繋ぐもの
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コラーゲンというと真っ先に思い浮かぶのは、美容成分という事でしょうか。優れた保湿性を持つコラーゲンは多くの化粧品などに使われ、お菓子のゼリーやグミキャンディ、薬品や健康食品などのカプセルの原料となるゼラチンの元もコラーゲンとなっています。
コラーゲンは皮膚や靭帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質の一種で、人体内のタンパク質の約30%がコラーゲンで占められている事からも、コラーゲンが体にとって重要な存在である事が判ります。 多細胞生物の体を構成する大切なタンパク質であるコラーゲンが誕生したのは太古の昔、原生代の後期の事と考えられています。原生代の後期、地球は「全球凍結」と呼ばれる赤道付近を含め地球上が完全に凍り付くという状態を経験し、原生生物の大量絶滅が起こっています。 地球が全球凍結を脱すると急激な気候変動などの影響もあって、大気中に大量の酸素が供給されて蓄積し、大気中の酸素濃度が上昇します。それまで大気中には酸素がわずかにしか存在しなかった事から、大量絶滅を免れた原生生物の多くが有害な酸素によって死滅してしまいました。 そんな原生生物の中には有毒な酸素を逆に利用し、酸素を呼吸する事でより大きなエネルギーを発生させる事に成功した物も現れるになりました。そうした酸素を利用できるできるように進化した原生生物たちの間でコラーゲンは作り出されています。 コラーゲンの生成には大量の酸素が必要であり、かつての酸素濃度が低い状態の地球上ではコラーゲンを生成する事が不可能となっていました。大気中の酸素濃度が上り、有害だった酸素をエネルギー生産に利用できるようになると、酸素を使ったコラーゲンの生成も行われるようになり、細胞同士を繋ぎ合わせる事に利用するようになって単細胞生物から多細胞生物への劇的な進化が実現されています。 一言でコラーゲンといっても組成によって多くの種類が存在し、人間の体内だけでも30種類以上のコラーゲンがある事が確認されていて、Ⅰ型、Ⅱ型という形でローマ数字を割り振って区別されています。 最も多いのが繊維性のⅠ型コラーゲンとされ、骨や腱、靭帯、真皮などに多く含まれ、中でも骨に大量に含まれています。骨の弾力性の確保や皮膚の丈夫さを確保する事に欠かせない成分となっていて、食品や医薬品に利用されるゼラチンが牛骨や豚皮から採られる事を考えると、このⅠ型コラーゲンが元となっているという事ができます。 美容成分としてコラーゲンを含む化粧品の中には、塗布したコラーゲンが皮膚の表面から吸収されて、肌の張りを強化するといった事を標榜している物もありますが、皮膚の表面からコラーゲンが吸収される事はありえず、保湿性が高いコラーゲンが皮膚の表面に塗られている事によるしっとり感が最大の効能と考えられます。 また、コラーゲンを食べたからといって必ず皮膚のコラーゲンが増加するという事もなく、他のタンパク質と同じように消化の過程でアミノ酸の状態にまで分解された後、吸収して利用されるので、コラーゲンを消化したアミノ酸でコラーゲンが生成されるとも限らない状態となっています。 しかし、コラーゲンはグリシンとプロリン、プロリンが水酸化されたヒドロキシプロリンといったアミノ酸で構成されています。ヒドロキシプロリンには細胞を活性化させる働きがある事が知られている事から、日頃からコラーゲンを多く摂取している事で血液中のヒドロキシプロリン濃度が上り、損傷した線維芽細胞を刺激して再生を促す事が考えられるので、継続的なコラーゲンの摂取は美肌や各機関の修復に役立つと考える事もできます。 よくコラーゲンが豊富とされるもつ鍋を食べて、次の朝起きると肌がつるつるになっていたという話を聞かされますが、少なくともそれはありえないと思いながら、継続は力という事がコラーゲンに関してもいえる事と思えてきます。体内でのコラーゲンの生成には酸素だけでなくアミノ酸のリシンやビタミンCも重要になってきます。継続とバランス、やはり健康の基本はその一言に尽きると思ってしまいます。 |

