The Revealing Science of Bootleg

プログレッシヴ・ロックのブートレグ・レビューを中心に、プログレのコンサート・レポート、新作レビュー等を紹介するブログです。

YES Japan Tour 2012 : Fly From Here Live Part 2

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本日、来日2日目公演を鑑賞してきました。9年振りのYESはジョン・アンダーソン(JA)時代とは一線を画し、ジョン・デイヴィソン(JD)そして「Drama」メンバーであるジェフ・ダウンズを加え、これまでとは違った印象でありながら、古くて新しい独特の雰囲気を醸し出していました(「Drama」メンバーの中に、若き日のJAを思わせる風貌の新ボーカルのコントラストは新鮮です)。「Drama」ツアーを一度も目にすることのなかった極東の地だからこその想いかもしれませんが、しかし紛れもなくそれはYESでした。どうしても注目が集まるのは新ボーカリストJDですが、最初は主メロディよりもコーラス・パートで流している分しっくりこなかったのですが、数曲目には本領を発揮し、JAに似せながらもうまく自分のものにして歌い、モノマネでしかなかったベノワを十分に超える存在感だったと思います。楽曲を大切に、そして丁寧に歌うボーカリストだという印象を受けました。
さて、気になる本日のセットリストですが、
 
  0.The Young Person's Guide To The Orchestra 
 1.Yours Is No Disgrace
 2.Tempus Fugit
 3.Your Move/I See All Good People
 4.And You And I
 5.Steve Howe guitar solo(Solitaire/Ram)
 6.Fly From Here
 7.Machine Messiah
 8.Owner Of A Lonely Heart
 9.Starship Trooper
10.Roundabout
 
でした。「不思議なお話を」「燃える朝焼け」、ツアーアルバムから「Life On A film set」「Into The storm」がセット落ちし、代わりに筆者が熱望した「マシン・メシア」がセットインしました。
まずはグッズ購入ですが、今回はJDの急遽の加入のためか、ツアーパンフがありません。一方Tシャツは4種類も用意されており、筆者はツアーアルバムのロゴTを購入しましたが、生地が少し薄めなのが残念。会場は5分遅れで暗転。オープニングは日本ではABWH以来の「青少年のための管弦楽入門」からスタートします。もちろんこのオープニングは「Drama」時にも使われており、本日のショーに期待が高まります。「Yours Is No Disgrace」で既にハウがかなりノリのいいパフォーマンスを見せてくれます。それは全体を通じても言えることで、ハウファンの筆者にとってはそれだけでもYESベスト・ライブになるのではと思いました。「光陰矢の如し」では、さすがにテンポの遅さに重たさを覚えましたが、これも「Drama」選曲として貴重。続く「I See All Good People」からJDが本領を発揮します。この人は長年YESを歌ってきただけあって、YESクラシックでの発声はかなりJAを意識したものなっています。続く「同志」の前ではJDがMCをとりますが、話し声もどことなくJAに似ています(声質が似ているので当たり前ですが)。その「同志」ですが、筆者にとってベスト・ソングであるが故に、9年振りの演奏は「感涙」の一言につきる珠玉の演奏でした。
ハウのソロはツアーアルバムから「Solitaire」と「Ram」の2曲でした。ハウにしては珍しく前曲でかなり目立つミスタッチをします。そしてツアータイトル曲「Fly From Here」全曲25分にもわたる大曲を演奏します。曲構成そのものの問題ですが若干冗長ではあったものの、完成度はかなり高かったと思います。途中「Sad Night At The Airfield」で縦型ベースを使うクリスを初めて見ました。
そして「燃える朝焼け」と思いきや、フェード・インしてくるギターの三連音にもしやと。期待の「マシン・メシア」がスタートします。「Drama」から「光陰」に続き2曲セットインは、まさにジェフを迎えての醍醐味だと思います。演奏の方も迫力のあるソリッドなもので、全盛の頃の音源と比較しても煌めきすら感じる見事な演奏でした。ここではハウはES-175を駆りますが、プロモのテレキャスに見慣れている分新鮮でした。「ロンリー・ハート」を挟み終曲は「Starship Trooper」ですが、この日最も優れた演奏曲でした。とにかくここでもハウのギターのキレがよく、クリスのうなるベース、ショルダー・キーボードで絡むジェフ等、バンド全体が昇華したと思わせるほどの仕上がりでした。残念ながらアンコールは「Roundabout」1曲のみで、曲数としては3曲程少ないのですが、クリスの「See You Tomorrow!」で締めくくったジャスト2時間の見応えのあるショーだった思います。アンコールではハウが舞台に駆け出してくるシーンもあり、筆者は特に「最高」のひとことにつきる夜でした(振り返ると、アランが今回はあまり目立つ機会がなかったように思います)。全体を通じてボーカルの音量が強く、特にキーボード、ベースが聞こえにくい等ところどころPAがいま一つだったような気がしましたが、筆者の席位置(舞台向かって後方右端)と会場の関係からでしょうか(気のせい)?
JAの復活がないならば、このメンバー(ジェフもいつまで続くかは怪しいですが)で新作を録音し、是非もう一度来てほしいと強く思いました。かつてリックが言ったように、「YESは老舗のオーケストラのように代々続いていくバンドだ」ということを、JDをみてあながち間違いでもないような気がしました。メンバーも歳を重ねてきていますが、細胞が活性化するようにいつまでも続いてほしいバンドだと実感したライブでした。
余談ですが、配布されたチラシを見てASIAの9月来日を知りました。こちらも楽しみです。
 

