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坂道のアポロン
第7話「ナウズ・ザ・タイム」
千太郎とケンカ別れしてしまった薫。二人は仲違いしたまま、文化祭を迎える・・・
越えられぬ壁
「おい、ボン・・・・」
「・・・・」
「無視すんなさ!話くらい聞かんか!」
二人の溝は埋まってないようですな。千太郎は誤解だと説明したいようだけど、薫は聴く耳持たない感じですね。他人に裏切られることに慣れてしまった薫にとっては、一度裏切られたらもうお終いって気持ちなんでしょうね。また仲良くなっても、同じようにまた裏切られると思うと、ならば仲直りなんてしない方がいいっていう考え方なんでしょうね。
千太郎とは違った頑なさがあるからねえ。薫のご機嫌を取るのは苦労しそうです(笑
女を巡って仲違い
「千太郎くん、わたし・・・」
「なんも、言わんでください」
「ダメよ。だってわたし・・・・」
「おう、邪魔したな、千坊」
「淳兄?」
律子の家に来ていた百合香にレコードを聴かないかと誘う千太郎は、地下の演奏場で百合香にキスをしようとします。その気になった百合香ですが、地下にいた淳一が図らずも邪魔してしまいます。
千太郎が百合香にキスを迫るとは驚きだなw 薫が相手にしてくれないので、なんか自棄になって百合香に迫ってるような感じがしないでもないがw
つい先日までは、百合香に会っただけで顔を赤らめていたような子だったのに、いつの間にかこんなに大胆になっちゃってw しかし、驚きだったのは百合香も千太郎のキスを受け容れようとしていたこと。てっきり淳一のことが好きになったから、千太郎のキスは拒絶すると思ったんだがな。
千太郎だけでなく、百合香もまた寂しさに耐えられなくなっていたのかねえ。この二人のキスは未遂に終わったけど、これは傷を舐め合うキスだったのかね。
「百合香さん!」
「・・・・」
「おい、千坊。忘れモンだ。おまえの彼女の」
「!」
「ぐっ・・・効くなあ。なんやその目は? 一発じゃ足りんとか?」
「待て、千。今はちょっと淳一は神経が参っとって・・・」
「え? 淳兄ちゃん?どがんしたと? 何があったと?」
ああ、なんか千太郎の人間関係がどんどん崩れていくなあ(-"-;)
新しい友人が出来たら親友が離れ、好きな人と進展しそうになったら兄貴分との仲がこじれてしまったって、なんか新しいことに挑戦しようとするたびに、古い関係が崩壊していくみたいでトラウマになりそうだな(^ー^;A
薫、淳一、百合香と、仲の良かった3人が次々に千太郎から離れていき、それでも弱音を吐かない千太郎は肉体的にだけじゃなく精神的にも強いのだろうけど、これだけ立て続けにあるとさすがに参ってきそうだな。薫ならもう登校拒否くらいになってそうだわw
忙しくて埋まらぬ溝
「この間、店で千太郎が淳兄ちゃんば殴ったことも・・・。その日は百合香さんも来とったって・・・」
「!」
(・・・・殴ったって本当なのか? 一人で抱え込んで苦しんでるのか?)
「・・・・」
「そのバンド名は、頭が母音だから、ザじゃなくてジだ」
「ザでよか」
(違う。こんなことが言いたいんじゃない・・・)
律子と共に文化祭の実行委員に選ばれた薫。そこに千太郎が文化祭のバンドの申し込みにやってきます。今度は薫から話しかけようとするも、百合香や淳一との関係で一杯一杯になってる千太郎は、問い掛けようとする薫に敢えて答えようとはしませんでした。
千太郎が淳一たちと何かあって自分一人で抱え込んで悩んでいると分かってしまった薫は、千太郎のことが心配でしょうがないんだろうけど、今まで自分から関係を拒絶していたのに今更声を掛けられないんだろうね。そこらへん薫はただダダをこねていただけの自分を恥じているんだろうけど。自分よりももっと辛い立場にある千太郎に対し、小さなことで駄々をこねていた自分が余計に惨めに見えてくるだろうねえ。
文化祭バンド
「薫さん。この文化祭が終われば、二人ともジャズやりに戻ってきてくれるとよね?」
「・・・・」
そして文化祭当日。千太郎たちのバンドを見に来た薫と律子だが、薫は演奏の途中でその場から離れてしまいます。
千太郎が思った以上にバンドに溶け込んでいるので、薫としてはもうジャズで組むことはないだろうと再認識してしまったんでしょうかね? 律子の問い掛けに答えられないのは、自分から切ってしまったものへの猛烈な後悔と大人気ない自分への嫌悪からでしょうかね。
