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こと‐わり【▽理】
《「断り」と同語源》
[名]
1 物事の筋道。条理。道理。「彼の言葉は―にかなっている」「盛者(じょうしゃ)必衰の―」
2 わけ。理由。
・ 「いみじう―言はせなどしてゆるして」〈能因本枕・三一九〉
[形動ナリ]当然であるさま。もっともであるさま。
・ 「いかで都へとたより求めしも―なり」〈奥の細道〉
(出典:Yahoo!辞書)
古来より人は、自身の理解力の範疇外にあるものを理解するために、
「神や悪魔、妖怪のような人類とは別種の、恐るべき力を持った、意志のある存在」を仮定し、
彼らの意志が働いた結果、人類が五感で理解できる現象が発生しているものと考えていたのだと思う。
物にまで神が宿ると考えていた八百万の神々を戴く日本は言うに及ばず、
雨や雷などのメカニズムを神や悪魔に求めていた過去は、
世界共通と言っても過大表現ではないような気がするからだ。
「人間を遥かに超越する力を持ち、尚且つ姿を直視することができない存在」という概念は
とても便利なツールだと思う。
わからないものは全てその存在の仕業にしてしまえば良いわけだから。
この概念の発明以降、神や悪魔はどんどんその力の領域を広げてより強大な存在になった。
そして人は自らの作り出した概念を尊敬や畏怖の対象としてしまった。
しかし時代が進むごとにこれらの概念は力を徐々に失っていき、
現代に至っては神や悪魔の存在を信じぬ人間も決して少なくない。
力を失った原因は、理解力の範疇外にあったはずのものが範疇に入ってきたからだ。
もっと率直な言い方をすれば、神や悪魔の仕業と思っていた事象が
そうではないと証明されたからに他ならない。
証明の方法については科学によるところが大きかったけれど、
他の学問も貢献しているのは言うまでもない。
かつて人間により生み出され強大な力を付与された概念は、
やはり人間により生み出され発展させられた学問、即ち「理」によってその力を失ったのだ。
人が創り出した概念でもっとも強大で偉大なものは、ひょっとしたら数々の「理」なのかもしれない。
ミッションインポッシブルと思われた仕事も何とか片付き、
今月はまったりと仕事をしながら過ごしている。
そんな状況なので、まとまった時間を確保して研修を受けさせてもらった。
受講したのは顧客の要求を具体化し、最終目的を明確化するためのノウハウに関する講座だった。
最近の仕事は半ばコンサルタントのような領域も含まれていることが多く、
こういう考え方に関する知識は仕事に直結するので高いモチベーションで研修に臨めるのだ。
顧客の要望からエッセンスを抽出し、仮説を立てる際にいくつかの候補が発生する。
その候補の抽出に当たって漏れが無いかを検証するフェーズが設定されていた。
話を聞きながら漠然と、検証に関係する要素が代数化され、
全体が一つの関数式になって頭に浮かんだ。
講師の方が紹介してくれた検証方法に、
その方法が含まれていなかったので質問してみた。
結果としては自分が思いついた関数式による検証方法でもOKだとのことだった。
休憩時間に講師の方がやってこられて、
自分の思いついた方法が一つの研究ジャンルとして成立していることを教えてくれた。
自分に思いつくくらいだから似たようなことを考えている人は
たくさんいるのだろうとは思っていたが
よもや学問として成立していようとは思いもよらなかった。
しかも工学として扱われているらしい。
言葉という輪郭のおぼろげなツールを介して伝達される情報を
工学的視点で整理していくというアプローチは非常に興味深く感じられた。
人類はその歴史の中で数々の事象を追及し、
深奥を、真理を、普遍的なものとして表すという行為を繰り返してきた。
その行為こそが「理の証明」であると思う。
人の五感で直接的には把握しずらい事象を、
知力を以って理解できるように表現してきた。
人類が解明してきた理の集積が現在の繁栄を齎している。
そしてこれからも日々、新たな理が発見されていくことだろう。
そんな大きな流れの中に、自分の営みも組み込まれているのだと考えると
困難な仕事にも全力で当たっていこうという気持ちになれる。
自分の生み出す小さな小さな結果や成果を、
見知らぬ偉人が利用して大きな成果にしてくれることを期待して
これからも頑張っていこうと思う。
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