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 読んだ伝記からの情報によると第一次大戦開戦後、アインシュタインのベルリン大学の同僚ネルンストは、
すぐに前線の一兵卒になって「戦争に負ける」という認識を得たという。年内に帰っての報告でしたが、
やはベルリン大学に奉職していたフリッツ・ハーバーは愛国者としてドイツの経済と軍事に関わり、
   り
硝酸と毒ガスの生産によって戦争を長引かせ(ることに成功してしまっ)たらしいのです。

 ネルンストとハーバーは研究領域がかぶり、毒ガス研究でもネルンストが先だったようで。しかし、
                                                        ネルンストは
公開の場での公言は避けたものの、政府内での会議では戦争反対、停戦受け入れの立場だったらしく。が、
ドイツ政府が敗戦で終戦を考え始めたのは一九一八年になって、国内での革命運動が始まってからと、
科学者の伝記から私は理解。帝政ドイツも帝国日本の「責任(者)の不在」の問題があったと推測でき。

 実際、前回も指摘したように休戦条約の調印は皇帝ヴィルヘルム2世が亡命した直後。しかし前回、
「象徴の不在」でワイマール共和政下が失敗したと結論したつもりですが、当時唯一象徴になれた人物に、
私はアインシュタインを考える。私としては民主主義とはいい加減な制度である証左で、全ての国家体制は、
「隙」があるという論拠。実はアインシュタインは一九一九年、「時の人」となったのでした。

 当時エディントンをはじめとするイギリスの観測隊がブラジルで、敵国人のドイツの科学者の理論を、
実証したということでアインシュタインの顔と名前を一挙に大衆は知ったというのですね。しかも、
「ニュートンの世界を否定した」という説明は第一次大戦自体に準えられると民衆は考えたようで、
アインシュタインと相対性理論を戦後世界の希望の象徴として受容されたと考えられ。

 アインシュタイン自身は象徴になったと気づいてからもドイツを見限るまで、民主主義を擁護しつつも、
特定の政治勢力の応援したという記述は今のところ皆無。しかし第二次大戦後にプリンストンで、
第2代のイスラエル大統領就任を(内々に)打診された時、「拒否は難しい」という記述を読んだ覚え。で、
最初に読んだ時は(アインシュタインの態度に)不審がったと記憶し。

 まず事実なのか、事実としたら生涯一(いち)科学者がアインシュタイン自身の誇りだったはずと、
私が考えていたのが原因。しかし科学者の伝記から当時のドイツを知るにつけ、「アインシュタイン」は、
(敗)戦後ドイツの「希望の象徴」と私は気づくことに。上記の一般相対性理論の実証は休戦後の翌年なので、
さしずめ「戦後日本」では「湯川秀樹のノーベル賞受賞」の位置づけ。

 つまりアインシュタインは一般相対性理論の発表以後は物理学では革新に失敗したことを鑑み、
ナチスドイツの成立を予見できた自分に対し、「政治家になるべきだったか」という後悔を私は憶測を。で、
大日本帝国と「戦後民主主義」の場合はヴィルヘルム2世と(あり得た)アインシュタインの役割を、
「昭和天皇」が分裂・乖離した形で成立。だから湯川は政治家になる事態を回避。

 湯川は政治というより行政で語り継ぐべき話があるけど、「以下略」は本題から外れすぎだから。さて、
shiwasu5さんが「俺にはうざい小娘としか映らなくて」と嫌ったクエス・パラヤ。確かに「逆シャア」では、
結構自分勝手な人物として描写されているが、宇宙世紀で公開されるのは半世紀も後のことでは。そう、
もしクエスが「シャアの反乱」を生き延びれば、「シャア総帥の忘れ形見」という偶像が出来上がり。

 「逆襲のシャア」での真実に近いクエスが活動する場所は戦場とネオジオン内部。つまり「ジオン再興」の、
邪魔な情報なので緘口令や「歴史の書き換え」が発生し、「悲劇」が捏造されるものと。しかし再び、
ガンダムシリーズを創作する「我われ」の立場では、クエスを生かして「偶像の矛盾と苦悶」を物語るなら、
ハサウェイを殺した方が作劇がし易いというもの。

 さて「日本は非常に危機的状況におかれています」から始まる貴方の見方には「今までが良すぎた」から、
考えるべきという意見を私は持ち。宮台真司のいう重武装中立も「ナチス日本」を想定する私には、
国際社会にとって危険な思想と思うところ。私自身は人類は辛抱強くなるべきという理解に達したけど、
論理の詳細は(機会があれば)後日展開する見込み。

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閉じる コメント(2)

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ご丁寧な応答ありがとうございます。ひとつひとつ新鮮なご意見でした。初めて知ることが多く、たいへん勉強になります。
アインシュタインが象徴になりえたのかもしれないというのは盲点でした。もしもそうなっていたらと思うと楽しいです。
俺は俗物のせいかナチスは経済的にいじめられすぎたから逆ギレして生まれたと考えてしまいます。象徴でどうこうできる問題なのかなという気がします。
クェスについてですが「シャアの反乱」を生き延びれれば、という話ですか。なるほどそれなら宇宙植民者たちにとっての偶像になりえるかもしれませんね。
国際情勢、日本にとって「今までが良すぎた」というのはその通りだと思います。現代がふたたび帝国主義の時代になっているのだとして、日本はどう変わればいいのか、ただ立ちすくんでいるだけでは手遅れになる気がします。個人的には重武装中立など反対ですが、議論の俎上、選択肢のひとつに上げるのは結構なことだと思っています。
「人類は辛抱強くなるべきという理解」というのは非常に興味深いです。いつかお聞かせください。 削除

2016/5/23(月) 午後 8:01 [ shiwasu5 ] 返信する

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> shiwasu5さん、>俺は俗物のせいかナチスは経済的にいじめられすぎたから逆ギレして生まれた、 という貴方の理解は正しいみたいです。ドイツの科学者の伝記やアインシュタインとボルンとの書簡からも、連合国から厳しい取り立てがあったと確認できるので。
さらに反アインシュタインの風潮は日食観測の一般相対性理論実証後さらに目立つようになったみたい。ナチスに利用されたドイツ帝国の弁護も休戦直後からあったようなので、アインシュタインが政治家になったら議会で激論になったと推測でき。
しかし『ワイマル共和国―ヒトラーを出現させたもの』で当時のドイツの社会民主党の他力本願さを知り、アインシュタインが議員になって民主主義の大事さと方法を唱道すれば、ナチスの勢力は実際よりも限定できたはずと、夢想するのでした。草々

2016/5/24(火) 午後 9:41 [ 大塩高志 ] 返信する

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