もし、このまま文化祭が終わってしまえば、薫はその頑なな心を開くことなく、灰色の高校生活を送ってまた転校して行ったでしょうね。
しかし、ここで電源が落ちるというトラブルが発生。エレキギターを使っていた星児たちは演奏が出来ず、狼狽えてしまいます。
裏から知る千太郎の思い
「電気の無くなんば何もできんくせに、調子に乗るな。どうせ自分のエレキ自慢したかだけだろうが」
「悪かばってん、おいとこいつは貧乏人。楽器は借り物。こいつはチャラチャラしとるばってん、ちゃんと目指すところあってこのバンドやりおる。面白がってチャチャば入れるの止めてくれんですか?」
「川渕くん、意外と優しい所あるんだね。見直しちゃった。このバンドに入ってくれると思ってなかったし」
「おいも最初は断るつもりやった。ばってん、松岡が親兄弟ば支えるため将来スターになりたがって。その話ば聞いてから、考えが変わった。こがん自分でも、どがんかして家族の役にたちたかって気持ちは同じやき」
「あのさ、よかったらこのバンド続けてみない?」
「んにゃ。バンドは今日限り辞める。おいにゃあやっぱりジャズの方が好いとる。それに、大事な相棒ば待たせとるけんな」
「!!!」
文化祭の実行委員である薫は舞台の裏で電源コードをチェック。その時、舞台で話をしている千太郎の気持ちを聞き、自分をまだ相棒と呼んでくれる千太郎の言葉に衝撃を受けます。あの言葉は、待っていた手紙が届いた時のような嬉しさなんでしょうね。今まで上辺のつき合いをしてきた連中は、引っ越したら手紙を出すと社交辞令で言って一度も手紙を送ってこなかった。千太郎との間もその程度と考えていた薫にとって、思わぬ手紙はまさに青天の霹靂のような衝撃だったでしょうね。
そして、この一言が狷介な薫の心を解きほぐしたようです。
「焦るな。少しの間、俺がつなぐ。君は復旧した時の準備を」
「え?」
狼狽える星児を落ち着けと諭し、帰ろうとする観客を足止めするためにピアノを披露する薫。
もう星児たちに蟠りのない薫は、文化祭実行委員として自分のできることをしたのでしょうけど、封印していたピアノを弾いたのは、千太郎へのアプローチでしょうね。女性問題と人間関係で崩れた関係を修復するのは、言葉を尽くすよりも演奏でセッションをした方がよいんでしょうねえ。音楽の成績が悪かった私でも、こういう関係は憧れるわw
ピアノに合わせて千太郎もドラム演奏を開始。二人のセッションが始まり、観客は足を止め、その音は学内にいた学生たちを次々に引き寄せてきます・
恐る恐る歩み寄ってきた薫に、全力で応える千太郎ってのが二人ともらしいですね。学内の生徒がこの短い間にこぞって聞きにくるというのはちょっとやりすぎな気がしたけど、まあ演出としてはこれくらいあってもいいかな。
最後はノリノリで演奏が終了し、万雷の拍手で讃えられる二人。なんか青春していていいなあ。
でも可哀想なのは星児だよねえ。あれだけ女の子の黄色い声援を浴びていて、夢のアイドルへの第一歩だったのに。完全に二人に喰われちゃってるもんなw かれは意地悪な所もあったけど、これだけ蔑ろにされるのはちょっと可哀想ですね(^ー^;A
元通りに
「ボン!」
「・・・うわ!」
(身体が軽い。生まれ変わったみたいに。このまま、飛んで行っちゃいそうだ)
最後は二人で仲良く手を繋いで講堂から脱出w
これは男と女だったら絵になるけど、男同士で手を取り合ってって何か微妙だな(^ー^;A 青春してるって感じはするんだけど、やっぱ女性作家さんが描くと何かホモっぽく感じてしまうのは勘ぐりすぎだろうか?(^ー^;A
でも、こーゆーのはいいよねえ、青春してるって感じでw 親友と呼べる人が一人居るだけで、学生生活ってのは全然違ってくるからなw
いやあ、あれだけ崩れた関係をBパートだけで修復してしまったなw 薫と千太郎はもう大丈夫っぽいですね。女性関係でまだ引きずる所はあるだろうけど、一度折れて修復した関係というのは強固になるものだから、もう二人の行き違いはなくなりそうですね。
後は淳一の問題をどう解決するかだけど、あちらはたぶん百合香が何とかしそうだからな。結果的に、二人とも失恋して終わるのだけど、傷を舐め合うような見苦しさを感じそうにない所がよいねw
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