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全日本女子(ジュニア)バレーボールチームの試合から(対中国戦)



イメージ 1


通称ブロード攻撃などは、
相変わらず女子のセンタープレーヤーの中では主流を占める攻撃です。
このムービーはロシアのソコロワ選手ですが、
(彼女はサイドアタッカーにもかかわらず
この攻撃を得意にしています。)

この片足踏切りの攻撃は
私の留学していた中国の
北京体育大学の李安格元教授が1970年代に考案しました。
国際試合で最初に用いたのは周暁蘭選手でした。

のちにアメリカのセリンジャー監督が
ワイショフにさせて、自分が考案したと言ったりしたようですが、
あくまでも、周選手ということを強調しておきます。

次の2枚の写真は日本と中国のワンレッグアタックですが、
大きな違いがあるのがわかるでしょうか?

イメージ 2


中国のこの攻撃は、プレーヤーの体の方が
ボールより前に(先に)進行しています。



イメージ 3

(全部がそうではありませんが)
日本選手の多くは、
ボールが先に行きそれを追いかける
パターンが多く見られます。

中国の選手に言わせると、
日本の速攻は遅い、ですから

この追いかける形ですと
被ブロック率が格段に高くなってしまいます。








イメージ 4




この攻撃は中国語では
「単脚背快」「単脚背飛」等と呼びます。

英語ではSLIDEと呼ばれますが、SLIDEは移動する、
滑走するという意味ですから、

実を言いますと、李教授の発案した意図を表現していないのです。


日本語で”跳ぶ”と”飛ぶ”で意味が変わるように中国語でも意味が違います。
英語でもJumpとflyでは意味が異なります。


ここではあえて”跳ぶ”ではなくて”飛ぶ”なのです。
この攻撃のカギは、踏み切り(起跳・take off)の 位置と
着地地点(落地・landining)の位置が違うということにつきます。

また、セッター背後からアンテナまで約3メートルあるとして、打つ点が
1mごとに3か所あるとします。

その3か所を打つのに対して、踏み切る位置を極力同じにして相手のブロッカーを正面につかせないと
いう意図があります。

この「単脚背飛」の名手は何といっても元ロシアナショナルチームにいた
ティーシェンコ選手が一番でしょう。

またかつての坐丹、王怡、呉咏梅選手も世界大会で高い決定率を残していますし、
現在では、周蘇紅や劉亜男選手がこの概念に沿った技術を持っています。

日本では庄司選手がこのイメージにかなり近い動きをしています。
庄司選手は、中国の選手特に王怡のビデオを見て研究しているようですので、

彼女を見た方は、彼女のワンレッグアタックがこれまでの日本人選手と一味違う感じがするが
何が違うか説明できないと言った部分は

吉原選手や多治見選手を参考にしたというより、
中国選手をよく観察したからだといえる部分もあります。
実際に吉原選手のワンレッグよりパワフルではないでしょうか?
(吉原選手は両足踏切りの攻撃バリエーションが豊富です。)






イメージ 5



砂田選手の必死のジャンプも無視され、
渡辺選手の速いはずのトスよりも先に移動して
ブロックの踏切りに入る中国の選手。



イメージ 6



トスが高いはずなのに、1枚になってしまいがちです。
どうして間に合わないのか、を考えて
中国に習うつもりで参考、いいえ盗むつもりで
模倣してみてもいいかと思います。

イメージ 7

二人の間は開けないのが約束です。サイドの選手が先に仕掛けて
センターがそれを閉じに行きます。

例え体が離れていても空中で隙間を閉めに行きます。

何気ない瞬間を写真で写しても
ルールを守っているのがさすがです。





イメージ 8

せっかく間に合ったのに、ほんの20cmを閉じられないだけで
相手はすかさずその間の上を狙ってきます。

これでは日本のお得意のレシーブの位置取りが大変難しくなってしまいます。

イメージ 9

二人のタイミングがずれると大きなホールが出来てしまいます。
この場合はレフトブロッカーが先に跳んで、
センターブロッカーがしっかり空中で揃えに来る必要があります。

国際試合ともなると、それが出来ないチームに関して
相手は必ずそれを突破口にしてきます。





イメージ 10


良かった点も挙げなければなりませんね。

砂田選手は相手をかいくぐるような素早いタイミングで
決定率は高かったと思います。


イメージ 11


このようにパスの質、セッターの間合い、
前衛のスパイカーのタイミングがきっちりはまると
バックローアタックが突破点になります。

栗原選手の同じ攻撃には3枚つきがちでした。
写真は石田瑞穂選手(武富士バンブー)




イメージ 12


ラインを開けて、ストレートもクロスの
どちらの強打もレシーブで上げようという戦術は
女子の場合破綻が起きるようです。

ここまで開ければ、強打してくるでしょう。
強打も軟攻のどちらも取れないのなら、
フォーメーションは試合中にアジャストした方が良いと思います。


イメージ 13




同じことで決められすぎだったので、
ここはアナリストがベンチにフィードバックして
ゲーム中にすかさず修正すべきだと思います。


イメージ 14

ラインを開けて相手に打たせてミスを誘うという
戦術ならば、もう少しストレートに寄らなければ
相手は自信を持って叩きつけてきます。


イメージ 15


これだと少なくてもストレートに強打できないので
マンアップディフェンスが機能してしまいます。

実際に富永選手の選択肢からストレートの強打が外れています。

中国としては、強打はクロスだけを考えればよいので
大変楽な展開です。

打つ前に跳んで覆ってしまいます。



日本では”ゆっくりー”とか”せーの”という掛声の
Delayブロックをよく見かけますが、

実際には跳ぶのが早すぎて止まらないケースより、
跳ぶのが遅れて上から打たれる場面の方が多い、と
シニア、ジュニアを含めて事実だと断言します。

いずれにしても日本のブロックは相手にプレッシャーをかけきっていないので
独自のやり方を編み出すくらいの気持ちがあってもいいのかもしれません。


イメージ 16



これは早すぎでしょうか?
そういわれる方が多いかもしれませんが、
もし中国の選手の最高点のタイミングの時に
ブロックの最高点でなければ遅れていると言わざるを得ません。






石田選手はある意味高橋みゆき選手より
度胸があるように思いました。

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周暁蘭ってのは懐かしい名前ですね。郎平などとともに中国全盛時のアタッカーでしたね。

2007/8/20(月) 午後 9:56 [ kin*ka*eka*e ]

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