*BIUTIFUL ビューティフル*
バルセロナの闇社会で生きる男が余命2ヶ月と知らされ、子供たちのために奮起する姿を描く感動の人間ドラマ
バルセロナは私にとって常に行きたい街ベスト3にランクイン。
特にガウディのユニークな曲がりくねった建造物は必見だし、ピカソ美術館には行かなくっちゃ・・
なんて思っているのですが、あれ〜想像してるバルセロナとはまるで違うダーティーな光景が次々と
映しだされます。
主人公ウスバルはバルセロナの闇の世界い生き、中国やアフリカからの移民や不法滞在者への
仕事の斡旋そしてドラッグの売買までもしていています。
違法スレスレなのですが、ワイロを使ったりしてなんとか納めてる状態。
しかもふたりの子持ちで、彼ひとりで面倒見てるのですが、どうしてかな〜と思っていたら
奥さんは薬物依存、そう鬱のため既に離婚していたのですね。
大人びて見えるけれどまだ小学生の長女アナと長男マテオを育てています。
ある日の食卓ではアジ?をただ焼いたものとシリアルだけ。
きっと毎日同じような味気ないごはんなんでしょうね。
食事中足でコツコツ貧乏ゆすりをやめない息子を叱り飛ばしますが
子供の立場にたってみればそれはそんなごはんに対する抗議だったのでしょう。
どちらの気持ちもわかって悲しくなります。
またある時戻ってきた奥さんとのシーンもリアル。
テーブルの上に足乗せて、タバコ吸いながら目撃した交通事故の状況をペラペラ・・
ああ・食事中に足乗せるのやめろと言いますが、ごもっとも。
でも久しぶりに帰って来た奥さんもこれでは萎えてしまいますね。
彼女は親権を持ってないため子供に会いたいのにこれでは・・
大体彼女は子供を愛しつつも、自分の楽しみも捨てたくないような人で
そのうえ、薬物に走ってしまったりしています。
でも必死で更生しようとしてる姿もあり
ふつうの時と錯乱したときの差が痛々しい・・
どうしてこんなことになっちゃうのでしょう。
それはやはり根底にあるのは貧困と教育のレベルの低さとしかいいようがありません。
またこのどうしようもない家族と共に描かれていくのが2つの移民問題です。
フランスやイギリスの移民問題は今まで何度か映画で見てきましたが、スペインでも同じようなもの。
かつては移民としてアメリカに渡ったものですが、今では中国やアフリカのセネガルなどから
来ているのですね。
一日16時間の労働を強いられ、狭い一つの部屋で雑魚寝している中国人移民たち。
毎朝早朝にたたき起こされるシーンが何度か出てきますが、眠そうで、疲れていそうで痛々しい・・
給料の多くは元締めに搾取されているのですが、それでも、祖国だと一日50セントにしかならないから
ここの方がまだマシと言われています。
もうひとつはセネガルからやってきた若い女性のこと。
赤ちゃんを抱えてますが、ダンナさんは違法薬物の売買で警察に捕まってしまったため
セネガルに帰りたいと願っています。帰ったところで改善しないと思うけれどでもここにも居場所は
ないのでしょう。
また主人公ウスバルとその兄に暗い影を落としているのは「フランコ独裁政権」です。
ふたりが小さい頃に父親はその圧制から逃れるため海外に逃亡し、その後母親とも死に別れたから、
彼らには父親の記憶もないし、こんな貧困生活をしなければならない羽目になってしまったのかも
しれません。
色々な負が、また次の負を産む
そんな悪循環の毎日
しかも自分は余命宣告され
それなのに彼はできるだけ人に親切にし、みんなの幸せを常に考え精一杯行動していきます。
何の救いもないけれど、でもそれでも陽は昇る
希望はある
そんなことを教えてくれた作品でした。
あ〜でもこれは重いわ。
映画ファンにはいいですが、一般の人にはどうかな・・
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 監督の『21グラム』は「心臓移植」をテーマに3組の男女の人間模様を
