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『言海』で「城」を引いてみた先週木曜日に放送された朝日放送のテレビ番組『ビーバップハイヒール』のテーマは、国語辞典だった。番組の後半では、五十音で引ける日本の近代国語辞典の元祖である『言海』の編纂のエピソードが紹介されていた。
我が家には、私が祖父と母から受け継いだ、昭和4年発行の縮刷版があるのだが、平成の時代に実用的だとは思えず今まで一度も引いたことがなかったので、折角の機会だと思い、試みに「城」を引いてみた。 しろ(名)[城]
〔山背ヤマシロニ山城サンジョウノ字ヲ充テテ、𦾔訓ヲ存シタルヨリ起レル語ナラム、或ハ、城キヲ作ル代シロノ地ノ意カ、或云、領地ノ意カト〕 古言、城キ。敵ヲ防ガムガ爲ニ、四方ヲ堅固ニ構ヘタル一區ノ地ノ稱、外ニ土石ノ郭、堀、ナドアリ、内ニ家アリ、兵ヲ屯シテ住ム。 ※実際に手元にある『言海』では「し」は「志」の変体仮名で表記されている。
※小さな文字は実際にふられている読み仮名。
〔〕内では語源を推測し、後に意味を記す。「敵ヲ防ガムガ爲ニ、四方ヲ堅固ニ構ヘタル一區ノ地ノ稱。」などは現在の辞書にも踏襲されているのではないだろうか。
編纂者である大槻文彦は弘化4年(1847)の生まれ。まだ「城」が現役だった時代の人物である。言葉の重みが違う。 ところで、祖父から母へ、母から私へと受け継がれているものだと思っていたこの『言海』だが、最後のページに私の知らない女性の名前と、その方の住所が記されていることに気がついた。住所は私の母の故郷の古い名前なので、恐らく、元はこの方から祖父が譲られたものなのだろう。 |