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映画に狂って・・・
好き勝手に感想文を殴り書きほざくブログです

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戦争…と言ってもその表現は多種多様に存在します。

第一次世界大戦、第二次世界大戦、ベトナム、南北戦争、レジスタンス、スパイ、塹壕戦、上陸戦、市街戦、航空戦、海戦、潜水艦、戦艦etc。

また大規模な戦闘のある作品もあれば、戦闘に巻き込まれる民衆を描いたり、言葉だけで間接的に戦争を語る映画もあります。

今回は少しでも戦争を語る個人的100本を紹介していきたいと思います。記述が簡単だったり無い部分は後々加筆していく予定ですのであしからず。

まずは前半50本どうぞ。

ビッグ・パレード キング・ヴィダー
The Big Parade
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人、人、人が織り成す群衆スペクタクルが圧巻の第一次世界大戦を描いた傑作。
前半1時間に及ぶ平和な一時が、後半1時間の戦場における恐怖を引き立てます。蟻のように連なる行軍と戦闘機、ひたすら進み続ける移動がもたらす緊張、森での待ち伏せ、バタバタと薙ぎ倒されていく兵士、森が吹き飛ばされた荒地、空爆、弾丸が飛び交う戦場、砲弾が開けた穴に飛び込む恐怖、迫りくる影、廃墟になった市街を再び蹂躙する猛烈な攻撃。
黒人が髭を剃る光景は、黒い肌の人々が歌いまくる「ハレルヤ」へと繋がっていく。
他は南北戦争「薔薇は何故紅い」、南北戦争後「白昼の決闘」、ナポレオン戦争とロシア遠征「戦争と平和」、第二次大戦後の戦争花嫁「東は東」等。

フルメタル・ジャケット スタンリー・キューブリック
Full Metal Jacket
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コメディ映画ベスト100「博士の異常な愛情」を紹介。
偉大なる凡人(宇宙人)キューブリックによるベトナム戦争を描いた作品。前半の訓練所における戦場に送られるまでの狂気、鉛玉を叩きつけるように浴びせ続ける暴言、後半の戦場における狂気。市街戦の息詰まる緊張、ヘリガンナーが物語る感覚の麻痺、指揮官が次々に死にまくる行軍、無線、ビルを吹き飛ばされようが狙撃しまくり戦い続けるベトナムの名も無き兵士たち、それに応えるお礼参り。
ハワード・ホークス「永遠の戦場」における塹壕の恐怖は「突撃」、狙撃手の死角から狙われる恐怖は本作にも受け継がれる。

炎628 エレム・クリモフ
Летят журавли/IDI I SMOTRI
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「プライベート・ライアン」日曜の午後の浜辺の散歩と思えるくらい恐ろしい作品。
第二次大戦下のソ連(ロシア)領だったベラルーシのハティニ村で起きた虐殺事件をベースに、とにかく叫んで叫んで叫ぶという頭がおかしくなりそうな映画です。
全編ホラー映画さながらの異常な空気が流れ続け、不気味に響き続ける音、音、音、ドス黒い偵察機の飛行、空爆、加速していく虐殺、蠅がたかる人形や目玉をひんむいて斃れる牛の生々しさ、小屋に閉じ込め焼き尽くす地獄絵図、繰り返される記念撮影の温度差、瞬く間に敢行されるパルチザンたちの復讐。
雨の中で戯れる男女、水に濡れて色っぽさを出す少女の笑顔ですら気が休まらない。

誓いの休暇 グレゴーリ・チュフライ
Баллада о солдате/BALLADA O SOLDATE
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戦場と故郷を渡り歩くロードムービー。
第二次大戦下のソ連とドイツが争う戦場から始まり、怪獣のように描かれる戦車との一騎打ち、疲れ切った戦友、傷ついた者を待ち続ける家族、故郷にすら拡がりつつある戦火、ひたすら突き進む列車とタイムリミットが迫る中で繰り返される一瞬の出会いと別れ、儚い恋。ロシア映画は音楽の使い方が卑怯です。

