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200位前後の壁

8/13(木)にx_shino200430さんから次のコメントを頂きました。とても奥の深いコメントですので、記事に取り上げさせていただきます。

x_shino200430さんのコメント(抜粋):
・・・。女子選手の世界では200位前後にひとつの壁があると聞いたことがあります。200位以内に定着しているか、それ以外かではかなり差があると。・・・。ところで年内200位も良いですが、最初の3年は下積みのつもりで、ツアー選手としての苦労を積み重ねることを目標にして欲しいです。・・・。美咲選手には大器晩成の長期的ヴィジョンでツアーと戦って欲しいです。・・・。
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"200位前後の壁"について、私は次のように思います。

日本の女子選手の場合、最初は日本国内のITFプロサーキットでランキングを上げます。200位前後までは十分に到達可能です。グランドスラムの予選にも出れます。で、更にランキングを上げるには、海外に出て行く必要がありますが、日本国内に比べ海外(欧米)の大会はレベルが高く勝ち上がることが難しいため、なかなかポイントが稼げず、国内で再度ポイントを稼いでまた海外に挑戦・・・というパターンに陥る。これが"200位前後の壁"かなと思っています。

この原因は、日本と欧米のITF大会のレベル差とオムニという日本独特の環境にあると思います。

高い旅費とオムニという特殊サーフェスのため、日本のITF大会は欧米の選手からは敬遠されます。そのため日本選手中心の大会となり、ポイントも獲得しやすい。200位前後までは日本の大会のみでランキングを上げることができますが、この時点では欧米の200位前後の選手との実力には差があります。その状態で海外のハード/クレーで欧米の選手と対戦しても勝ちあがれる可能性は低いでしょう。

この壁を突破するには、ランキングに見合った実力をつけることとオムニに漬かり過ぎないことだと思います。

現在の美咲のランキングは279位ですが、これは殆ど日本のITF大会で獲得したものですので、欧米の基準でみた場合400〜500位くらいかも知れません。

"最初の3年は下積みのつもりで"という点についてですが、ここにも落とし穴があります。日本国内で下積みしたのでは、オムニに漬かり過ぎてしまい、海外標準のハード/クレーで戦えないプレースタイルに収まってしまう危険性があります。一方、ランキングが低い段階で海外で下積みするには相当な資金が必要です。

美咲の場合、去年までは海外のITFジュニア大会を回っていましたのでハード/クレー中心でしたが、今年は国内のITFプロサーキットでオムニ中心です。年内200位に目標設定した大きな理由は日本のオムニ中心の環境から早く脱して、海外のハード中心の環境でプレーしなければ世界で戦えないと思うからです。資金があれば最初から海外でという選択も可能ですが、現実は無理ですので、先ず国内でランキングを上げて、スポンサーの支援を受けて、海外でも上位の大会へエントリ可能な環境を整えてから挑戦することを考えています。

そのためには、ランキングを上げるだけではダメで実力も上げていかなければ"200位前後の壁"を突破することは出来ません。x_shino200430さんがご心配されているのは、この点かと思います。


捕捉:

上の記事で、日本のITF大会がオムニ中心と言っていますが、オムニが悪いということではありません。日本のように一般のテニス人口が多く土地が狭く降水量が多い地域にとってオムニコートは雨に強く膝への負担も少ないとても良いサーフィスだと思います。また、日本でたくさんのITF大会が開催されることで、多くの日本選手に世界へ挑戦するチャンスが与えられており、大変恵まれていると思います。誤解のないようにお願いします。


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次の大会出場予定

8/17-23 Pingguo($25,000)(中国広西自治区平果)
ITF http://www.itftennis.com/womens/tournaments/tournamentoverview.asp?tournament=1100020340

9/1-6 セキショウ国際女子オープン($25,000)(茨城県つくば市・筑波北部公園テニスコート)
公式 http://www.intio.or.jp/s-soumug/tennis/
JTA http://www.jta-tennis.or.jp/tournaments/game/womens.html
ITF http://www.itftennis.com/womens/tournaments/tournamentoverview.asp?tournament=1100020332

9/8-13 JPTA能登国際女子オープン($25,000)(石川県能登町・藤波運動公園)
公式 http://jpta-tennis09.noto-tourism.com/
JTA http://www.jta-tennis.or.jp/tournaments/game/womens.html
ITF http://www.itftennis.com/womens/tournaments/tournamentoverview.asp?tournament=1100020333