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YES Japan Tour 2012 : Fly From Here Live Part 1

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YESの9年振りの来日公演がいよいよ間近に迫りました。プログレ・フェス等で往年のファンにプログレ熱が高まっているせいか追加公演も決定し、人気未だ衰えずといった感じがします。これまでYESはABWHも含めると73年、88年、90年、92年、94年、98年、そして前回03年と過去7回来日しています(筆者は92年のUnion Tourと前回を鑑賞)。そのすべてがご存知のとおりジョン・アンダーソン(JA)がボーカルを務めています。つまり今回のジョン・デイヴィソン(JD)をメイン・ボーカルに迎えての来日は、日本のYES史にとっては珍しい機会を得たと敢えて前向きにとらえたいと思います。
そもそものボーカル交代劇は、2007年に40周年の「Close To The Edge And Back」ツアーを企画するも、JAの体調不良により中止と思いきや、「In The Present」ツアーと名前を変え、間隙を縫うようにYESのトリビュート・バンド「Close To The Edge」のカナダ人ボーカリスト、ベノワ・ディヴィッドに挿げ替えて強行されました。当初はJAの復帰までの代役のようなコメントもありましたが、その後正式加入。そして今回のツアーアルバムである「Fly From Here」とライブ作品まで発売し、事実上JAの復帰の望みは断たれました。2011年6月から始まった今回のツアーは、リック・ウェイクマンの息子オリバーに代わりレコーディング・メンバーでもあるジェフ・ダウンズをツアー・メンバーに迎え、まさに「Drama」再現となります(「Fly From Here」のプロデューサーは「Drama」のボーカルでもあったトレヴァー・ホーン)。「Drama」はYES作品の中でも、その時代に沿ったポップかつパンキッシュな音楽性で異彩を放ち、賛否はあるものの、筆者の中では90125よりも評価が高い。今回のライブは当時日本では観ることができなかった分、その時代の作品を体験できる貴重な機会と言えます。唯一難を感じていたのが、そっくりさんボーカルのベノワです。ライブでは高音が特に弱く、表現力もどこか表層的で、「ものまね」の領域を脱却しきれていませんでした(一人悦に入る踊りも気持ち悪い)。その「代理の代理」としてメンバーに加わったのが、今回の来日のJD(よくよく見ると、JAとベノワを混ぜたような名前は偶然か?)。彼もまた「Roundabout」というアメリカのYESトリビュート・バンド出身ですが、現在はかつてJAもゲスト参加したこともある米国産プログレ・バンド「Glass Hammer」のリード・ボーカルとして「プロ」として活躍しています。Glass Hammer自体、過去のプログレ作品へのオマージュ的な楽曲を創作し続けていますが、JDが参加した直近2作品(「Cor Cordium」「If」)は、純粋なプログレ作品として楽しめる完成度を誇っています。そこでのJDはまさに若き日のJAを彷彿とさせる伸びやかな歌声で、JAほどの孤高とも呼べる深みや輝きには及ばないものの、次のYESを継ぐに相応しい人材だと思いました。既にYESのオフィシャル・サイトでもベノワの脱退と、JDの正式加入のステイトメントが発表されました。
JDを迎えてのツアーは、ニュージーランド、オーストラリア、日本、インドネシア、ハワイの環太平洋地域を周り、日本では以下の日程が予定されています。
 
  4月17日 日本青年館(追加公演)
  4月18日 渋谷公会堂
  4月19日   〃
  4月21日 大阪アルカイック・ホール
 
ハワイの後は北米ツアーが8月から予定されており、事実上JDの凱旋コンサートとなります。日本公演の内、筆者2日目の渋谷公会堂を鑑賞します。セットリストは先の4月1日のオークランドでは以下のようになっています。
 
  1.Yours Is No Disgrace
  2.Tempus Fugit
  3.Your Move/I See All Good People
  4.Life On A film set
  5.Steve Howe guitar solo(Solitaire/Clap)
  6.And You And I
   7.Fly From Here
  8.Wonderous Stories
  9.Into The storm
  10.Heart Of The Sunrise
  11.Owner Of A Lonely Heart
  12.Starship Trooper
  13.Roundabout
 
概ねベノワ当時と同じです。ただベノワ時当初はこれに「マシン・メシア」もセットされていたのですが、早期に「燃える朝焼け」に変更されています。このメンバーでは「マシン・メシア」復活を切に祈ります。
ここで4月1日公演の映像をご覧いただきたい。
 
JDの歌声がJAに似ているのはいうまでもなく、その姿はCTEの頃のJAを何となくイメージさせませんか(ベノワも衣装は「Ladder」時のJAっぽかったですが)?しかもベノワの高音部の不安定さとは違い、少しか細いですがクリアネスな歌声は、あらためてベノワが脱退して正解だったと思ってしまいます。
 
YES史上、4人目のボーカリストJDと「Drama」ラインナップでの来日は、もう間もなくです!

