プロがアマチュアに負ける。高校生がトップチームに勝つ、ということ。
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東九州龍谷高校が、NECレッドロケッツ、パイオニアレッドウイングスと日本最高レベルとされる Vプレミアリーグの両チームを破ったことがYahoo!ニュースでも取り上げられました。 男子でも同じくプレミアリーグチームの豊田合成が、東海大学に負けるということも起こりました。 かつて全日本選手権(通称黒鷲旗)では、高校大学チームと対戦した経験がありますが、 心理的には、やりにくいという気持ちも、負けてはならない、いいプレーをしなくてはならないという、 プレッシャーを感じるものです。 関東リーグの覇者・東海大学、東北リーグ優勝の東北福祉大学と対戦したことがありました。 Nothing to loseの精神で当たってこられたら、予想外のことが起きてしまうだろう・・・・、 どの選手もいいものを持っていましたし、当たって砕けろの精神で、無我夢中で来られたら、 データも何も関係なくなるのが一番恐ろしいのですが、 相手が先に崩れてしまって杞憂に終わっていたのを思い出しました。 負けても仕方ないはずなのに、監督の方が選手を怒っているのを見て、 相手に勝つよりも先に、味方に負けて崩れていくのが残念な部分もありました。 しっかりビデオを集めて研究をし、一回戦目の試合のデータも取って、 慎重すぎるくらい準備をしたのに、大抵競る事もなく一方的な試合展開になって、 試合終了後は、心からほっとしたものです。 ベスト4を賭けて戦う実力的に互角のライバルチームと戦う前は、 勝つ負けるなどを考えるより、ただ疑うことなく、恐れることもなく 「倒す!」「勝つ」としか考えられないのに、 高校や大学相手の方が、不安になる。 慎重な気持ちになって大言壮語はしないでいたものです。 対戦することになっても、ラッキーと思ったことはありません。 監督も、相手に対する過小評価は絶対にしないこと、と対戦相手との実力差があればある程、 念を押していたものです。どんな対戦相手にも、実力が被さる部分があるものです。 それが戦術や技術だけとは限りません。 やる気、忍耐力、若さなどどんな要素でも、全てが相手より下回るわけではありません。 客観的に見て、実力は自分達の方が上で、 相手が100%の能力を発揮しても自分達が100%の能力を発揮すれば、 相手にはその差は埋められない。 でも、相手が100%を発揮して、自分達が50%しか出さなかったら負ける。 自分達も50%で、相手も一緒に50%であれば、 お互いに不調でも能力の容量で勝るとも言えます。 今回、東九州龍谷高校に負けてしまった両チームのことは、プロだからアマチュアに勝つべき! と声を大にして言えない自分がいます。 現在、私のやっていることは正に同じことです。 ユース・ジュニアチームで、国内トップチームと対戦、 学校単位ではありませんから、単独チームとして国際トーナメントに参加すれば、 相手はシニアチームです。高校生だからと容赦されるわけではなく、 単に平均年齢が若いチームが参戦してきただけになります。 ベテラン・・・経験豊富で実力のある選手が、 若くて、経験の少ない選手に取られる1点は、非常に重みがあるものです。 1点に拘りがあるからこそ、その失った1点の愚かさに気がつくものです。 点数を取られるだけではなく、同点に追い付かれる、 リードされる、セットポイントを取られる、この時の感情は、 とても文字にして表せるものではないでしょう。 どんな一流選手でも、動揺はあり、不安を持ち、負けることのへの恐怖を抱えているものです。 でも、その負の感情を、一瞬、もしくは、数秒、深呼吸の一つでもしたうちに、 一気に投げ捨てて、勝利への渇望を沸き立たせることが出来るかどうかで、 その精神性が問われると思います。 決めても表情一つ変えない選手がいますが、 そういった選手だって、黙っているだけで、苦しみや悩みなど無いと言い切れるでしょうか。 どれだけの苦悩を背負っても、実力通りにパフォーマンスを発揮出来るかが一流の証です。 