女狙撃兵マリュートカ グレゴーリ・チュフライ
СОРОК ПЕРВЫЙ/SOROK PERVYY
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ロシア革命直後の内乱を背景にした、狙撃に始まり狙撃に終わる物語。
冒頭から砂塵が吹き荒れる中を行軍する人の群れ、騎馬、駱駝、砂漠での戦闘描写、カメラワークの美しさが魅せるスリリングなやり取り。後の「アラビアのロレンス」でも繰り返される砂漠の海原から本物の海に辿り着く光景、がらりと雰囲気が変わってしまう後半。
延々と拡がる砂丘をライフル片手にひたすら突き進むという姿だけでも最高ですが、戦士としてのマリュートカが何重にも着込んだ衣服を脱ぎ去り、徐々に女性としての表情を見せデレていくのが面白い。
他は「君たちのことは忘れない」等。

将軍(大列車追跡/大列車強盗) バスター・キートン/クライド・ブラックマン
The General
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機関士が何時の間にか南北戦争にまで突っ込む戦争映画&コメディ最高傑作の一つ。
実際に第一次大戦を潜り抜けたキートンのこだわり振り、列車泥棒の北軍スパイとの追走劇が戦場を駆け抜ける将軍にまでエスカレートしていく面白さ。
キートンの映画にしてはかなりゆったりしていますが、それでも列車がいきなり走り出す、止まったり再出発する瞬間の焦り、敵の懐で不意に掴む情報と思わぬ出会い、騎兵と列車が大地を駆ける軍隊同士の激突、橋が崩れ去るシーンは圧巻。
ジョン・ラセター「トイ・ストーリー」シリーズ、ニック・パーク「ウォレスとグルミット」等で炸裂する列車、馬、車両が疾走するスリルと興奮には西部劇やキートンのアクション映画のエネルギーが脈打っています。
その他南北戦争ものは「國民の創生」西部劇ベストでも御紹介した「勇者の赤いバッヂ」や戦場にまで突っ込む「善玉・悪漢・卑劣漢(続・夕陽のガンマン)」等もオススメ。

突撃 スタンリー・キューブリック/ジム・トンプソン
PATHS OF GLORY
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第一次大戦を舞台にしたキューブリック初期の傑作。
前半の塹壕の中を動き続けることで持続する緊張、ジリジリと前進し突撃する戦闘、闇夜の偵察任務の悲劇、後半の理不尽な軍法会議。戦場で殺されるならまだしも…そんな戦争の虚しさに打ちのめされます。その場にいるような臨場感を生む滑らかな移動撮影は「シャイニング」でより磨きをかけることになります。
他は決闘から始まる歴史大作「バリー・リンドン」「ブレイブ・ハート」「グラディエーター」にも受け継がれる復讐と激突の史劇スペクタクル「スパルタカス」「恐怖と欲望」等。「時計じかけのオレンジ」におけるルドヴィコ治療法のフィルムも忘れられない。

シンドラーのリスト スティーヴン・スピルバーグ
Schindler's List
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前半2時間15分の絶望、後半60分に光が差してくる希望。スピルバーグで最も長く、最も見応えのある戦争映画の一つ。
あえて白黒の画面で強調される赤い服の少女、黒い鉄兜が雲霞の如く押し寄せる恐怖。ナチスの虐殺場面には凍りつきます。悪魔の如き狙撃、クロード・ランズマン「ショアー」、アラン・レネ「夜と霧」等を思い出すような地獄の光景。
他は南北戦争「リンカーン」「嵐の孤児」といったD.W.グリフィスを彷彿とさせる演出の第一次大戦「戦火の馬」、日中戦争「太陽の帝国」
傑作TVドラマ「バンド・オブ・ブラザーズ」「ザ・パシフィック」(ティム・ヴァン・パタンを始めとする監督、スピルバーグ総指揮の元で制作した太平洋戦線における日本軍と米軍の地獄のような死闘をこれでもかと描き「セービング・プライベート・ライアン(プライベート・ライアン)」「シンドラーのリスト」ですらまだ物足りねえというそんな人のための作品)等。

