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風外慧薫

風外慧薫

江戸時代初期の奇僧・風外慧薫
(ふうがい えくん)
上野国碓水郡土塩(一説常陸)の人。
 
風外は禅余、絵画をよくし、達磨、布袋の図を多く残している。
のちの風外本高が「蛸風外」と称されるのに対し、「穴風外」といわれる。
 
風外禅師は永禄11年(1568)
上野国(今の群馬県)碓氷郡に生まれた曹洞宗の禅僧。
上野国と言えば、思い出すのが鉢の木物語『建長五年(1253)』
佐野源左衛門常世と北条時頼(時宗・父)の出合い。
 
出家して、済門の物外、その法嗣の渭川に参じたが、
のち上野長源寺17世名国宗誉のもとに投じ、その法を嗣いだ。
 
請せられて、相模の成願寺に住したが、数年にして去って
曾我山中の岩窟に済み、さらに真鶴山中の厳洞に移った。
 
小田原城主稲葉候は、
風外の道声を聞いてこれを請したが、受けないで自適の生活を送り、
 
晩年は遠江の赴いて、州の金指郷石岡にいたり
一地に穴を掘らせ、その中に身を投じて立亡したと伝えられる。
 
書画に優れ、特に達磨や布袋の画で知られています。

風外和尚は、
請われて小田原の成願寺の住職となりますが、
数年後、寺を出て曽我山中の岩穴に移り住みました。
 
今も曽我山には風外禅師が住んでいた穴が残っているそうです。
 
自分で薪を取り、水を汲み、腹が減ったら托鉢をして
(画を描いて、食べ物と交換したとも)、
あとは岩穴で座禅を組んでいました。
 
その曽我山中での話し。ある時、
文道という一人の雲水が教えを請うて風外禅師の許を訪れました。
 
禅師は非常に喜んで、この雲水を迎えたといいます。

翌朝、食事を取ることになったのですが、
文道は鉢盂(はつう。禅宗の修行僧が使う個人用の食器)を
持ってきていませんでした。
 
すると風外禅師は、
どこからか髑髏(しゃれこうべ)を持ってきて、
それに食事を盛りつけて勧めました。

さすがに気味が悪くて、
文道が口をつけるのを躊躇していると、
 
禅師は非常に立腹し、
「お前さんは法のためにわざわざここに来たというのに、
これをいやがるとは何事か」…と言って、追い出してしまったそうです。

大変な人物に教えを請うというのは、本当に大変なことです。
仏教、特に禅宗では「無分別」ということを説きます。
 
一般に無分別というと、後先を考えないとか、
理性を失うとかという意味ですが、仏教でいう無分別は違います。
 
仏教でいう無分別というのは、
物事を分析、区別して考察しない、
相対的な見方をしない事とされます。
 
要は、とらわれない、こだわらない、かたよらない、ということです。

つまり風外禅師は、
とらわれのない無分別の境地のために寺を出て穴居生活をしており、
 
その教えを請うてきた文道も、
そういうとらわれない境地を目指しているはずなのに、
器が髑髏であることにとらわれているようでは、
教えを受ける資格はないということでしょう。

髑髏が気味悪いというのは、
髑髏自体に気味の悪さがあるのではなくて、
自分の心の中にある「髑髏=気味悪い」というイメージが湧き起こるから。
 
同様に、泳げない人が水を恐れるのは、
水に「恐い」という性質があるのではなく、
 
過去におぼれかけたというような体験があったりして、
自分の中に「水=恐い」というとらわれがあり、それが喚起されるから。

卓球を嫌い人は、
卓球そのものに何か嫌な性質があるからではなく
【むしろ楽しいとか面白いという性質があるはずです】、
 
卓球が下手で、やるたびに嫌な思いをしたために、
自分の中に「卓球=イヤ」というとらわれがあり、それが喚起されるから。

ところが、凡人の分別というのは、
知らず知らずのうちに自分自身のとらわれに影響され、
あたかも対象にそういう性質があるかのように錯覚して判断します。
 
つまり、対象をありのままに見ているのではなく、
自分自身のとらわれに基づいて見ているのです。
 
ですから、まず自分自身のとらわれに気づき、
そこから抜け出すことが必要になるわけです。

風外禅師は、それを徹底しようとしたからこそ、
寺の住職という立場を捨て、穴居生活をしたのではないか。
承応3年頃寂。1568〜1654年まで是も言い伝えで江戸初期の話し
 
禅、公安問答等は、
その気になって勉強しないと難しい所があるかもしれません。
 
鈴木大拙の一行書を理解したいがゆえに、多くの事を知ろうとします。
 
私の趣味は、ただ単に室内外の装飾品(山野草、美術品)ですが
歴史人物の模索を始めたのは、山本玄峰が最初です。
 
一人を知ろうと思えば、その取り巻きが五人居ます。
その五人に、それぞれ五人の取巻きが現れ、伝説や物語があります。
 
それらを調べる事が案外たのしみ。
 
                                …九十九蓮。
 
 



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