津波被害37市町村の7割が「高台移転検討」 産経新聞の復興計画調査で
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東日本大震災で津波被害を受けた、
岩手、
宮城、
福島の被災3県の全37市町村のうち31市町村が復興計画を策定、
7割に当たる26市町村が津波被害世帯の高台移転を検討していることが8日、
産経新聞の聞き取り調査で分かった。
ただ、
すでに移転先の土地取得作業が進むなど比較的計画が順調な自治体は10市町村にとどまる。
こうした中、
政府は10日、
復興施策の司令塔となる復興庁を発足させる。
自治体間では復興の進捗(しんちょく)に差が生じる実態も浮き彫りになっており、
指導力と迅速な対応が求められそうだ。
復興計画は、
津波被害を受けた、
岩手、
宮城両県では沿岸27市町村ですべて策定された。
しかし、
福島県では原発事故の影響で策定作業が遅れた自治体が目立ち、
これまでに策定されたのは沿岸10市町中4市町にとどまる。
復興計画を策定した31市町村のうち高台移転を検討している自治体は宮城県で12市町、
岩手県で10市町村、
福島県で4市町。
検討していない自治体は5市町村のみだ。
検討していない理由については津波の浸水被害がなかったり、
比較的少なかったりしたことを挙げ、
「希望者には個別に移転の相談をさせてもらう」(宮城県利府町の担当者)とする自治体もある。
一方、
高台移転を望む自治体には、
進捗状況に開きがみられる。
高台移転を検討する宮城県12市町のうち、
移転先の土地を一部で取得したり、
地権者との売買に向けた交渉に着手するなどしているのは東松島市や女川町など5市町、
岩手県も10市町村のうち田野畑村や野田村など4町村。
福島県でも4市町のうち新地町の1町にとどまる。
残る自治体は、
候補地は選定したものの、
移転住民の意向調査が完了していないことや現地再建を望む住民を説得しきれないなどで移転交渉が難航し、
具体的な土地取得交渉まで踏み切れないという。
さらに、
候補地さえも決まっていない自治体は宮城県で3市町、
岩手県で5市町。
福島県の3市も候補地選定段階だ。
最大8.6メートルの津波が襲い、
2万2千棟の住宅が全壊した宮城県石巻市も候補地がまだ決まっていない。
同市は計画策定から10年間での復興を目指すが、
担当者は「被害が大きすぎ、
住民の意見聴取だけでも、
かなりの時間を要する。
なかなか計画通りに進まない」とする。
被災地の高台移転について、
復興庁の設置準備を進める内閣府の東日本大震災復興対策本部は「復興状況に差が出ているのは否めない。
遅れている自治体については国土交通省と連携しながら支援したい」としている。
■
東日本大震災の津波で被害を受けた沿岸自治体の大半が被災世帯の高台移転を望みながら、
自治体間には実現に向けた復興の進展に開きができていることも、
本紙の聞き取り調査で浮き彫りになった。
要因には移転費用の全額補助をうたう国の交付金の使い勝手の悪さを指摘する声が漏れる。
復興庁は10日の滑り出しから、
難しいかじ取りを迫られそうだ。
住宅5463戸が全壊した宮城県東松島市は国の復興支援の枠組みが決まる前の
昨年7月から集団移転の準備を進めてきた。
12月には、
野蒜(のびる)地区の高台を移転先候補地とし、
地権者と交渉。
県内でいち早く土地の購入まで済ませた。
住民説明会も開催し、
移転に向けた準備が進む。
市の担当者は「早く復興させたいと準備を進めてきた。
国の対応を待って足踏みしたくなかった」とする。
一方、
計画がスムーズにいかない自治体もある。
国は防災集団移転促進事業で、
高台の土地造成と、
住んでいた土地の買い上げ費用を全額補助し、
自治体に交付金を支給。
また、
引っ越し費用(最大78万円)の補助を盛り込むが、
これらの交付金の適用を受けるためには5戸以上のエリアを危険区域に設定し、
全員の合意を必要とする。
このため、
エリア設定に難航しているほか、
たとえ設定しても住民の理解が得られないケースも多い。
約3千戸が全壊した岩手県釜石市は、
21地区に分けて集団移転を検討するが、
これまでに住民の合意を得たのは1地区のみ。
同事業では国が注文をつけにくい仕組みが作られ、
自治体の自由度は高いと期待されていた。
釜石市の担当者は「ふたを開けてみると厳しい基準をクリアする必要があり、
結局は使い勝手が悪かった」と話す。
マンパワー不足を指摘する声も。
数軒の区画整理事業を行うだけでも計画から完了まで、
十年単位の年月がかかるが、
今回は数百や万単位の世帯移動を伴う自治体もある。
各自治体はおおむね10年程度での復興を目指すが、
専門知識を要する膨大な移転事業を限られた職員で推進しなければならない。
岩手県野田村の担当者は「災害復旧から復興まで兼務に兼務を重ねているのが実情だ。
圧倒的に手が足りず支援がほしい」と訴える。
