| 『人生の意味とは?人の価値とは?そして、人生とは?』 |
| 人生の意味や価値を探し求めた旅の果て・・・、辿り着いた答えとは? |
《人生の意味とは?人の価値とは?そして、人生とは?》 歳を重ねて、早、五十数年。人
生の半ばを過ぎ、後ろが見えてくると、こんなことを考える機会が多くなりました。
最近、もしかしたら、その答えを見つけつつあるのかもしれないと、思うようになりました。まず、宗
教学者・ひろさちやさんの著書【「狂い」のすすめ】からの一文をお読み下さい。
| サマセット・モームの小説『人間の絆』より・・・・・ある国王の逸話 |
ひろさちやさんは著作【「狂い」のすすめ】の中で、
サマセット・モームの小説『人間の絆』を紹介しています。以下一部抜粋しました。
=============================================
・・・・・『人間の絆』の中でモームは、「人間の歴史」を知りたいと思った東方のある国王のアネク
ドード(逸話)を紹介します。
国王は学者(賢者)に命じて、人間の歴史を書いた五百巻の書物を集めさせました。けれ
ども、政務に忙しい国王は、五百巻の書物を読む暇がありません。で、国王は学者にそれを要約す
るように命じました。
それから二十年後、学者は五十巻の書物を宮廷に持参しました。五百巻の書物を十分の一に要約
したのです。だが国王は、ある程度政務から離れていたので、それを読む時間はあるのですが、こんどは
気力がありません。だから学者に、もっと短く要約してくれと命じました。
また、さらに二十年がたちました。学者の頭髪は真っ白になっています。杖をつきながら、
一冊の書物を携えて学者は宮廷にやって来ました。ところが国王は、臨終のベットにいます。一冊
の書物すら読むことができないのです。
そこで学者は、国王の耳に「人間の歴史」をわずか一行に要約して話して聞かせました。
《・・・賢者は、人間の歴史を、わずか一行にして申し上げた。こうだった。人は、生れ、苦しみ、そし
て死ぬ、と。人生の意味など、そんなものは、なにもない。そして人間の一生もまた、なんの役にも立た
ないのだ。彼が、生れて来ようと、来なかろうと、生きていようと、死んでしまおうと、そんなことは、
一切なんの影響もない。生も無意味、死もまた無意味なのだ》(中野好夫訳 新潮文庫)
五百巻に及ぶ「人間の歴史」も、要約すればたった一行になります。
「人は、生れ、苦しみ、そして死ぬ」
主人公のフィリップは気づきました。気づいたとたん、彼は楽になります。
《今こそ責任の最後の重荷が、取り除かれたような気がした。そしてはじめて、完全な自由を感じたのだ
った。彼の存在の無意味さが、かえって一種の力に変わった。》・・・・
==============================================
| 最後に・・・・・。「人は、生れ、苦しみ、そして死ぬ」 |
私たちは、「人生の生きがいや、自分自身の存在の意味」を探し求めることが多いのではな
いでしょか。しかし「人生には生きがいがある」と思っていることが、もしかして間違いかもしれませ
ん。人生はつきつめてみれば、「生まれ、苦しみ、そして死ぬ」ということだけなのかもしれません。
また、私たちは、人生に何か大きな意味があると思っています。飢え死にするような人生より、物質的
に豊かな人生の方が意味があると思っています。
私たちは、一所懸命に働いて、資産をためるとか、仕事で成功するとか、出世するとか、それが値打ち
のある人生だと思いがちです。
しかし、物的資産や出世にどのぐらいの価値があるのでしょうか。地位や名誉や金銭に恵まれた、いわ
ゆる成功者と言われる人々は、本当に人生の成功者であるのでしょうか?現実は、幸せに見えない
「成功者」が如何に多いか。皆さんもお気づきになっているのではないでしょうか?
| 人はただ、「生まれ、苦しみ、そして死ぬだけ」。人生を幸福という尺度で測るのではなく、人生は幸福以外の何者かによって測られるべきものと、考えれば、”新しい人生の側面が”見えてきて、もう少し気楽に生きることができるのでは・・・。 |
|