眼下の敵 ディック・パウエル
THE ENEMY BELOW
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「U・ボート」よりも先に見て貰いたい、潜水艦映画の傑作の一つ。
アメリカ・ドイツ両方の視点から描かれるスリリングな駆け引き。駆逐艦vs潜水艦、水柱が物語る爆雷・魚雷の恐怖、恐怖を振り払う歌、歌、歌。憎悪と言語の壁を越えた漢たちの生き様に痺れます。
他は朝鮮戦争を描いた航空映画「追撃機」等。

U・ボート ウォルフガング・ペーターゼン
DAS BOOT
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荒れ狂う大西洋で死闘に次ぐ死闘を余儀なくされた、ドイツ軍のU・ボートを舞台にした潜水艦映画の最高峰。
双眼鏡から見つめる海に投げ出される命、時間を選んでくれない空襲の、戦争そのものの無情さ。オリジナルの2時間15分の高密度か、あるいわディレクターズ・カット版の3時間30分に渡る緊張か。
このジャンルだと他にロバート・ワイズ「深く静かに潜航せよ」、冷戦下を舞台にしたフラー「地獄と高潮」、ジョン・マクティアナン「レッド・オクトーバーを追え!」、冷戦後のトニー・スコット&タランティーノ「クリムゾン・タイド」等もオススメ。

私としてはこのリストに岡本喜八「日本のいちばん長い日」や深作欣二「軍旗はためく下に」、増村保造「清作の妻」、市川崑「野火」「ビルマの竪琴」といった傑作も入れたかったですがそれは日本映画ベスト100にて紹介。 

暁の偵察 ハワード・ホークス
The Dawn Patrol
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第一次大戦の戦場を描いた航空映画。
実際に教官を務めたホークスが手掛ける空中戦、偵察(奇襲爆撃)、死地に兵士たちを送る苦悩、仲間たちが次々に撃墜される容赦のない戦争の現実、復讐。
「コンドル」におけるスリリングな着陸シーンもそうですが、ホークス映画の豪快なアクションのエネルギーは宮崎駿「紅の豚」いった航空映画にも脈打っています。
他は「スター・ウォーズ」にも影響を与えたレジスタンスもの「脱出」 、空爆と機内描写「空軍-エア・フォース」、第一次大戦「永遠の戦場」、アルヴィン・ヨークの孤独な戦いと狙撃「ヨーク軍曹」、制作を務めた潜水艦との戦い「駆潜艇K-225」等。

トラトラトラ! リチャード・フライシャー/深作欣二/舛田利雄/黒澤明
Tora! Tora! Tora!
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真珠湾への奇襲(パールハーバー)を描いた最高の映画はコレ。
日本とアメリカ両方の視点から描かれる前半の丁寧な掘り下げ、ラストを飾る戦闘機が飛び交う真珠湾への空襲、沈む艦船。
他は「ならず者傭兵部隊」等。

鬼が来た! チアン・ウェン
鬼子来了/Devils on the Doorstep
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第二次大戦における日中戦争末期を描いた作品。
言葉が通じないことによる不幸が最大の恐怖と笑いになり、前半のほのぼのとした光景が嘘のように地獄と化していく。ドアが語る戦慄、物々しく暑さに耐える軍人たちの眼光、災厄を押し付ける得体の知れない日本刀の切っ先。それが銃剣で円を描き、村人に向けられる瞬間の、日本軍の、戦争そのものの狂気。ラストで白黒からカラーになるのが強烈。

アルジェの戦い ジッロ・ポンテコルヴォ
La battaglia di Algeri
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ロッセリーニといったネオ・レアリズモの影響を感じさせるアルジェリア戦争を描いた作品。
ドキュメンタリータッチの皮を被った軍人と民衆の壮絶なぶつかり合い!
フランス内部からアルジェリア戦争を描くゴダール「小さな兵隊」と合わせて見るのも。