今シーズンに入り、TVNの高校生は、スウェーデンで行われた国際トーナメントで、 デンマークのトップリーグ2チーム、 同じくスウェーデンのトップリーグ2チームを破って優勝しました。 ノルウェーでも、トップリーグ2位のチームを初めて破って表彰台に上りました。 以前と違って、私はこうした大会で勝っても跳び上がって喜んだりしなくなりました。 シニアが高校生に敗れたという心境を思うと、プライドが傷つき、 ぶつけようのない悔しさを抱えることに同情してしまうのです。 こういったところが私の弱いところでもあるのですが、 別の角度で見れば、一つの特徴だととらえてもいます。 シニアの女子からジュニアの男子の指導に転向出来るコーチは、 決して多いものではありません。 ましてやアジア-アメリカから、ヨーロッパへ移動しているのですから、 それが自分の個性として活かしていかねばならないと思うのです。 2年前、高校生達は、トップリーグと試合をするというだけで、 試合前から気圧されて、ビビって、試合開始から、負けていたものです。 いいものを持っているのに、力を発揮する以前に敗れ去る。 そんな彼らもこの1年で大きく変化しました。 2008/2009シーズンは、勝敗度外視で、 色々なポジションをこなさせて、所属選手全員がスターターの経験を積みました。 2部リーグでも上位チームに歯が立ちませんでした。 スポーツは、勝利から学ぶもの、敗戦から学ぶものどちらもあります。 でも、その勝ち方、負け方ということも重要です。 悪く勝つというのがあるとすれば、驕りが生まれます。 悪く負けるとすると、いじけた感情が生まれます。 勝って自信がつき、負けて勉強になるという方向に持っていけるかどうかが、 非常に重要だと思います。 幸運なことに、負けることの多かった半年間を過ぎても、 誰も辞めたり、諦めたりしませんでした。 後半の半年で勝つ回数が増えてきても慢心しないで1シーズンを終えました。 そこで、学校の成績不振の選手や、将来性が余り期待出来ない選手は、 TVNを去ってもらいました。 こういう非情なことをしなくてはいけないのも、仕事の一つです。 組織には新しい血が必要です。 新しい人文つが新しい風を吹かす。 それを期待して、1/3の選手を入れ替えました。 右も左も分からない素人の新人でも、 1年間鍛えられ精神的に成長した状態の選手と一緒に練習をすることで、 学びも成長もはやくなります。 国内トップリーグがなんだ、 パーフェクトな選手はいない、 バレーでは流れの変わらない試合は無い。 1試合の中で、一回だけでもいいから、 相手に食らいつくこと。 相手がこちらに気圧された瞬間を逃さない。 何十試合もある、Home&Awayの試合を通して、試合を見ている観客達は、 全員が自分達を応援してくれるとは限らないことを知ることになります。 見事だと言えるプレーをしてのみ、応援してくれます。 応援を力に変えるというのはここからのことです。 観客の応援に応えて、自分をどんどん出していけるようになるまで、 訓練を積まねばなりません。 日本人は控え目だ、謙虚だと評する人が多いですが、 私はそうは思わなくなりました。 控え目というのは、相手の出方を窺っている、 謙虚というのは、自分の良さをアピールし、一人突出した印象を与えることへの恐れ。 悪口や、批判は、日本人選手の方が多いと思います。 年齢が上になればなるほど、それをコントロールできる人数が減って行きます。 トップレベルの選手になると、 例えコーチを見下して露骨に話を聞かないなどの反応を示す選手は殆ど見かけないのですが、 中途半端な選手であればある程、責任転嫁をする対象を探すものです。 高校生は、経験が少ないので、 戦術的戦略的なことは、指導者に頼り、信頼するところがあります。 これは決して悪いことではありません。 戦術眼などは、経験を通して身についていくもので、最初からあるものではありません。 チームとしてどうしても実行したいことがあるとします。、 それの為に、自分一人の力だけでは、まだ至らないという自覚から、 周りと協力して、なりふり構わず自分を投げ出せるのかというのが、 試合の局面になって試されることがあります。 