No.647_Hanssens Lambic Experimental Raspberry (Hanssens Frambozenlambik)
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Hanssens Lambic Experimental Raspberry (ハンセンス・ランビック・エクスペリメンタル・ラズベリー;ベルギー/フラームス・ブラバント州)。容量375mL、アルコール度数6.0%、原材料:大麦麦芽、小麦、ホップ、ラズベリー(フランボワーズ、木苺)。無濾過、非加熱、瓶内発酵。(ストレート)フルーツ・ランビック。 フラット。明るいバラ色が美しい。非常に華やかなフランボワーズのアロマ。微かにバニラ様のアロマが感じ取れます。口に含むと、やや丸みがあるものの、グミの実、アセロラのようなしっかりした酸味が感じられます。甘味は存在しません。野生味のある獣のような風味は弱い。ややソルティ。 Hanssens Lambic Experimental Cassisよりは明らかに飲みやすい品に仕上がっています。 先日書きましたが、ランビック・ブレンダーのハンセンス・アルティザナルは、2008年に試みとしてカシス・ランビックと、フランボワーズ・ランビックを非常に少量生産し、主に米国に向けて出荷しました。 今回ご紹介の品は、そのフランボワーズ・ランビックに当たります。今回の品も漬け込まれた元のランビックは、ボーン醸造所(Brouwerij F. Boon)のものです。 ハンセンス・カシスと同様、今回ご紹介のものも“ストレート・フルーツ・ランビック”であり、誤解のない名称で述べれば、「フランボーゼン・ランビック(Frambozenlambik)」というべきものです(ストレート・フルーツ・ランビックについては、こちらをご参照下さい)。 Ratebeerのある投稿者が(このビールの)レビューで、「なぜハンセンスのビールはいつもフラットなのだろう? 待てよ、常にフラットというわけじゃないんだが・・・」とコメントされている方がいました。このブログで(日本語で)書いてもその方は読めないのでしょうが、答えは簡単で「ハンセンスの定番のOudbeitje 、Experimental Raspberry、Experimental Cassisは、“ストレート式の製法”だからフラット。Kriekは“グーズ式の製法”だからカーボネーションが豊富」というのが理由です。 残念ながら、最近の諸外国のベルギービールの本でも、この2つの製法を分かりやすく書いているものは中々存在しません(日本語には1つもありません)。しかし、かつてOBP(客観的ビアテイスターズ)のトップを務めておられたPeter Crombecq氏の著作「Bierjaarboek 1995-1996」などでは、この点をしっかり弁別してフルーツ・ランビックを解説しています。 この“ストレート式製法”なのか、“グーズ式製法”なのかについては、発泡性の有無に留まらない香味の相違が明白に出てきます。 その背景には、“ストレート式の製法”では樽内だけでほぼ発酵を完結させるのに対し(つまり、瓶内発酵は非常に限定的)、瓶内発酵を積極的に行う“グーズ式製法”では老いたランビック(フルーツ・ランビック)に残糖分がある若いランビックをブレンドして瓶内発酵させるため、この際、明らかに嫌気性環境に偏りがちであるという理由があります。簡単に言えば、酸素が必要な酵母(ランビックでは、ブレッタノマイセス属やピヒア属の酵母が代表的)が酸素を消費してどんどん酸素量が減っていくのです。 一方、酸素がなくても全く平気な(嫌気性/通性嫌気性の)微生物もおり、ある段階から(およそ瓶詰後、1年以降)、そのような微生物だけが瓶内で生存できる状態となります。これこそが、“グーズ式製法”のランビックでは味わいが「ある傾向」に偏る一因となるのです。 その最大の違いは、“グーズ式製法”の方が酸味は強く、強ボディとなる傾向があるのに対し、“ストレート式の製法”では、酸味が弱く非常にマイルドな口当たりになる傾向があります。実際は、まだ色々な相違があります。2つの製法には多くの亜流も存在し、単純に2タイプに分けられない場合もあります。しかし、長くなるのでこの辺にしておこうと思います。 |

製法について非常に解りやすかったです。もっと読みたかったですが、「この辺で・・・」という事、何かの機会に続きを読ませて下さい!
2010/8/6(金) 午後 4:25 [ moc*ya*b*er ]
moccyanbeerさん、ありがとうございます。近い将来に、ランビックのそういった内容について、纏まった文章をしたためるつもりです。
お楽しみに。
2010/8/7(土) 午前 1:55 [ brillat savarin ]