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昨日久しぶりにこの詩の最終行を思い出していました
「私が去ると私の健康が戻ってくるだろう」
あらためて この詩の収載されている詩集『六十二のソネット』刊行時
作者は何歳だったか確認すると 22歳でした
前年 父の知己であった三好達治の紹介で 処女詩集『20億光年の孤独』で
颯爽と詩壇にデビューしたわけですから
この第2詩集も当然多くの注目を集めたはずです
しかし 当時の詩壇はやや当惑気味にこの詩集を眺めたのではないでしょうか
恐らく言葉があふれ出すような多感な時期にあり
それが ソネット形式という制限の中に身を置くことにより
かえって自由に 宇宙というか世界との一体感がのびやかに歌われたようです
ここで最初の結婚をする相手とめぐり合っていますから
恋人と一時的な不和が生じたのでしょうか
しかし この痛みの切なさはなんとするどい表現が与えられたのでしょうか
私が去ると私の健康が戻ってくるだろう
ある意味 絶唱だと思います
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41
谷川俊太郎
空の青さをみつめていると
私に帰るところがあるような気がする
だが雲を通ってきた明るさは
もはや空へは帰ってゆかない
陽は絶えず豪華に捨てている
夜になっても私達は拾うのに忙しい
人はすべていやしい生れなので
樹のように豊かに休むことがない
窓があふれたものを切りとっている
私は宇宙以外の部屋を欲しない
そのため私は人と不和になる
あることは空間や時間を傷つけることだ
そして痛みがむしろ私を責める
私が去ると私の健康が戻ってくるだろう
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