***STORY*** 1973年 フランス=イタリア
巨大なマフィア組織に雇われている凄腕の殺し屋トニー。彼は幼い息子カルロスのために、殺し屋稼業から足を洗おうと考えていた。だが、それを良しとしないマフィアの幹部グストは彼の抹殺を部下に命じる。しかし、部下がトニーの車に仕掛けた爆弾は彼自身の命ではなく、誤って彼の最愛の妻アンナと息子カルロスの命を奪ってしまう。一瞬で愛する者全てを失ったトニーは復讐の鬼となり、マフィアの幹部を皆殺しにすることを誓うのであった。
ドロンが犯罪者を演じた多くの作品の中でも「サムライ」と並ぶ傑作。
もう足を洗いたい
これを最後の仕事にしたい
それなのに・・
という映画ってたくさんありますが、これもそのひとつ。
冒頭、息子の7歳のお誕生日シーンから始まるのですが、もう〜〜とってもかわいくて
この子をなんらかの形で悪の道に関わらせたくない
そんな気持ちがひしひしと伝わってきます。
ところが組織の中でもピカ一のスゴ腕であるし、何よりも多くの秘密を知りすぎてしまっていたため
すぐに消されることになります。
ところが彼を殺そうと思ったのに、誤って奥さんと、このかわいいカレルくんが彼の目の前で・・
ああ・もうこのシーン、辛すぎます。
そんなに豪華ではないけれど天井の高い、素敵なアパルトマンに一人取り残されたトニー。
特にカレルくんのモダンな子供部屋のがらんとした中にひとりたたずむ姿はさびしいです。
こうなるともう捨て身。
マフィアへの復讐に燃えて次々と決行していきます。
ミラノやパリを舞台に華麗なるカーチェイスが繰り広げられていくのですが、寡黙でクールなドロンさま
素敵です。
この組織の人たちはかのイタリア・シチリア出身の人たちなのですが、まあマルセイユから
南米まで手広く仕切っているのですね。
『ゴッド・ファーザー』の後なのでちょっと似てなくもなく、家族は巻き込まないという
仁義のある人とそうでない人がいるところも見所です。
ああ・しかし。ラストもひどすぎ。
仁義も友情も組織の中ではやはり通用しないものなのですね。
途中、クルマのスクラップ場でのシーンや拷問シーンなど、ちょっとバイオレンス度が高くて
怖かったですが、でも全編に渡ってとろりとした美しい映像。
奥さんが着ていたコート、バスタブ、クルマ、赤いじゅうたん・・など特に中盤”赤”が
効かせ色にもなっています。
オルネラ・ヴァローニ 『遭いびき』の甘やかな旋律もラブロマンスのようで素敵です。
監督:ドゥッチオ・テッサリ
原案:フランコ・ヴェルッキ
脚本:ウーゴ・リベラトーレ
フランコ・ヴェルッキロベルト・ガンドゥス
撮影:シルヴァーノ・イッポリティ
音楽:ジャンニ・フェリオ
アラン・ドロン
リチャード・コンテ
カルラ・グラヴィーナ
マルク・ポレル
ロジェ・アナン
アントン・ディフリング
ニコレッタ・マキャヴェリ
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