【麦酒の本】

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LambicLand (2nd Edition)

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2004年の第1版以来、6年ぶりの改訂となります。

発刊が遅れに遅れ、2009年2月発刊予定だったものが、2010年春となり、最終的には2010年11月にリリースされました。その間、ドリー・フォンティネンが醸造を行わなくなり、新たなグーズ・ブレンダー“ティルカン”が生まれたり、と多くの出来事がありました。

今回は、ランビックの歴史などを俯瞰する内容が加わり、醸造所の解説もより詳細になって、頁数は第1版の65頁からほぼ倍増となりました。ランビックをブレンドしたエールに関する紹介も行われています。

ランビックに興味のある方は、「買い」のガイドブックです。

著者:Tim Webb, Chris Pollard & Siobhan McGinn
単行本:128ページ
出版社:Cogan & Mater(2010年11月)
価格:£12.99

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Brewing With Wheat: The 'wit' and 'weizen' of World Wheat Beer Styles

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2010年3月に発売されたスタン・ヒエロニムス氏(Stan Hieronymus)のドイツとベルギーの「小麦ビール」に関する書籍です。

基本的に米国でホーム・ブリューイングをされている方などの醸造に興味を持っている方を対象に書かれているものです。ただ、「なぜ小麦ビールが曇っているのか」とか「クローヴ香の成分とは?」といった基本的な話題もあります。全般的にマニアックな書物に仕上がっており、ヴァイツェン、ベルジャン・ウィートエールのバリエーションだけ論じられているかと思えば、そうではなく、ベルリナー・ヴァイセ、ゴーゼ、ペーテルマン(Peeterman;既に造られていないルーヴァンの地ビールです)、リヒテンハイナーやグレッツァー(Lichtenheiner, Grätzer:ともにスモーキーな小麦ビール)のような歴史的なビールまで論じられています。

もちろん、アメリカのウィートエールについても詳細に書かれています(写真2枚目左上は、シエラ・ネヴァダ・ケラーヴァイス・ヘーフェヴァイツェンの発酵槽、写真3枚目はその解説)。

さらには、1850年代初頭にラカンブレ(Lacambre)が書いた大著「ビールおよび、穀類・ジャガイモ・ワイン・甜菜(てんさい)等の蒸留酒製造に関する完全論文(Traité complet de la Fabrication des Bières et de la distillation des grains, pommes de terre, vins, betteraves, mélasses, etc.)」や、ヘンドリク・ヴェルリンデン(Hendrik Verlinden)が言及したベルジャン・ウィートエールの製法にまで議論が及ぶと、これはもう博物学的なレベルです。

典型的なウィートエールやヴァイツェン(セリス・ホワイト、ヒューガルデン、シュナイダー・ヴァイスビア etc.)に関する醸造学的な知見(例えば、発酵温度などのテクニカルな問題)についても中々興味深いものがあります。小麦ビールの醸造に携わっている方、プロとしてこうしたビールに関わる機会のある方、小麦ビールに目がない人で「探究心」のある方は買いです。

著者:Stan Hieronymus
単行本:295ページ
出版社:Brewers Publications(2010年3月)
価格:$12.21(日本価格:¥1,729)

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Good Beer Guide Belgium 2009

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2005年に発売された第5版(2006、2008年改訂増刷)以来、久々に「Good Beer Guide Belgium」の新版(第6版)が刊行されました。醸造所数は2005年版よりも微増しているようです(気のせいか、全般的に2005年よりもやや厳しい評価が付けられているような・・・)。

レイティング以外の記事も充実しています。ランビックの盛衰に関するFrank Boon氏の記事、1975〜1980年から醸造所数を4倍以上に増やしたイギリスとベルギーの対比(2000年頃から微増しているが、まだ極めて限定的である)、第5版刊行以後に失った2人のベルギービール伝道師への追憶。

私が多くを語るまでもなく、ベルギービールにプロとして携わる全ての方、ベルギービール愛好家には必携の書です。

著者:Tim Webb
単行本:352ページ
出版社:CAMRA Books(2009年6月)
価格:14.99£

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Where Have All the Breweries Gone? - a Directory of British Brewery Companies

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1981年に「醸造所歴史学会(The Brewery History Society ※)」のノーマン・バーバー(Norman Barber ※※)氏が、Campaign for Real Ale (CAMRA:1971年設立)と協力して著したブックレットです。

本書のタイトルを和訳すれば、「醸造所はどこへ行った」といったところでしょうか?
ピート・シーガー(Pete Seeger)の反戦歌「Where have all the flowers gone?」をもじった題名と思われます。副題は、「英国醸造会社要覧(a Directory of British Brewery Companies)」です。

この小冊子は、1900〜1980年の間に英国に存在した1957箇所の醸造所を網羅して、醸造所がどの町に存在したのか、醸造所はいつ閉鎖されたのか、あるいはどの醸造所に吸収されたのか等の情報を掲載しています。

これだけの膨大な情報を収集した著者とその協力者の、失われていった醸造所に対する強い思いを感じずにはいられません。

【注】
※1972年設立。醸造産業全般に関する研究促進、醸造所や醸造技術に関する情報交換、醸造所の歴史に関連する写真や情報の収集などを目的としている。公式ジャーナルは、季刊Brewery History(年4回発行)。
※※いわばアップデート版として、「A Century of British Brewers - Plus : 1890 to 2004」(2005年発刊)も著しています。これについても折を見てご紹介したいと思います。

著者:Norman Barber
単行本: 49ページ
出版社: Neil Richardson in association with the Campaign for Real Ale(1981年12月)
価格:3.5£(当時)

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Belgian Beers

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ベン・ヴィンケン(Ben Vinken)氏は1979年にビール会社(※)に就いて法務関連の業務に携わった後、パルム醸造所、インターブリューでマーケティング、営業などを経験。1991年、出版社に転じて編集者としてマイケル・ジャクソン氏の“Great Beers of Belgium”を世に輩出し、同氏を一躍有名にしました。

1998年から醸造所とのタイアップ記事を中心に構成される“Bierpassie”という雑誌を展開し、最近ではビア・ソムリエ(Beer Sommelier)を名乗って、ベルギーの地方紙などにビールのコラムなども執筆しています。また、ジャクソン氏が晩年に刊行した“Great Beers of Belgium”の第5版は、同氏のサポート無しには実現しなかったはずのものです。

そのヴィンケン氏が2008年に出版した自著が今回ご紹介の“Belgian Beers”です。

ジャクソン氏の著作などに馴染んだ方ならば、殆どノイエス(新しい知見)がありませんし、彼の雑誌の広告出稿者のビールが多く載ってる気もしますが(穿った物の見方か? 笑)、Joris Luyten氏の写真が美しく、店舗などに飾っておくには良いかもしれません。
また、文字数が少ないので、英語のビール本にチャレンジしたい方などに最適です。

※Lamot醸造所。1627〜1994年(インベヴに併合)。バス・ペールエールなどをベルギー国内で扱っていた。

Belgian Beers(英語版)
Ben Vinken 著
単行本: 192ページ
出版社: Lannoo Publishers(2008年12月)
¥ 2,377円(Amazon価格)


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