資格を取っても、それだけではソムリエではありません。
医師の資格を取ったからといって、一流の医師ではないように。
そして、ソムリエの仕事は自己満足ではいけません。
あるフレンチレストランに、とても有名なワインがあると聞き、友人達10人くらいで、そのお店に
行きました。
その日は友人にとって特別な日であり、そのワインで乾杯したかったからです。
料理を頼み、お目当てのワインを頼んだ時のそこのソムリエとのやり取りがこんな感じでした。
ソムリエ「この料理に、このワインは合いません。こちらのワインはどうでしょうか?」
田崎氏「いやいや、どうしてもそのワインが飲みたいんです」
ソムリエ「しかし、その料理には・・・」
田崎氏「君じゃ話しにならないから、シェフ・ソムリエ(ソムリエのチーフ)を呼んでください」
シェフソムリエ「申し訳御座いません。実は、そのワインは1本しかなく、皆様全員で飲むには量が・・・」
下っ端ソムリエは、ワインが無いことを隠すために、違うワインを勧めていたのです。
自己満足が過ぎるソムリエの店は、ワインの種類にも問題があります。
(case1)
「当店には5000円、・・・1万円、3万円、10万円・・・、幅広い値段の銘柄を揃えております。」
そういうお店は、大抵、その値段のワインを2種類くらいしか揃えていません。
【田崎真也ワンポイントアドバイス】
料理の値段とワインの値段の関係
・高い料理には高いワイン
高いワインは個性が強い。よって高い料理でなければワインの個性が勝ってしまうから。
・値段の目安
750ccなら、料理の値段の7〜8割の値段(1万5千円以上なら、8割)
あくまで目安なので、それより安いワインでも全然構いません
1万円のコースなら、ワインは7000円くらいが目安になってきますが、7000円のワインが2種類しか
ないとしたら、選ぶ楽しみがない。
値段の幅ではなく、その店の料理の値段に対するワインの種類をそろえすべきです。
また、自己満足が過ぎるとこんなことも・・・。
(case2)
『あるワインに詳しくないカップルとソムリエのやり取り』
テーブルで料理を選んだあと、ソムリエがワインを勧める。
ワインに詳しくない2人はソムリエの言うがまま。
そのソムリエは男性を差し置いて自慢のワイン知識を女性に披露。
女性はうっとり。
男性は小難しい話を延々聞かされ、退屈。
(でも、ワインの知識がないので仕方ないと諦め顔)
ソムリエ食事中もワイン知識を時折披露。
男性と女性の会話はあまり進まず。
お会計の際、女性にソムリエがコートを掛けてあげる。
そしてその女性が「今日は本当に楽しかったわ。ありがとう♡」とソムリエにお礼。
ホストは一体誰なのか?
女性を喜ばせたいと、一番思っているのは誰なのか?
このソムリエはソムリエ失格です。
良いソムリエはホスト(男性)をさり気なくサポートしなければなりません。
そしてお会計の際は
「今日は本当に助かったよ。ありがとう」とホスト(男性)から言われるようでなければ。
最後にテイスティングの話を一つ。
ワインを頼んだ時、ソムリエからテイスティングを求められます。
テイスティングは味が好みかどうかを確認する「味見」ではありません。
もし、「味が気に入らないから替えてくれ」と言えば、しっかり代金を頂いた上で別なワインをお出しします。
テイスティングをワインに詳しい人や接待を受ける人がやっている姿をよく見かけますが、
テイスティングはホストの役割です。
分かり易く言えば、テイスティングとは「毒味」です。
主たる役割が、ワインコルクの洗浄用塩素とカビによる汚染のチェックです。
よく、ソムリエ顔負けに、グラスの台の部分を持ち、グラスを回し色をチェックし、匂いを確認、
口に含み「ジュボジュボ」空気を混ぜる為に音を立てる人をよく見かけます。
まぁ、よく勉強しているなぁと思いますが、そこまでやる必要はありません。
グラスの台を持つのは、ワインに体温が伝わらないようにする為で、お客様がするテイスティングでは、
そこまでする必要はありません。
そもそも、お客様へテイスティングお願いする前に、ソムリエがしっかり汚染のチェック(毒味)を
しています。
先ほど話したような、ソムリエ顔負けのテイスティングは、余程ワインに詳しく、ソムリエが信用
出来ないと言う人が行う行為です。
もしそこで、汚染が確認されれば、同じロットから別なワインをお出しいたします。
通常は、匂いの確認をしカビ臭さが無ければ、問題ありません。
【{田崎真也ワンポイントアドバイス】
もしソムリエに出来る客と思われたいなら・・・
・ソムリエの事前のチェックを遠目でさり気なく見ておき、注がれたワインも匂いだけ確認する。
・若しくは、抜かれたコルクの匂いのチェックだけをする。
※コルクが置いてあるのは、記念に持ち帰る為ではありません。
汚染のチェックをするためです。
↑こんな風にされたら、「お!あのお客様出来るな」とソムリエから思われるそうです。
まぁ、汚染は10年間がピークと言われていましたから、最近のものはそれほど気にする必要はありませんよ。
と、今まで参加した中で一番面白く、為になったセミナーでした。
田崎真也さん、好きになりました。
『ホストの役割、出来る客』
男なら女性の前で披露してみたいですね。
私は嫁さんの前で、さりげなく披露したかったのですが、おしゃべりな私はこの講演の話を既に
ベラベラ話してしまっているので、手遅れです。
他の男性諸君、是非チャレンジしてみて下さい。
女性の皆さんは、知っていても、そっと見守ってあげて下さい(^^)
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