クロス・オブ・アイアン(戦争のはらわた) サム・ペキンパー
CROSS OF IRON
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西部劇ベスト100「ワイルドバンチ」を紹介。
本作はペキンパー版「独立愚連隊西へ」とも言うべき戦争アクション。第二次大戦下のロシア戦線における地獄の死闘、少年兵との交流、穴倉で芽生える友情と死、野戦病院の亡霊のような人々、勲章めぐって境界線を引き味方同士が殺し合う理不尽さ。
迫りくる戦車、女性兵士たちとの邂逅と誘惑・罠。流血と泥まみれの戦場で尊厳を取り戻すドイツ軍人たちの生き様を見さらせ!
他は南北戦争「ダンディー少佐」等。

大列車作戦 ジョン・フランケンハイマー
The Train
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列車もの最高の一本となる戦争アクション。
人間や武器ではなく絵をめぐって壮絶に殺し合う不条理。機銃掃射が暴く真実、列車同士が激突するスペクタクル、整備士のオッサンがドイツ軍相手にレジスタンスになって大暴れ!

汚れた12人(特攻大作戦) ロバート・アルドリッチ/ジョン・カサヴェテス
The Dirty Dozen
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西部劇ベスト100「ウルザナズ・レイド(ワイルド・アパッチ)」を紹介。
本作は「攻撃」本当の敵は無能な上司だと語った反骨精神が刻まれた、奇麗事の無い戦争映画の一つ。前半の戦闘訓練と友情、終盤のノルマンディー前夜における落下傘、密室に閉じ込め手榴弾を落としまくる問答無用の皆殺し、機銃を撃ちまくりながら装甲車で戦場を駆け抜けるクライマックス。
他は戦車に腕を轢かれる「攻撃」、元祖「ハート・ロッカー」こと戦後の地雷処理「地獄への秒読み」「燃える戦場」等。

最前線 アンソニー・マン
Men in War
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赤狩り(レッド・パージ)の影響で公に仕事をできなくなっていたベン・マドウを脚本に迎え、朝鮮戦争の激戦を息詰まる演出で描き抜いた作品。
極限状態で追い詰められていく兵士たち、狙撃、追撃、砲撃、地雷原を慎重に進み抜けていく瞬間の緊張。とにかく伏せて伏せて伏せまくる映画です。
他は音楽と伝記「グレン・ミラー物語」、南北戦争と文明の衝突「シャロン砦(シャロンの屠殺者)」「テレマークの要塞」、戦後「戦略空軍命令」等。

裸者と死者 ラオール・ウォルシュ
THE NAKED AND THE DEAD
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太平洋戦線における孤島での死闘を描いた作品。女たちとの甘い一時、森林で日本兵と殺し合い味方同士で対立する。
他はスパイアクション「北部への追撃」「戦場を駆ける男」、ウォルシュ版「ビッグ・パレード」となる恋愛と地獄の戦場の繰り返し「栄光」、戦場で出遭うギャング映画「彼奴は顔役だ!」等。

鬼軍曹ザック サミュエル・フラー
The Steel Helmet
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かつてフラーは「映画は戦場だ」という言葉を残しています。映画を撮ることが、人間同士のイデオロギーの衝突をスクリーンに焼き付けていくという行為そのものが戦争であると。
そんな実際に戦場の地獄を潜り抜けてきた彼による朝鮮戦争を描いた傑作。様々な人種が入り乱れる混沌、寺院における密室の緊張、クライマックスを飾る銃撃戦。
戦火に巻き込まれる子供たちの姿に、後にスピルバーグが「インディ・ジョーンズ-魔宮の伝説」「太陽の帝国」「プライベート・ライアン」でリスペクトを捧げる。
他は第一次大戦の戦場から第二次大戦のノルマンディー上陸戦まで駆ける「最前線物語」
「戦火の傷跡」「折れた銃剣」「地獄と高潮」、著書「映画は戦場だ」等。

