルが高いと思いますが」とニヤリ。 リハーサルも終え、ドキドキの本番。 シャンさんの順番は10番目。 がんばれ〜!と心の中で応援する。 ついにシャンさんの番。 シャンさんは緊張しすぎると笑いが止まらなくなってしまうので、 「どうかはまらないで!」とドキドキしながら聞きました。 が、とてもスムーズに、つまることなく終了! スムーズすぎて、目安の時間よりずいぶん早く終わってしまい、 それが逆に減点になるかなぁ・・・と心配になるぐらい、 本当に流暢に話し終えました。 14人全員のスピーチが終わり、審査発表までしばしご歓談。 準備していただいた寿司をつまみながら、いろいろな人と交流をする。 知らない2,3人に呼び止められて、「誰がよかった?」と聞かれた。 ん〜、どうかなぁ・・・あなたは?と聞くと、「犬の話の子だよ」 「彼の日本語力はぴか一だった!」「絶対彼が優勝だね!」 はは、実はその子、うちの学校の生徒なのですよ! 確かに、日本語力ではシャンさんが一番だったと思う。 (とにかく発音に癖がなく、本当に流暢に話すので) ただ、審査の基準はどこにあるかで評価は変わってくるだろうな、と。 どちらかというと、シャンさんのスピーチは淡々としていて、 大きなアクションをつけながら演技力満点でスピーチをしたわけではない。 いろいろなタイプのスピーチがあったので、審査をする側もきっと、 大変だったことかと察する。 1位は東京、2位は大阪に行ける。 シャンさんには、絶対日本に行ってほしい!! そしてドキドキの審査発表。 結果は。 2位でした! 準優勝〜! 全員写真。 指導してくれた高子先生と。 1位狙えるかなぁとも思いましたが、 実際、1位の子も、とてもよくできたスピーチでした。 こんな感じの。 今から40年以上前、おじいちゃんが結婚するときに、 どうしても黒くてぴかぴかの靴がはきたいと思った。 周りの人はみんなでイポー中の靴屋さんを探して回った。 (とはいえ、当時、街に靴屋は3軒しかなかったのだが) やっとみつけた靴は、サイズが合わず、海外に注文しなければならない。 しかも、届くのに3週間はかかるという。結婚式はちょうど3週間後。 ドキドキしながら待ち続け、ちょうど結婚式の前日にその靴が到着。 無事に結婚式にその靴を履くことができた。 それからおじいちゃんは、その靴を箱の中にしまい、毎月きれいに磨き、 本当に大切な時にだけその靴をはくようにしていた。 月日が流れ、足が弱って歩けなくなったおじいちゃんは、 ある日自分を呼んでその靴のエピソードを話し、 「本当に大切な時にだけはくんだよ」と言ってその靴を自分にくれた。 そして今日、このスピーチコンテストは、私にとってとても大切な日。 だから、黒くてぴかぴかの靴、今日はそれをはいてきました! これからもこの大切な靴をずっと大切にしてきます。 という内容。 その子のキャラクターがまず、ずるい(笑) ずっとニコニコしながら話していましたが、 最後に自分の靴をみんなに見せたときのドヤ顔は、 こりゃかなわない・・・と思ってしまいました。 ちょっとサイズの大きな、本当に黒くてぴかぴかの靴。 とにかく。 シャンさんは、大阪に行けます。生まれて初めての海外旅行です。 急いでパスポートも作らなければなりません。 シャンさんの人生で、昨日のできごとはとっても大きな足跡を残したと思います。 そして、なんかこう、わたしたちはこういう働きをもっともっと
していかないといけないんだな、と心から思いました。 |

