古い棋書
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というわけで、中大図書館の棋書探索に出かけたギズでしたが、 なかなか結構な掘り出し物が出てきたようです。 とはいえ、私は棋書については詳しくないので、これがどういう 価値を持つのかはさっぱり分かりません@@; まず気付いたのは、江戸時代の書物の復刻版なのに、 明治時代の初版本として扱われている作品があること。 中大図書館も、洋書についてはeditionの記載をきちんとやっているはずなので、 将棋というジャンルに対応できなかったものと思われます。 まあ無理もないですね(´・ω・`) その中でも目を引いたのは、昨日紹介した『将棋金襖』と『将棋駒組』。 前者は作者不明で嘉永元年出版、後者は天野宗歩選で明治20年の再版とされています。 だが、『将棋駒組』のどこにも明治20年出版を示すものは見当たらない。 出版者に直接問い合わせたのでしょうか??? まず『将棋金襖』の書誌データについて(中大OPAC版)。 著者:不明 タイトル:将棋金襖 出版者:永楽屋東四郎 出版年:1848年(嘉永元年) しかし、表紙をよーく見ると、池田屋??郎という文字が見える。 まあその判読にも30分くらいかかったんですがね(´・ω・`) ということは、池田屋さんという尾張の国の将棋指しが書いたものだろうか。 ちなみに永楽屋という方は本居宣長の本を出版した出版社だそうです。 早速、中を見てみると、定跡書なのか実戦集なのか(多分後者)、 棋譜がずらずらと書いてある。 それにしてもこの本、虫に食われすぎ(´・ω・`) 損傷が酷く、ところどころ読めない。 まあ、棋譜は前後から何となく推測できるので、とりあえず再現してみました。 ※斜線部は虫食い箇所で、ギズの推測です。 ※原著には「同歩」のような表現はなし。例えば▲24歩に対しては△24歩と記述。 ※「右」「左」「直」などの概念もないらしい。 『将棋金襖』1番 平手先手 ▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲4八銀 △3二銀 ▲5六歩 △5四歩 ▲5八金 △4二飛 ▲3六歩 △6二玉 ▲6八玉 △7二玉 ▲7八玉 △6二銀 ▲5七銀 △4五歩 ▲1六歩 △8二玉 ▲2六飛 △7二金 ▲3七桂 △1四歩 ▲9六歩 △9四歩春 ▲3五歩 △3五歩 ▲2四歩 △2四歩 ▲3三角 △3三銀 ▲2三角△3六角 ▲5五歩 △5五歩 ▲4五桂 △4五角 ▲4五角 △4五飛 ▲3四歩 △2二銀 ▲5四角 △4四飛 ▲2一角成 △3一金 ▲6五馬 △3四飛 ▲5五馬 △3六歩 ▲3五歩 △3五飛 ▲7四桂 △7一玉 ▲6二桂成 △6二金 ▲4六馬 △3二飛 ▲3六飛 △3六飛 ▲3六馬 △3九飛 ▲4六馬 △7二玉 ▲9五歩 △9五歩 ▲9三歩 △9三香 ▲9二飛 △8二桂 ▲9一銀 まで というわけですが、28手目の△9四歩春の春という文字が気になります。 好手。。。ではなさそうだ。おめでたい手、ぼんやりした手ということでしょうか。 ちなみに、別の箇所では「悪」という文字も見えます。これは悪手の意でしょう。 次に『将棋駒組』について。 著者:天野宗歩 タイトル:将棋駒組 版:新版 出版者:泉永堂 出版年:1887年(明治20年) 中大OPACは天野宗歩作としているが、表紙には「天野先生選」としか書いていません。 そもそも明治20年に天野宗歩は生きていません。 新版とあるので、もしかすると生前に出された版の復刻版ということでしょうか。 しかし、「天野宗歩 将棋駒組」で検索しても全くヒットせず。 これはもしや偽書? (´・ω・`) もうひとつ気になったのは、本の中程と巻末に詰将棋が掲載されている。 それぞれ「妙手物語」「古今妙手詰」と題されてます。 詰将棋自体にもタイトルのあるものが3つあります。 「階?雷?詰」「蜘蛛之巣篭詰」「銭塔詰」。←これもヒットしない。 しかし、天野宗歩作の詰将棋と断定できるものは一作もないというのが通説。それとも、出版社がつけたおまけなのだろうか?でも、私は詰将棋の歴史には詳しくないので、これが既存の作品から採られた ものなのか判別がつきません(「古今妙手詰」はタイトルからして過去の作品集か)。 そこで、「妙手物語」の方はこの記事の冒頭に載せておきました。 詳しい方がいらっしゃいましたら、情報をお願い致しますm(_ _)m 文責 ギズ |