硫黄島からの手紙 クリント・イーストウッド/スティーヴン・スピルバーグ
LETTERS FROM IWO JIMA
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日本の俳優陣やスタッフと練り上げた壮絶な作品。
ウォルシュやアンソニー・マン、フラーの戦争映画の流れを組み、アラン・ドワン「硫黄島の砂」をより突き詰めたかのような孤島で繰り広げられる壮絶な殺し合い。上陸した敵に浴びせる砲弾の雨、塹壕を掘りまくり駆けずり回る要塞での篭城戦。
日本人を主役にした傑作をアメリカ人に撮られてしまったのが悔しくてなりません。アメリカ側の視点で描く「父親たちの星条旗」も必見。
他は「アメリカン・スナイパー」「ハートブレイク・リッジ-勝利の戦場」等。

イングロリアス・バスターズ クエンティン・タランティーノ
Inglorious Bastards
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ナチスにブッ殺されたら全力でブッ殺し返すレジスタンス・アクション。
セリフが生む異様な緊張、冒頭の死刑執行、一瞬で終わる銃撃戦の破壊力、大炎上!
他はdvdに収録された「国家の誇り」等。

戦場のピアニスト ロマン・ポランスキー
The Pianist
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第二次大戦下のポーランドのワルシャワを舞台にしたホロコーストの悲劇。
他は「ロマン・ポランスキー短篇全集」に収録された短編「天使たちが失墜するとき」も必見。年老いた天使が過去のみずみずしい青春時代を思い返す、戦争の苦さが刻まれる。詳細はロマン・ポランスキーの傑作短編2本へ。

独裁者 チャールズ・チャップリン
The Great Dictator
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第一次大戦風の戦場から大演説まで駆け抜け、ナチスとヒトラーをパロディにして笑い飛ばす反ナチスコメディ。高射砲を振り回しチャップリンに振り回される民衆と軍隊、飛行機が落ちた先での分かれ道、音楽に合わせて驚異的なスピードで繰り広げられる散髪、憲兵たちとの鬼ごっこ、パイを投げまくる大騒動、燃え盛る街の絶望、託される希望。
他は第一次大戦における塹壕から敵地への潜入を描く「担え銃」等。

老兵は死なず  マイケル・パウエル/エメリック・プレスバーガー
THE LIFE AND DEATH OF COLONEL BLIMP
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恋愛映画ベスト「天国への階段」を紹介。
2時間40分の長さを感じさせない第一次大戦から第二次大戦の初期まで駆け抜け、殴り合いが生むドイツ人とイギリス人の微笑ましく熱い友情、時代の流れと現実を思い知らされる演習、デボラ・カーの美しい一人三役。見るなら絶対カラーの完全版で(元々カラー映画)。
他は「スパイ」「戦艦シュペー号の最後」「潜水艦轟沈す」「将軍月光に消ゆ」等。

道中の点検 アレクセイ・ゲルマン
Проверка на дорогах/PROVERKA NA DOROGAKH
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ロシア映画オススメ戦争のない20日間(戦いのない20日間)を紹介。
軍用列車をめぐるドキュメンタリー・タッチ、ソ連vsドイツのパルチザン、汚名返上、名誉挽回を賭けた男の壮絶な生き様。クライマックスにおける雪の美しさ!
他は「わが友イワン・ラプシン」等。


影の軍隊 ジャン=ピエール・メルヴィル
L'armée des ombres
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メルヴィル自身がレジスタンスだった時の経験をふんだんに活かしたフィルム・ノワール。
第二次大戦下、占領されたフランスの首都パリで闇の中を掻い潜るような地道な情報収集と緊張、裏切り、衝撃的な結末。
 他は「海の沈黙」等。「モラン神父」も良い作品です。

抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より ロベール・ブレッソン
UN CONDAMNE A MORT S'EST ECHAPPE OU LE VENT SOUFFLE OU IL VEUT
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第二次大戦時ドイツ占領下のフランス、レジスタンスが監獄からの脱出を賭けた孤独な闘いを続けるシネマトグラフ。異様な緊張を持続させるために響き続ける音、音、音、スプーンが鋭い切っ先になるまで、ボロ切れがロープになるまで動き続ける手、手、手。