2万2千棟の住宅が全壊した宮城県石巻市も計画が進まない。
担当者は「課題はマンパワー。
用地買収も時間がかかるし、
たとえ進んでも、
工事する業者が不足することも考えられる」と懸念する。
また、
被災した土地の買い上げ価格も移転が進まない理由に挙がる。
価格は、
被災後の土地の評価額を基に自治体が決めるが、
地域によって価格差が出る恐れや価格が著しく下がっていると判断される地点も出るとみられる。
移転先で自宅を建設する費用は自らが出さなければならず、
買い上げ価格が下がると被災者は再建資金を工面できない。
岩手県山田町の担当者は「地域で不公平感が生まれれば、
さらに移転実施が延びる危険もある」と指摘する。
■
津波に加え、
原発事故でも甚大な被害を受ける福島県沿岸部の自治体は、
復興計画策定でも苦しい対応を求められた。
宮城、
岩手の両県では、
すべての被災沿岸自治体が復興計画を策定したが、
福島県では10市町村のうち、
わずか4市町のみ。
「(原発で)どうしても長期的な復興の絵が描けない」。
未策定の自治体からは悲痛な声が漏れる。
復興計画を策定した福島県の沿岸自治体は、
相馬市と南相馬市、
いわき市と新地町。
一方、
浪江▽双葉▽大熊▽富岡▽楢葉▽広野−の6町はまだ策定されていない。
警戒区域に指定されている浪江町では、
平成25年度中の策定目標を掲げるなど、
作業が遅れている自治体が大半だ。
背景には、
帰還のめどがなかなか示されなかったことがある。
政府は今年1月になって除染の工程表を発表した。
双葉町の担当者は「いつ戻れるのか分からなかったので、
(復興計画を作るための)町民アンケートも今やっている状況」と説明する。
今後除染によって出る、
放射性物質で汚染された土壌などを保管する中間貯蔵施設の設置場所も決まっていない。
富岡町の担当者は「復興計画は6月をめどに作成する予定だが、
大きな動きがある度に計画も変更していくことになるだろう」と頭を抱えている。
10日に立ち上がる復興庁は、
被災自治体の要望を一元化して吸い上げ、
復興施策の司令塔の役割を担うが、
縦割り行政の弊害を本当に打開できるのか。
自治体からは疑問の声が漏れる。
復興庁は平成32年度を期限として発足。
閣僚が1人増員され、
職員は250人規模。
東京・赤坂の本庁のほか、
宮城、
岩手、
福島の3県の県庁所在地に復興局を設置する。
宮城では気仙沼と石巻、
岩手は宮古と釜石、
福島には南相馬といわきの計6市に支所を置く。
要望や相談を一括して受け、
復興特区の認定や交付金の配分を行う。
ただ、
被災地の反応は冷ややかだ。
被災地には国土交通省や農林水産省の出先機関があるほか、
事業の執行権限も各省庁が握ったままだ。
岩手県岩泉町の担当者は「結局は各省庁に相談するしかなく、
窓口は1本にならない」と二重行政を懸念する。
復興庁が一括配分する復興交付金についても疑問の声が漏れる。
政府は1兆5千億円超を確保、
高台移転など40事業を示す。
岩手県久慈市の担当者は「雇用関係などの事業が40の中にはなく、
被災地にきめ細かく対応していない」と訴える。
こうした実情に宮城県内の自治体担当者からは「復興庁は省庁と県の中二階的なもの」との声もあった。
◇
復興計画
震災や豪雨などで被災した自治体が復旧・復興の具体的な計画を自主的にまとめたもの。
多くの自治体が最も重要な「総合計画」に準じるものと位置づけている。
議会の承認を得るかどうかは各自治体の判断。
国や省庁は提出された復興計画を基に支援の内容を検討する。(産経新聞)
↑
海岸に面する低地はどこも危険ということがよくわかったので
高台に移転するのは当たり前でしょう。
どうしても海岸沿いの低地に住みたいのなら自己責任で住んでもらうしかないな。
津波で何も無くなったなら二度と同じ徹を踏まないためにも高台がいいでしょう。
跡地は広大な津波記念公園がいいね。
後世の日本人がいつまでも津波の悲劇を認識するようにね。
そしてまた津波が起こったときに人や生き物や住宅が流されるという惨劇がおきないようにしたいね。
東北だけでなく日本全国で津波は起こるだろうから
東北の被害を教訓に日本全国が対応したほうがいいね。
既存の住宅や学校や幼稚園の移転は費用の面から厳しいだろうけど
せめてこれから建てようとしている人は高台にしなくてはいけないね。
東北の尊い犠牲を決して忘れてはいけないからね。
年月が建つと忘れがちになるから沿岸部の低地は危険ということを
それぞれが後世に引き継がなくてはいけない。
原発の100km圏内も危険だね。
ここ浜松も悲しいかな浜岡原発35kmくらいだから危険だ。
事故が起きれば仕事や学校どころではなくなる。
そうならないためにも核燃料は移動するしかないが
移動先もないので覚悟を持って生きるしかない。 |
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