松井佐渡守康之
松井佐渡守康之 伝−15−
思いの外遠い国
慶長五年、忠興は豊前一国ならびに豊後のうち三十万石を拝領します。丹後から国替えです。忠興嫡男忠隆が、「思いの外遠国に候」との父忠興の感慨を康之宛書状に認めます。康之は豊前・豊後の受け取りに下ります。興長が久美松倉の受け渡しを整えます。
慶長六年、興長は中津城下に屋敷を拝領し、長岡の称号を許されます。長岡式部少輔興長と改めます。しかし、康之は松井のままです。康之が松井の名を上げ世に知られていたからです。康之は松井康之でなければいけません。
「此節松井は人の能知りたる名故、苗字を御替不被成、新太郎を長岡の姓に・・・(興長父松井佐渡守康之儀は、兼々松井の苗字迄を被成御呼御書の御宛所も御同前ニて、自他共多くは苗字を唱候由ニ御座候)」と、興長譜は記します。
同年十月、康之・興長連名で知行二万五千九百九十四
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