『バベル』はモロッコ・アメリカ・メキシコ・日本で展開される4つの物語を描いたものでした。
そして今回はそういう意味では登場人物は少なく、 メインはウスバルとシンプル。
でも移民は薬物中毒の奥さんなど他の登場人物の背景も重くて、これまた濃い作品でした。 この作品は1952年に製作されたクロワサ監督の『生きる』の意思を継いで、50年後にスペインで
生まれました。エンドクレジットにIkiruプロダクションってあったので??って思っていたら
そういうことだったのですね。うれしいことです。
スタッフ
監督 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 脚本 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ アルマンド・ボー ニコラス・ヒアコボーネ 原案 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ 撮影 ロドリゴ・プリエト 美術 ブリジット・ブロシュ 音楽 グスターヴォ・サンタオラヤ ハビエル・バルデム (Uxbal)
マリセル・アルバレス (Marambra) エドゥアルド・フェルナンデス (Tito) ディアリァトゥ・ダフ (Ige) チェン・ツァイシェン (Hai) ギレルモ・エストレラ (Mateo) ルオ・チン (Liwei) |
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BIUTIFUL ビューティフル
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原題:BIUTIFUL 製作年度:2010年 製作国:スペイン/メキシコ 上映時間:148分 日曜日のギンレイホールでの2本目は話題になった作品だけど、 公開当時(ついこの前だ…)は観のがしてしまった作品.本年132本目. 「21グラム」「バベル」のアレハンドロ・ゴンサレ ス・イニャリトゥ監督が、 「ノーカントリー」のハビエル・バルデムを主演に迎えて描くヒューマン・ドラマ. 移民や不法滞在者があふれるバルセロナの裏社会を舞台に、...
2011/11/9(水) 午前 6:10 [ チャコティの副長日誌 ]
ビューティフル 〔BIUTIFUL〕
どうも最近、文章を書くことが億劫なんですね。 年かしら?? ただ毎年 夏の終りってバイオリズム悪いんですよ。 暑いのは好きだけど、いつまでも暑いのは嫌い。 だから9月はあんまり好きになれない。 8/1、3本立てのまだ2本目レビューっていうww 今年のアカデミー賞にもノミネートされた ハビエル・バルデム主演のドラマもの。 【解説】 スペイン、バルセロナ。この大都会...
2011/11/20(日) 午後 11:03 [ Movin' Jack Movie ]








んん〜、やっぱ重いですか。
イニャリトゥ監督ということで、ヒジョーに気になってるんですけどね。
んん、タイミング合えば観に行ってきます!
2011/7/6(水) 午前 0:12
世界のクロサワと言われただけあって、
未だに、影響受けた人が居るのは嬉しいですね。
「生きる」以外はピンとこない印象なのは、ちゃんと見てないからかなぁ・・
泥臭い感じの今村昌平作品の方が好みです(笑)
タイトル通りのビューティフルな内容じゃない様だけど?気になる作品。
2011/7/6(水) 午前 0:34
映画ファンですがイニャリトゥ
腰が重いです(苦笑)
ちょっと面倒くさいんだよなあ
ま、でも注目作ですね
スペインは自分も行きたくてしょーがないんですが
治安の悪さが大ネック!
