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救急情報は冷蔵庫に 広がる万一への備え 「特集」
2009年7月24日 提供:共同通信社
救急情報は冷蔵庫の中-。一人暮らしのお年寄りの家などで、持病やかかりつけ医、飲んでいる薬などの情報を筒に入れて冷蔵庫に保管する取り組みが各地で広がり始めている。救急車を呼んでも、症状などを説明できない場合に備え、自分の医療情報を救急隊や搬送先の病院の医師らに伝えるためだ。
筒は直径約6センチ、高さ約20センチのプラスチック製。持病情報などのほか、(1)家族の緊急連絡先(2)本人確認ができる写真(3)健康保険証や診察券のコピー-などを入れる。保管場所を冷蔵庫とするのは、置いてあるところが分かりやすいため。
筒があることを示すステッカーを玄関の内側と冷蔵庫に張り、救急隊が探しやすいようにした。「必要な医療情報が得られ、迅速な搬送につながる」(東京消防庁)と救急隊の評判もいい。
昨年5月に東京都港区が筒を区民に配り始めたところ、他市町村からの問い合わせや視察が相次ぎ、東京都日の出町、北九州市の一部、北海道夕張市などでも始まっている。静岡市清水区も年内に始める予定だ。
行政といえども医療といった個人情報には簡単にアクセスできず、急病など万が一の時にどう備えるかが、課題だったが、普段は他人に知られることはない。
港区では65歳以上の高齢者と障害者、健康に不安がある希望者に配布しており、今年5月1日時点で高齢者の約8%が保管しているという。
港区に住む北リサさん(80)は「これがあるから安心していられる、ありがたいと思うんですよ」と話す
一人暮らしは30年に及ぶ。12年前には左脇にできたがん細胞を切除、その2年後には乳がんで左胸を一部切除するなど病気と縁が切れない。2年前にぜんそくの発作で119番した際には、駆けつけた救急隊員の問い掛けに苦しくて答えることもできず「本当に恐ろしい思いをした」と振り返る。
このため趣味のフラダンスで通う同区の施設職員から勧められた際には、迷わず手にした。
4月末から配布を始めた山梨県道志村は、「全国水源の里連絡協議会」で導入を呼び掛けた。同協議会には、同村を含め高齢化率が高く、コミュニティーの維持など地域活動が困難になった集落を抱える約160市町村が参画しており、多くの自治体で実施されることを期待している。
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