死刑執行人もまた死す フリッツ・ラング
Hangmen Also Die!
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フィルム・ノワールベスト100「マン・ハント」を紹介。
本作も反ナチスレジスタンものフィルム・ノワール。
他はスパイ「外套と短剣」「恐怖省」「アイ・シャル・リターン」


ブラザーフッド カン・ジェギュ
태극기 휘날리며/TAEGUKGI/Brotherhood

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朝鮮戦争。

ディア・ハンター マイケル・チミノ
THE DEER HUNTER
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ベトナム戦争。前半1時間は一切戦場を描かない平和な一時からはじまる。そこから2時間は一気に戦場、ロシアン・ルーレット、戦後の地獄へと送られる温度差と恐怖。
他はジョンソン郡戦争と虐殺の悲劇を描いた大作西部劇「天国の門」等。

地獄の黙示録 フランシス・フォード・コッポラ
APOCALYPSE NOW
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ベトナム戦争。「ワルキューレ騎行」を流しながらヘリの群れが村を焼き払う場面は戦慄します。劇場公開時の2時間30分の地獄か、完全版の3時間20分に及ぶ地獄か。

プラトーン(プラトゥーン) オリバー・ストーン/ロバート・リチャードソン
Platoon
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ベトナム戦争における密林での銃撃戦、血みどろの復讐。
戦後を描いた作品なら「ランボー」「タクシードライバー」で決まり!

麦の穂をゆらす風 ケン・ローチ
The Wind That Shakes the Barley
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アイルランド独立戦争〜内戦までを描いた作品。
国の分裂が兄弟の絆まで裂いていく。

まぼろしの市街戦 フィリップ・ド・ブロカ
LE ROI DU COEUR
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第一次大戦を舞台にした寓話。フランスの田舎町で繰り広げられる不思議でばかばかしい戦争の物語。あんな酷い(褒め言葉)白兵戦はありませんよ。


アンダーグラウンド エミール・クストリッツァ
Underground
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ユーゴスラビアの歴史を全力疾走で描く作品。全三章構成、3時間近い時間があっと言う間に過ぎ去っていく。戦車に乗り込んだ猿が破壊する世界、生まれて初めて見る月の美しさ。
ルキノ・ヴィスコンティ「山猫」が踊りに踊るなら、この映画は第二次大戦から冷戦まで走って走って走りまくる。地下を行き交う軍隊と難民の群れ。


大脱走 ジョン・スタージェス/ダニエル・L・ファップ/ジョン・フリン
The Great Escape
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第二次大戦下のドイツ、史上最大の作戦の裏で行われた史上最大の大脱走(攪乱作戦)劇!
前半2時間に及ぶ集団脱走までの工程だけでも面白いのに、もう1時間も逃走劇とアクション、盗んだバイクで走り出す追いかけっこ等を味あわせてくれる充実振り。

第十七捕虜収容所 ビリー・ワイルダー/オットー・プレミンジャー
Stalag 17
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第二次大戦下のドイツの捕虜収容上を舞台にした脱走映画。
どんなに阻害され痛めつけられても諦めない不屈さ、収容所所長に扮するプレミンジャーの存在。
他は第二次大戦下の北アフリカとスパイ「熱砂の秘密」、コメディ「少佐と少女」「異国の出来事」等。

ジョニーは戦場へ行った ダルトン・トランボ
JOHNNY GOT HIS UN
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第一次大戦下で起きた悲劇を描く作品。
現実の白黒・記憶の中に美しく蘇るカラーの対比が強烈。

大いなる幻影 ジャン・ルノワール/ジャック・ベッケル/エリッヒ・フォン・シュトロハイム
LA GRANDE ILLUSION
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コメディ映画ベスト100「のらくら兵」を紹介。
ルノワールは「捕らえられた伍長」といった戦争コメディの方が断然面白いのですが、この第一次大戦下の捕虜収容所を描いた人間ドラマも外せない。
敵・味方という垣根を越え一人の人間として交流を深める兵士たち、劇中劇の狂乱、中盤の脱走シーンにおける緊張、哀しむような銃声、国境で待ち受ける戦争の現実。
他はフランス革命「ラ・マルセイエーズ」「自由への闘い」等。