2011/7/6(水) 午前 8:35 [ HK ]
サムソンさん。私、実はあまり響かなかったのですが
みなさんの記事拝見するとかなり評判いいです。
しかしイニャリトゥ監督ってほんとすごい
2011/7/6(水) 午前 8:37
sanaeさん。はいこれビューティフルではない作品ですが
きっとsanaeさんはお好きだと思います。
『生きる』からちょうど50年目にこの作品を撮ってくれました。
あ・今村監督作品の方がお好みですか
私もそうかも・・
2011/7/6(水) 午前 8:39
HKさん。私もHKさんもかなりディープな作品見てるし
好きですが、これは私たちの好みの路線とちょっと
違う重さですね。
そうそう。スペインの治安の悪さはかなりのものなので
私もいつも結局行けず・・
2011/7/6(水) 午前 8:41
そっか、ハビエルさんは、これで二つのバルセロナ作品に出たわけですね。「それでも恋する〜」は開放的な感じに描かれていましたが、こちらはかなり暗そうですね。。。ここでも、移民問題ですか。移民を扱った作品で暗いものって、本当に考えさせられる作品が多いですね。希望はあってもどんよりしそうですね。DVDになったら、観てみたいと思います。
2011/7/6(水) 午前 9:59
恋すると比べたら、同じバルセロナとは思えないくらい別の顔でした。
これは私には重かった〜午前中に「光のほうへ」を観てからこれを午後に観賞して・・・結構ずっしりきちゃっいました。
最後にひかりは見えたんですけどウスバルがいい人過ぎてしまって、苦しくなってしまいました。
TBお願いします。
2011/7/6(水) 午後 2:51
くろねこちゃん。そうですね。2つのバルセロナに出たけれど
同じ場所と思えませんでした。暗くて怖い・・
ヨーロッパの移民問題は根深いですね。
2011/7/6(水) 午後 8:02
ひかりさん。その2本のハシゴはかなりハードーー。
そうそう。彼ひとりで奮闘しすぎですよね。
希望はありますが、辛いですね。
2011/7/6(水) 午後 8:04
移民問題など、複雑な部分が少し難しかったですが、世間の厳しさを知ってるからこそ、こういう形で守るしかない父親の無様だけど、ひたむきな愛情に感動。
時間軸交錯がお得意のスタイルだけど、今回はシンプルで効果的に見せてくれ、とっても良かったです。
TBさせてくださいね。
2011/7/7(木) 午前 11:46
PU-KOさん。そうですね。私はあまりの厳しさに萎えてしまったけれど、家族を必死で守る彼の姿は感動的でした。
ほんといつもは時間軸いじってますが今回はなくて良かった・・
2011/7/7(木) 午後 7:22
一般向きではないですよね〜かなり社会背景が複雑だし重いです。
でも、全く希望が見えないラストではないので救われますね。
どんな状況にあっても「生きること」とは何か?を考えさせてくれるいい映画でした。
遅くなってすみません。TBさせてくださいね♪
2011/7/8(金) 午後 10:01
Choroさん。これは映画ファン以外には薦められませんね。
でも希望があるので救われましたし、いつも家族を守ろうとする
姿が良かったです。
2011/7/8(金) 午後 11:43
どうも、私にはラストの希望が見えませんでした。これは見る人によって、見え方が色々出てきそうですよね。死についても、天に召されたり、天井に張り付いてウロウロしたりと、どうとでも解釈できる描き方をしていたように思います。あまり、希望の見えない記事ですが、TBさせてください。
2011/7/16(土) 午前 1:16 [ einhorn2233 ]
einhorn2233さん。そうですか希望が感じられませんでしたか
これはかなり重かったですね。
2011/7/17(日) 午後 3:18
華やかなバルセロナの片隅にあったこの世界観。
凄く切なかったです。
TBお願いします。
2011/10/4(火) 午後 11:17
かずさん。そうですよね。バルセロナって華やかなのに
裏ではこんな世界が・・とびっくりでした。
2011/10/5(水) 午前 0:11
やっと観てきました、ギンレイで(笑).「ヤコブへの…」との2本立ては…かなり気持ちを揺さぶられました.暗いテーマですが、“なんとか”生きていく主人公に共感、同情すると同時にヨーロッパの様々な問題を突きつけられる作品でした.最後のラベル♪が印象的….トラバさせて下さいね.
2011/11/9(水) 午前 6:09
チャコティさん。ヤコブとこれの2本立てでしたか
それは重い・・でも両方ともいい作品ですよね。
ヨーロッパは経済問題が益々悪化していて現実と重なります。
2011/11/9(水) 午前 9:55
久しぶりにコメします!
で、重い雰囲気の映画ですが・・w
根底にある家族愛が伝わってきて・・バルデムの演技が光りますね。
普段 映画観ない人は逆に感銘受けるかもしれませんよ。
2011/11/20(日) 午後 11:00 [ Jumpin' Jack Boy ]