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混合性結合組織病

膠原病・免疫・アレルギー性疾患のリウマチ性疾患のお話。
今回はその1つ、混合性結合組織病の説明です。

★[混合性結合組織病]mixed connective tissue disease:MCTD★
【概念】
本疾患をSharpらが1972年に提唱した後に日本の混合性結合組織病調査研究班によって表,里箸り診断基準が確立されました。
 表 攤合性結合組織病診断の手引き】(1996年改訂)
  混合性結合組織病の概念:全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎などにみられる症状や所見が混在し、血清中に抗U1-RNP抗体がみられる疾患です。
  (1)共通所見
    Raynaud現象
    指ないし手背の腫脹
  (2)免疫学的所見
    抗U1-RNP抗体陽性
  (3)混合所見
   1)全身性エリテマトーデス様所見
     多発関節炎
     リンパ節腫脹
     顔面紅斑
     心膜炎または胸膜炎
     白血球減少(4,000/μℓ以下)または血小板減少(100,000/μℓ以下)
   2)強皮症様所見
     手指に限局した皮膚硬化
     肺線維症、拘束性換気障害(%VC=80%以下)または肺拡散能低下(%DLco=70%以下)
     食道運動低下または拡張
   3)多発性筋炎様所見
     筋力低下
     筋原性酵素(CK)上昇
     筋電図における筋原性異常所見
  診断:(1)の1所見以上が陽性
     (2)の所見が陽性
     (3)の1)、2)、3)項のうち、2項目以上につき、それぞれ1所見以上が陽性
  以上の項目の満たす場合を混合性結合組織病と診断する

  付記:1)抗U1-RNP抗体の検出は二重免疫拡散法あるいは酵素免疫測定法(ELISA)のいずれでもよい。
      ただし、二重免疫拡散法が陽性でELISAの結果と一致しない場合には、二重免疫拡散法を優先する。
     2)以下の疾患標識抗体が陽性の場合は混合性結合組織病の診断は慎重に行う。
        抗Sm抗体
        高力価の抗DNA抗体
        抗トポイソメラーゼI抗体(抗Scl-70抗体)
        抗Jo-1抗体
     3)肺高血圧症を伴う抗U1-RNP抗体陽性例は、臨床所見が十分にそろわなくても、混合性結合組織病に
      分類される可能性が高い。

本症は全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎の3疾患の混合症状が認められ、血清中に抗U1-RNP交代が認められる疾患としてとらえられています。

●疫学
1964年の調査の全国推定患者数は3,200人であり、1992年の調査では3,000人、年間約350人の新患者の発生があります。
女性が圧倒的に多く、年齢分布は40歳代が最も高頻度で、平均年齢は45歳です。
推定発症年齢は30歳代半ばをピークとする好発年齢分布を示します。

●成因・発症機序
血清中抗U1-RNP抗体陽性は本症であるための必須条件であるため、本症の成因、発症機序の抗U1-RNP抗体産生機序との関連が示唆されます。

●病態生理
本症の臨床的な特徴で、また、予後を左右する合併症は肺高血圧症で、慢性血栓塞栓性肺高血圧症型と原発性高血圧症型に分けられます。
原発性肺高血圧症型はさらに2つのタイプに分けられ、肺線維症に伴う間質型と、肺線維症のほとんどない血管型に分類されます。
混合性結合組織病で認められる肺高血圧症は原発性肺高血圧症型であり、間質型と血管型のいずれも認められ、なかでも血管型のほうが頻度が高く、変化も高度です。

●臨床像
表,房┐靴燭茲Δ頬楙匹倭歓叛エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎の3疾患の混合症状が認められ、血清中に抗U1-RNP抗体が認められます。
それぞれの疾患の比較的軽症の症状、典型的ではない症状のオーバーラップからなります。
混合性結合組織病には、単に重複、あるいは混合の症状のみならず特異症状が見いだされました、すなわち、肺高血圧症です。
表△貿拗盞谿犠匹凌巴任亮螳きを示しました。
 表◆攤合性結合組織病(MCTD)肺高血圧症の診断の手引き】
  1)臨床および検査所見
    労作時の息切れ
    胸骨左縁収縮期性拍動
    第暁抛位音の亢進
    X線肺動脈本幹部(左第2弓)の拡大
    心電図右室肥大あるいは右室負荷
    心エコー右室拡大あるいは右室負荷
  2)肺動脈圧測定
    右心カテーテルで肺動脈平均圧が25mmHg以上
    超音波心Doppler法による右心系の圧が右心カテーテルの肺動脈平均圧25mmHg以上に相当

混合性結合組織病、オーバーラップ症候群、全身性エリテマトーデス、強皮症での肺高血圧症合併例ではRaynaud減少、多発関節炎/多発関節痛、皮膚潰瘍、抗U1-RNP抗体陽性例が多いです。