プライドが邪魔して、自分を曝け出せないベテラン選手がたくさんいます。 試合に負けると分かっていてもなお、勝負とプライドでプライドを取ってしまう選手もいます。 TVNのジュニア選手達も、シニアチームに勝つために、 「今何が必要で、何がいらないか。実行するためにどうしなくてはいけないか。」といった部分を、 忠実にやろうとします。 一人一人の力を比べれば劣るジュニアも、それが束になって一糸乱れぬ動きで攻め立て、 守った場合に、相手の壁を破ることが出来ます。 何しろ、トップチームと試合をしたところで、 負けて当然、負けても勉強、失うものなど何もない。 この場に出て試合を出来るだけでも幸せ。 来年になれば、このメンバーで試合を出来るか分からない、 そう思って、瞬間を思い切り楽しみ始め、 恐怖や見えないものに対する不安におびえるのを止めたら、 とてつもない力を発揮する。そんなことをつくづく感じる日々です。 今回の東九州龍谷高校の選手達を見て、改めてそう思ってしまいました。 話の流れがあっちこっちに飛び、何を言いたいのか分からない文章になってしまいましたが、
このまま推敲しないで載せてしまいます。
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全日本バレー女子準決勝 東龍の快進撃にちょっと複雑…
さまざまな事情でVリーグの合間に行われてしまう全日本バレー(←とかいう呼び名がつけられてるんですね。初めて知りました)。Vリーグの選手たちは体調管理と頭の切り替えが大変でしょうね。見る側もなかなか大変です。今大会の注目は、なんと言っても東九州龍谷。NEC、パイオニアと連覇しての準決勝入りで、高校生チームとしては史上初なんだそうです(凄)。って、高校生はいつから参加できるようになったんでしょうか。トーナメント方式で1回勝負ですから波乱はつきもの。しかし、Vリーグのチームが立て続けに負けたとなると、
2009/12/27(日) 午前 0:09 [ ベリーロールな日々 ]
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全日本選手権天皇杯・皇后杯は、いつの間にか全日本バレーと呼ぶようになっているらしいですが、それはさておき。準決勝の男女計4試合と決勝2試合は、日テレ系の衛星生中継があります。
東龍のNEC戦、パイオニア戦は放送がなかったのでわかりませんでしたが、久光戦は見られるので(←いま試合中だと思います)、あとでじっくり見てみようと思います。
2009/12/19(土) 午後 1:55 [ rio ]
(追伸)試合を見ると違ったことを感じるかもしれないので、見る前に一つだけ。
Vリーグの各チームが、areaさんが常々ブログで主張されている通りのフィジカルの強化を普段から地道にやっていれば、違った結果が出たのではないでしょうか。
サッカーやラグビーでもプロや社会人が学生に苦戦する・負けるということがたびたびありますが、たいていは大学生相手です。高校生相手の完敗がほとんどないのは、技術面・精神面もさることながら、身体面の差が圧倒的だからだと思ってます。
春高の東龍の選手たちの線の細さを見る限り、彼女たちの身体面もまだまだです。横の速さだけで戦っている感じ。しかも高さはありませんでした。
そういう相手に対し、Vリーグのチームが力でねじふせるバレーをすれば、苦も無く順当勝ちしたのではないかと思います。強力なサーブを打ち3枚ブロックでプレッシャーをかける。相手のブロックを強引にぶち抜く。体力差に絶対的な自信を持っていれば(=それだけの強化をしていれば)、精神面で動揺することもなかったのではないかと思ってしまいます。
2009/12/19(土) 午後 2:25 [ rio ]
読んでいて、胸が熱くなりました。
>幸運なことに、負けることの多かった半年間を過ぎても、
誰も辞めたり、諦めたりしませんでした。
後半の半年で勝つ回数が増えてきても慢心しないで1シーズンを終えました。
それは、チームが、今何を獲得しようとしているのか、常に理解していたからではないでしょうか?