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Italian Progressive Rock Festival TRE/PFM,Osanna

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artist:PFM/Osanna
title:Italian Progressive Rock Festival TRE
label:Wildlife(107/108)
tour date:6.Nov.11
venue:Club Citta',Kawasaki,Kanagawa/JPN
rating:X
status:AUD(CDR)
 
 *disc1
 Osanna
  1.Palepoli intro 2.Fuje 'A Chisti Paese(incl. Animale Senza Respiro) 3.Mirror Train
  4.Taka Boom 5.Il Castello Dell'es 6.Ce Vulesse 7.'A Zingara 8.Oro Caldo
  9.L'Amore Vincera' Di Nuovo 10.In Un Vecchio Cieco 11.Vado Verso Una Meta
  12.Solo Uniti 13.L'uomo(incl. Stairway To Heaven/Purple Haze)
  14.Fuje 'A Chistu Paese (Part 2)
 
 *disc2
  [Milano Calibro 9]
  1.Prelude 2.Tema 3.Variatione V(Dianalogo) 4.Variatione VI(Spunti)
  5.Variazione I(To Plinius) 6.Variazione II(My Mind Flies) 7.Variatione IV(Shumm...)
  8.Variazione VII(Posizione Raggiunta) 9.Canzona(There Will Be Time) 10.Prelude (Reprise)
  11. Ending
 
Lino Vairetti(vo,g) Irvin Vairetti(key) Salvatore Priore(key) Pasquale Capobianco(g)
Nello D’Anna(b) Gennaro Barba(ds)
 
 *disc3
 PFM
  1.Opening 2.The Magic Flute-Overture(Mozart) 3.Dance Macabra(Saint-Saens)
  4.Slavonic Dance op.46 No.1,C major(Dvorjak) 5.Symphony No.5-Adagietto(Mahler)
  6.Romeo & Juliet(Prokofiev) 7.Russian Easter Festival-Overture(Korsakov)
  8.Nabucco-Overture (Verdi)
 
 *disc4
  1.River Of Life 2.La Luna Nuova 3.Promenade The Puzzle 4.Dove…Quando… 5.Maestro Della Voce
  6.Impressioni Di Settembre
  7.Suite Italiana:Sinfonia No.4-L'ltallana(Mendellson)/E'Festa/La Dnaza (Rossini)
  8.William Tell (Rossini) 9.Ending
 
Franz Di Cioccio(ds,vo) Franco Mussida(g,vo) Patrick Djivas(b)
Gianluca Tagliavini(key) Alessandro Bonetti(vn,key) Roberto Gualdi(ds)
Bruno Santori(conductor) Tokyo Vielle Ensemble
 
review
日本プログレ界にとって歴史的イベントとなった第一回イタリアン・プログレッシヴ・ロックフェスの3日目11月6日公演を収録した作品です。公演の内容については、筆者参戦の以下を参照願います。
Osanna : http://blogs.yahoo.co.jp/das_jesus_video/33041755.html
PFM : http://blogs.yahoo.co.jp/das_jesus_video/33041758.html
さて、作品の品質ですが、昨今のオーディエンスものは非常に素晴らしく、過度な修正が施されたオフィシャル級をも超える自然でかつクリア、上下のダイナミックスもしっかりと収めた見事な録音状態です。PFMでチョッチョが一瞬演奏を見失う場面がありましが、それがdisc3の8曲目であるのが聞いていてわかるほどの空気感をもとらえています。今回はWildlifeとSee No Evilから発売されていますが、試聴段階ではWildlifeに軍配はあがると思います。メーカーインフォでは、いずれもフロント中央付近での録音とされていますが、Wildlife盤の方が音圧・バランスで僅かではありますが良質です。当日の音響もよかったせいか、どちらを購入されても大きな差はありません。違いといえば、収録内容です。Wildlife盤は全日の公演をアーティスト別、日別それぞれ選択できるほどのレパートリーで作品化しています。つまり、「この日のこのアーティスト」という選び方もできれば、「この日の公演全て」「同じアーティストの全公演分」と全ての組み合わせを取り揃えています。もちろんカップリングされている方が価格的にもお得です。したがってこの作品は公演3日目を全て収録=Osannaの3日目とPFMの3日目の作品をカップリングしたものです。全ての作品ごとにそれぞれジャケット装丁を施している点でもWildlife盤が今回の作品に込める意気込みが伝わってきます。
クレジットではOsannaのメドレー曲のすべてが記載されてなく、またPFMではアンコールが2曲目の記載がありませんが、収録はされていますのでご安心を。
今回のフェスは各公演の料金が高く全てをこなすのは経済的にも困難を極めたのですが、これだけの録音が輩出されるなら、ブートで楽しむのも「あり」だと思わせる出来栄えです。

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開設日: 2006/12/26(火)


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