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美咲の最新ランキング
8/10付 WTA世界ランキング:シングルス279位、ダブルス399位
7/末付 JTA日本ランキング:シングルス15位、ダブルス26位

--------------
土居家のテニス生活 http://www.geocities.jp/doi_koji/
TEAM自由が丘 http://www.team-jiyugaoka.jp/
DUNLOP http://tennis.dunlop.co.jp/new/

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詳細なコメントありがとうございます。何気ない意見にここまでしっかりした分析のご返答を頂けると恐縮してしまいます。

さすがに冷静な分析をされていらっしゃるので、私が心配したり意見をしたり出来るようなことは全くありません。ただ、今後、日本の社会的環境でプロテニスプレーヤーを育成するのは大変な部分が多いだろうと思います。ご指摘のように個人ではどうすることも出来ない社会的要素が多いと思うので、そういう部分の対策も含めて焦らずツアーと付き合って頂ければと思います(もっとも、ファンとの関係では結果がすべてなのでそうも言ってられないのかもしれませんが・・・)。

私は何様でも無いので今後もまったりと応援を続けさせて頂きたいと思います。無責任ですね〜(笑)。

2009/8/14(金) 午後 4:23 [ 海保 幸平 ]

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「オムニコートの弊害について」
初めて書き込ませていただきます。よろしくお願いします。日本の場合、公営コートはその殆どがオムニコートになっているのが現実だと思います。オムニコートの作り方は、地面を掘り下げ、暗渠を入れ、割栗石を並べ、目の粗い〜細かい砂利を順に詰め、最後に人工芝マットを敷くわけです(ご存知とは思いますが敢えて書かせていただきました)。あれっ、人工芝をアスファルトに替えたら……道路の舗装と同じになるわけですね。だからオムニコートを手掛けているメーカーを見ると、道路舗装会社やタイヤメーカーの名前が出てくるわけです。つまり体育施設の枠組みというよりも、公共工事の枠組みで整備されているわけです。ここには「指名競争入札・随意契約」の論理が優先されているわけですね。しかしながら、ここに競技者の成長や将来性が考慮されていないことは、致命的な欠陥であろうと思うのです。この現況、高いレベルの競技者になればなるほど、忸怩たる思いであるはずです。最後になりますが、今後の活躍・健闘を深くお祈り申し上げます。

2009/8/18(火) 午後 5:03 [ mgx**036 ]

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mgx**036さん コメントありがとうございます。

「指名競争入札・随意契約」にまで議論が発展しましたか。益々奥が深いですね。オムニコートの是非については人によって色々な意見があり、長短あると思いますが、世界を目指すプレイヤーの視点でいえばデメリットの方が大きいかも知れません。公営コートでオムニ化が進んでいるのは競技者ではなく社会人プレイヤーや維持管理する側の意向を考慮していることもあると思います。

2009/8/19(水) 午後 5:59 [ doi*h*n_1*429 ]

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200位前後の壁についてのお話、非常にクレバーなコメントと感心しました。私は、クルム伊達公子さんが再チャレンジされて以来、プロテニス選手のブログの追っかけをするようになっています。WTA、ITFの構造やポイント制、日程的にも競争環境からもそして収支面からも厳しいプロテニスツアーなどなど、たくさんのことに気付いて、驚いているところです。本当の競争社会で、一部のトップ選手の待遇と下部ツアー選手などとの差はものすごいのですね。今後も勝手に応援して行きますので、実力に加えて、そのクレバーさと意思の強さとで、頑張ってくださいね。

2009/10/3(土) 午前 6:16 [ aya340315 ]

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aya340315さん コメントありがとうございます。

ご指摘の"プロツアーの厳しさ"ですが、特に収支面については、"200位前後の壁"の1つの大きな要因になっています。美咲は、今年は国内のサーキット中心でしたので収支面では何とかやりくり出来ていますが、来年海外のツアーに挑戦する機会が増えると、交通費(国際航空券など)、宿泊費、コーチ・スタッフ費用などが桁違いにかかりますので、現在受けているサポート費用と賞金だけでは到底賄いきれません。だた海外は避けて通れない道ですので、収入面(サポート費用と賞金)を増やす以外に策はなく、WTAツアーやGSの本戦に常に出れる100位以内に早く到達することしか解はありません。
そのためには、WTAツアーで勝てる力を持って海外へ行く必要があります。今年残された時間でレベルアップをして欲しいと思います。

2009/10/4(日) 午前 8:46 [ doi*h*n_1*429 ]

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