脳活性化 boost your brain power

脳活性化に関することを紹介していきます。I introduce a thing about the brain activati

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ストレスゼロの状態は、逆に老化を促進する可能性もある

「仕事が忙しいせいかシワが増えた気がする」「あの人は離婚で苦労して、一気に老けた」などなど……。
ストレスが及ぼす老化について、なんとなくわかるけれど、いまいちピンと来ない人も多いだろう。
そこで“ストレスと加齢”の関係について、専門家に話を伺った。

まずは〝ストレス〞の本来の意味を改めて一度、おさらいしてみよう。
「ストレスとは警告反応と呼ばれるもので、平穏な状態のときに、突きつけられた何かの要求に対して体が示す〝非特異的反応〞のことを指します。マイナスの感情が伴う心理的・社会的なものはもちろん、飢餓や過労などによる生理的なもの、暑さ寒さ、騒音などの物理的ストレスなど、種類は多岐にわたるのです」(清水先生)

非特異的反応と考えると、運動で体を動かすことや温泉に入ること、さらには恋することまでもがストレスに含まれるのだとか。一般的に楽しいとされることも、刺激があるという意味では同じ、というわけだ。 ではストレスを感じると、体はどう変化するのだろう。

「ストレスを脳で感知すると、視床下部にある下垂体からホルモンが分泌されます。すると、腎臓の上にある副腎皮質がホルモンを感知し、コルチゾールを放出します。これがストレス反応と呼ばれるものです」(清水先生)
 
〝コルチゾール〞とは副腎皮質ホルモンの一種。コルチゾールは肝臓に貯蔵されているエネルギーの材料を放出するよう命令し、エネルギーを生み出すよう促す働きを持っている。

心身にストレスがかかると、その負荷に対応するため、体内の細胞はエネルギーを必要とする。そのため、コルチゾールは体内でエネルギーをたくさん作り出すよう、指示を出すのだ。

ストレスで症状を悪化させる疾病も少なくない
ストレスの発生によって分泌されるコルチゾールは、本来は体内にそれほど多くは存在しない物質だ。にもかかわらず、ストレスが起こると増えすぎてしまう。増加することで、体はいったいどうなってしまうのだろうか。

「ラット実験の場合、高いストレスをかけ続けると最終的には胃潰瘍になることが結果として出ています。さらに、低いストレスをずっとかけ続けていても、寿命が短くなる傾向にあることがわかっています」(清水先生)
また、ストレスにより老人斑が増え、アルツハイマー病を悪化させる、という実験動物データもある。ストレスが体に及ぼす影響、そして老化に及ぼす影響は少なくない、といっていいだろう。

ストレスを排除するのではなく、〝ホルミシス効果〞が大事
それなら、ストレスがまったくない状態を作り出せばいい、と考える人もいるかもしれない。
でも、それは大きな間違いだと清水先生は指摘する。「有害な刺激も、適量であれば逆に良い作用をもたらします。これは『ホルミシス効果』と呼ばれています」
 
たとえば温泉を例に考えてみよう。普段シャワーを浴びるだけの人が温泉に入り、熱ストレスを受けると……。
体はストレスに適応しようと、エネルギーを使って血流を上げようとする。これが免疫力のアップにつながるわけだ。つまり、熱ストレスがプラスに働いたということになる。しかしこれが熱湯だったら、どうなるか。やけどを負ってしまい、皮膚に害を及ぼすだけでなく、大きな心理的ショックも与えてしまうことになる。これと同様のことが他のストレスでもいえるのだ。皮膚はもちろん、脳、筋肉など、刺激を受けた臓器によって違いはあるが、〝ある程度の刺激(ストレ
ス)〞は、おおむね機能を向上させる傾向にあるという。 
さらに、社会的ストレスについてはどうなのだろう。「心理的ストレスで受ける刺激を一度経験すると、次に同じ刺激を受けたときには、耐性ができる、ということはいえると思います」(清水先生)
 
つまり脳の神経回路が訓練された結果、心理的ストレスに対し寛容になるといえる。ここで重要なのは「適度」であることだ。でも、「適度」とは、あまりに曖昧な値。具体的にどのくらいの量を指すのだろう。
「ストレスはそれぞれ感じ方が違うので、この数値と明快にはいえないのですが……。運動ストレスについていうなら、『毎日続けられる運動』ということが挙げられます。人それぞれ運動能力も好みも違うので、種類もレベルも自由。
ただし、毎日続けることが大切。社会的ストレスについては、『毎日人と会っている』がひとつの目安としていえるのではないでしょうか」(清水先生)
 
他人といることは、案外ストレスを感じるものだ。「たまには一人になりたい」というのは、ストレスから逃れようとする働きともいえるからだ。常に誰かといることは、適度なストレスをかけた状態である、ともいえるのだ。

ストレスによる老化防止は〝応答力〞がカギ
ここまで、ストレスとは体の防御反応であり、認知症を加速させる原因になること、一方で適度なストレスは体に有益であることについて述べてきた。では、ストレスによる老化を防ぐにはどうしたらよいかを考えてみよう。
「ひとつには、ストレスに対する応答力を高める、ということが挙げられるでしょう」(清水先生)
適度なストレスを多く経験して耐性を高めておけば、予想以上に大きなストレスが来ても、受け入れ体制ができるようになる。少しのコルチゾール量でも体がストレスに対応できるよう応答力をつけておけば、結果的に、コルチゾールを無駄遣いしない体になっていく、これがつまりは老化しにくくなる、といえるのだ。さらに、「もうひとつ付け加えると……」と、清水先生が続ける。
「ストレスと老化は直接的にかかわっていると考えがちですが、実は別に原因があることが多いのです。たとえば仕事が忙しくて老け込んだ、という場合も、忙しくて肌の手入れや食事がきちんとできなかった、という可能性が高い。ストレスの前に生活自体を変えていないか、ということにも着目してほしい」(清水先生)
 
まずは、すべてをストレスのせいにしない。これがストレスに負けない第一歩なのかもしれない。



何もない狭いケージと、遊び道具などを用意(精神的ストレスを与える)した広めのケージ(肉体的ストレスを与える)を用意し、それぞれの中でマウスを飼育する。6 ヵ月後、それぞれに記憶力テストを行ったところ、遊び道具を用意した広いケージで飼育したマウスのほうが、記憶力が20%も高いことがわかった。ストレスフリーな状態よりもストレスがあったほうが脳にいい働きが出たことになる。


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