ロベレ将軍 ロベルト・ロッセリーニ/ヴィットリオ・デ・シーカ
Il generale Della Rovere
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ロッセリーニの、俳優デ・シーカ最高の一本。
第二次大戦下のパルチザンたちとスパイ、博打に生きていた男がドイツ将校にハメられ偽将軍となり、見せつけられる戦争の現実、闘うことを選ぶ男たちの生き様。
あるいは、フェデリコ・フェリーニも参加したレジスタンスもの「無防備都市 。第二次大戦下のローマを舞台に終始異様な緊張が持続する。彼の映画は何故劇中で身を投げたり落下する人が多いのでしょうか。
他はパルチザン「戦火のかなた」、セルゲイ・ボンダルチュクの演技も光る微笑ましさ「ローマで夜だった」「白い船」、戦後「ドイツ零年」等。

メキシコ万歳 セルゲイ・エイゼンシュテイン/グレゴリー・アレクサンドロフ
QUE VIVA MEXICO!/ДА ЗДРАВСТУЕТ МЕКСИАКИ!
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オムニバス形式でメキシコ革命を捉えたドキュメンタリー。マカロニウエスタンに繋がる荒涼とした大地に刻まれる戦争と虐殺。巨大な遺跡、躯骨と草木が覆い隠す情事。
あるいは、ロシア革命を描いた後半大爆発型娯楽映画「戦艦ポチョムキン」
オデッサの階段の虐殺はフランシス・ベーコンの絵画、ブライアン・デ・パルマ「アンタッチャブル」等様々な作品でオマージュが捧げられる。
他は歴史大作「イワン雷帝」 、氷上で騎兵同士が激突する「アレクサンドル・ネフスキー」、ロシア革命と荒縄で薙ぎ倒される巨像「十月」等。

鉄路の白薔薇 アベル・ガンス
La Roue
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レジスタンス。黒き絶望の中に猛然と突き進む第一部、白き希望に向ってゆっくりと進み始める第二部の2時間30分。
他は歴史大作「ナポレオン」、元祖「アルマゲドン」とも言うべきSF「世界の終わり」等。

つばさ ウィリアム・A・ウェルマン
Wings
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第一次大戦でパイロットとして戦ったウェルマンによる航空映画の傑作。大気を肌で感じながら大空を無限に飛び交うドッグファイト、地上への爆撃と粉塵、華を添えるクララ・ボウ。
他は戦場から部隊を移し戦後の混沌としたアメリカ社会を痛烈に描いた傑作「飢ゆるアメリカ」、若きイーストウッドも出演した遺作「壮烈!外人部隊」、アーニー・パイルの手記を元にした「G・I・ジョウ(G・I・ジョー)」「戦場」等。
航空映画は他に山本嘉次郎&円谷英二「ハワイ・マレー沖海戦」、ハワード・ヒューズ&ジェームズ・ホエール「地獄の天使」等もオススメ。

シン・レッド・ライン テレンス・マリック
The Thin Red Line
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ガダルカナル島での死闘を2時間50分に渡って描く作品。鹵獲した戦車で突入、見えざる敵として攻撃してくる日本兵との壮絶な戦闘、モノローグにはじまりモノローグに終わる。

旅芸人の記録 テオ・アンゲロプロス
O Θίασος/O Thiassos
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大合唱の楽しさがやがて戦争の悲劇、ギャングが殺し合うような負の連鎖へ。
異様な長回しにある者は沈黙を余儀なくされ、ある者はその映像に飲み込まれる。前半2時間と後半1時間50分に渡りギリシャの内戦傷跡を描くロードムービー。