>高校生は、経験が少ないので、
戦術的戦略的なことは、指導者に頼り、信頼するところがあります。
>チームとしてどうしても実行したいことがあるとします。、
それの為に、自分一人の力だけでは、まだ至らないという自覚から、
周りと協力して、なりふり構わず自分を投げ出せるのかというのが、
試合の局面になって試されることがあります。
試合は見ていませんが、即全日本という選手がそろっているようでもないので、「チーム戦術への献身・徹底」という面が東龍の強みなのではないかと想像しています。
2009/12/19(土) 午後 6:00 [ taknuno55 ]
>試合に負けると分かっていてもなお、勝負とプライドでプライドを取ってしまう選手もいます。
悲しいですね。
「どんな場面でもプレーにひたむきになれる」というところにこそ、プライドを持ってもらいたいと思います。
2009/12/19(土) 午後 6:00 [ taknuno55 ]
>rioさん
キューバ対日本ではないですが、何も複雑なコンビネーションを使わなくても、全力で打ってきたらレシーブ出来ない威力であるとか、高くてブロックをかすりもしないという要素が有れば勝つわけですよね。高校生は普段から実業団合宿で格上の相手の試合をすることに慣れていますが、Vの選手は自分の力より上の相手と試合をしてない・・・海外遠征で経験を積んでくるということもしないので、少しタイプの違う相手と当たったらこういう結果になるのでしょう。
まだ、汚名を挽回するチャンスがあるはずです。
次に高校生が見た時には叶わない!と思わせるだけのものを作って欲しいですね。
2009/12/19(土) 午後 9:43
>takununoさん
東龍の選手は、自分がスーパースターだから、周りにお膳立てしてもらうだけでいいなどと考えている選手がいないのは後姿からも伝わってきますね。
個々の力だけでなく、チームとしてどう戦うかを徹底しているところに強さがあるということに異議はありません。
久光には負けたようですが、セットも奪っていますし、
実力のあるチームだと思います。
2009/12/19(土) 午後 9:46
月バレ12月によると、東龍はトスはネットに接近させ
一対一で勝負、アンテナより高くしない速いトスだそうで
しっかりしたブロックシステム(と体力、または交代)が
あれば、ある程度身長のあるプレミアリーグのチームが
負けるはずはないのでしょうが、そこにさらにレシーブがよく
ボールの勢いは下がって殺すのではなく、前に向かって
殺しながら低く、これがきちんとできていることで攻撃全体が
スピーディーになったことが、勝因のようですね・・・。
筋肉トレーニングはしない代わりに、ジャンプの仕方など
体の使い方を教え、卒業してから体つくりを行うようにと
監督は考えているそうです、監督は練習法を伝授、導くだけで
一回もボールを打ってないそうです、自分たちで考え戦う
バレーが、できているのかもしれないですね・・・。
2009/12/19(土) 午後 10:18 [ あすか ]
あなたは熟考、熱意、それでもなお、謙遜をしている人ですね。生徒たちは幸せですね。
2009/12/20(日) 午前 2:15 [ kaz*_51** ]
>あすかさん
東龍は東龍流のバレーを貫いて、良い結果を出すことが出来たのは良かったと思います。あくまでも国内大会での話だと思います。
シニアナショナルチームレベルになると、実際には、強烈なジャンプサーブやジャンプフローターがあり、ガモワの様な大型のブロックが目の前にそびえるので、低いバレーでは通用しないでしょう。勢いを殺せるほどのボールしか打てなかったプレミアの選手に問題があるとも言えるでしょうね。
映像で見ると、何の工夫の無いフローターサーブを漠然と打っているのを見て、高速バレーを標榜するチームに対しての戦い方の基本を忘れているのに愕然としました。
また16-18歳の時期のトレーニングはとても大事だと思います。
すでに膝に黒い保護サポーターをつけて試合に出ている選手などが、この先10年ハードなトレーニングに耐えられるのかという部分も含めて、ジュニア期に、筋力、筋肉をつけて、より高いレベルでの技術をつけて欲しいなと個人的に思います。
2009/12/20(日) 午前 5:24
>kazuさん
決して謙遜しているわけではないのですよ。
驕る平家は久しからずではないですが、
勝負事、勝つこともあれば負けることもあります。
負けた後いくらあれこれ考えても、取り返せないのと同じで、
勝っても永遠に勝ったわけではないので、慢心していると痛い目に遭います。年齢的に、ある程度の試合の数を見てきたので、
若い時より更に用心するようになりました。
2009/12/20(日) 午前 5:52
プロが高校生に負けたということは、注目できるニュースではありますが、絶対あり得ないことではないことを考えると、高校生のすごさやプロの欠陥を見るよりも、勝ったチームの選手の質をもってしていかに勝てたのかというポイントを見ていったほうが、建設的だと感じました。
2009/12/20(日) 午前 6:03 [ てつ ]
>てつさん
プレミアチームに対する高校生の戦術が上回った結果であることは紛れもない事実だと思います。私は、「絶対にあり得ないこと。」というより、「絶対に負けてはいけない。」と思っています。
2009/12/20(日) 午前 7:30