●分類
本症の重症度分類を表に示しました。
 表【混合性結合組織病の重症度基準】
 1年以内の臨床所見に基づき、混合性結合組織病の重症度を5区分に分割する。
  Stage
   混合性結合組織病診断基準の手引きの共通所見(Raynaud現象、指ないし手背の腫脹)、あるいは同手引
   きの混合所見B1項(手指に限局した皮膚効果)が陽性であるが、同手引きのほかの混合所見を伴わないもの。
  Stage
   同手引きの混合所見A、B、CのうちA.全身性エリテマトーデス様所見、B.強皮症様所見、C.多発性筋炎様所
   見、のいずれかが単独で陽性のもの(各所見の陽性とはA、B、Cに含まれる以下の1項目以上の陽性をい
   う)
   A.全身性エリテマトーデス様所見:A1項(多発関節炎)
                        A2項(リンパ節腫脹)
                        A3項(顔面紅斑)
                        A5項(白血球減少4,000/μℓ以下)
   B.強皮症様所見   B2項(肺線維症、拘束性換気障害%VC=80%以下または肺拡散機能低下%DLco=70%以
                下)
                B3項(食道運動低下または拡張)
   C.多発性筋炎様所見     C1項(筋力低下)
                     C2項(筋原性酵素上昇)
                     C3項(筋電図における筋原性異常所見)
  Stage
   Stage 兇A、B、C、3所見のうち2項目以上が陽性のものまたは以下の1〜4項のいずれかが陽性のもの。
   1.末梢循環障害による手指壊疽
   2.全身性エリテマトーデス様所見A4項(心膜炎または胸膜炎)
   3.全身性エリテマトーデス様所見A5項(血小板減少100,000/μℓ以下)
   4.逆流性食道炎
  Stage
   以下の1〜6項の難治性臓器障害のいずれかが陽性のもの
   1.高度の血小板減少症(30,000/μℓ以下)
   2.中枢神経障害(痙攣または精神障害)
   3.ネフローゼ症候群または慢性腎不全(GRF低下による血清クレアチニン2mg/dℓ以下の持続)
   4.慢性呼吸不全(PaO2 60Torr以下)
   5.高度の筋炎(徒手筋力テスト2以下)
   6.肺高血圧症疑診
  Srage
   肺高血圧症確診

全身性エリテマトーデスにおける難治性病態である高度の血小板減少症(30,000/mℓ以下)、中枢神経障害(痙攣または精神障害)、ネフローゼ症候群または慢性腎不全(GRF以下による血清クレアチニン2mg/dℓ以下の持続)、強皮症の難治性病態である肺線維症による慢性呼吸不全(PaO2 60Torr以下)、多発性筋炎の難治性病態である高度の筋炎(徒手筋力テスト2以下)、混合性結合組織病に高頻度に認められる難治性病態である肺高血圧症は、重症度のStage 犬泙燭廊垢飽銘屬鼎韻蕕譴泙后

●診断・鑑別診断
抗Sm抗体や抗DNA抗体、臨床所見としてネフローゼ症候群、腎不全、中枢神経症状が認められた場合は全身性エリテマトーデス。
抗トポイソメラーゼ宜蛎里篶彎仮評として広汎性皮膚硬化症が認められた場合は強皮症。
抗Jo-1抗体や著明な筋力低下、筋原性酵素の上昇、皮膚筋炎特有のGottron徴候、ヘリオトロープ徴候が認められた場合は多発性筋炎/皮膚筋炎の診断を十分考慮したうえで本症を診断します。

●治療・対策
本症では全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、多発性筋炎の3疾患の混合症状が認められます。
どのような症状から患者の臨床症状が構成されているかによってその対症の仕方は自ずと異なっています。
全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、多発性筋炎の治療方針を参考に治療法を決定します。
一般的に前述のような難治性病態を認めない場合でもプレドニゾロン換算で10mg/日前後のステロイドを投与する場合が多いです。
肺高血圧症はごく初期であればステロイドのパルス療法が有効な場合もありますが、慢性化すると極めて難治性です。
慢性安定期には進行防止のために抗凝固薬(ワルファリン)、抗血小板薬(チクロピジン、シスタゾール)を用い、肺血管拡張のために経口プロスタグランジン薬(ベラプロスト)、カルシウム拮抗薬(ニフェジピン)、硝酸薬(硝酸イソソルビド)、β-受容体刺激薬(イソプレナリン、オキシプレナリン)などが用いられます。
ごく最近、持続静脈注射薬(エポプロステノール)は原発性肺高血圧症に対する適応症の認可があり、今後期待される治療薬です。

●コラム
本症は全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎の3疾患の比較的軽症の症状または、典型的ではない症状の混合症状が認められ、血清中に抗U1-RNP抗体が認められる疾患です。
特徴的な臨床所見としてRaynaud現象、指ないし手背の腫脹が認められ、難治性病態として肺高血圧症が認められます。

●分子生物学から
混合性結合組織病患者の末梢血中にU1-RNP抗原と反応性をもつT細胞の存在が証明されました。
このことはT細胞が自己抗原であるU1-RNP抗原を認識して、抗U1-RNP抗体の産生に関与していることを示唆しています。

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2014/9/8(月) 午後 2:21 [ りずむ ] <<コメントに返信する

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http://blog.goo.ne.jp/hanakosan2009/
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2014/9/8(月) 午後 3:22 [ けいせん ] <<コメントに返信する

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