アラビアのロレンス デヴィッド・リーン/アンドレ・ド・トス/サム・スピーゲル他
LAWRENCE OF ARABIA
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ジョン・フォードの傑作「捜索者」を参考に練り上げた戦争伝記大作。「逢びき」で恋人たちを彩った列車の疾走は、「戦場にかける橋」と本作でレールを破壊され運動を止められる。
スピルバーグたちが尽力して蘇らせた3時間40分の完全版は必見。
他は「ドクトル・ジバゴ」等。

●戦後
ミツバチのささやき ビクトル・エリセ
 El espíritu de la colmena
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スペイン内戦終結後の日常を描く作品。
学校にやって来る移動上映、「フランケンシュタイン」の幻想に恐怖し惹かれる子供たち、脱走兵との出会い、「となりのトトロ」等にも受け継がれる少女だけが見たもの。

私の殺した男 エルンスト・ルビッチ
Broken Lullaby
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コメディ映画ベスト100「生きるべきか死ぬべきか」を紹介。
ドイツ出身のルビッチが反戦の思いを込めたシリアスな作品。第一次大戦の塹壕における悲劇、戦後の言いたくても言えない二重の苦しみ。敵だった者を歓迎する殺伐とした空気、ピアノの戦慄が胸に響きます。
戦争の迫った「ニノチカ」もソ連(ロシア)やナチスを絡めた傑作スパイ映画。
レオ・マッケリーのスパイ&コメディ「我輩はカモである」コメディ映画ベスト100で紹介。

灰とダイヤモンド アンジェイ・ワイダ
Popiół i diament
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「世代」「地下水道」から続くレジスタンスに身を投じる人々の終着点。
第二次大戦後のポーランドを舞台に、ある青年の青春、暗殺、組織、抵抗の一日。
他は制作を手掛けアニエスカ・ホランドといった面々も参加したリシャルト・ブガイスキ「尋問」、虐殺「カティンの森」等。

戦争は終った アラン・レネ
La Guerre est finie
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レネの代表作は「夜と霧」ですが、私はあの映画を万人にススメたくありません。余りにホロコーストの悲劇がダイレクトに刻まれた作品ですから。
ですので、ここはスペイン内戦の傷跡を描く「戦争は終った」を挙げておきます。彼の作品で最も解り易く、フランコ政権下での出来事を通じ主人公にとっての終わらない戦争をストレートに描きます。
 他は原爆を扱った「二十四時間の情事」、第二次大戦といった様々な戦争の記憶が絡み合う「ミュリエル」等。「夜と霧」を見るならクロード・ランズマンの長大なドキュメンタリー「ショアー」も抑えておいた方が良いでしょう。

●日本未DVD化
最後の命令 ジョセフ・フォン・スタンバーグ
The Last Command
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スタンバーグ最高傑作。ハリウッドの撮影所において回想形式で語られる帝政ロシアと戦争、悲愛、一世一代の名演!
他はフランス外人部隊の恋「モロッコ」、スパイ「上海特急」「間諜X27」、孤島で女を奪い合う「アナタハン」等。

戦争・はだかの兵隊 マリオ・モニチェリ
La grande guerra
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コレも戦争コメディの逸品。第一次大戦の悲劇、徴兵検査のコミカルなやり取り、爆弾に火を付ける作業の異様な緊張、食事中の兵を狙撃しなければならない戦場の残酷さ、「国民の創生」を彷彿とさせる町の向こうに迫る戦火の恐怖。敵に尋問されても「誰が吐くものかよ」と笑いながら漢を通すシーンが熱い。
戦争を描いたイタリア式コメディは他にディーノ・リージ「困難な人生」 、ルイジ・コメンチーニ「みんな帰ろう」等。

後半

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    戦場にかける橋は?

    [ ふじまる ]

    2014/2/22(土) 午後 11:47

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    ふじまるさん、コメントどうもです。
    「戦場にかける橋」はラストシーンが「ええ〜っ!?」て感じでどうも腑に落ちない点がありまして。
    それまでのドラマはスリルな展開でとても面白かったんですが・・・そんなワケで惜しくもベスト100には入れられませんでした。

    [ すかあふえいす ]

    2014/2/23(日) 午前 0:25

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