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ドリフト走行へ入る方法の例
ドリフト走行を行うためには、ステアリング、アクセル、ブレーキを適切に操作して、タイヤのグリップを意図的に低下させる技術が必要となる。
慣性ドリフト
ドリフト走行は全て慣性によって起こるものだが、限界速度でコーナーに進入する事により、ステアリング操作のみでドリフトさせる場合にこう呼ばれる。
コーナー進入時のフロント荷重により、前輪と後輪のドリフトのバランスをコントロールする。 フェイントモーション コーナー進入時に、一端旋回方向とは逆にステアリングを切る行為。
ステアリングをアウト側に切ったのちイン側に切ると、サスペンションの戻る力と遠心力が合わさってイン側にロールしていた車体が一気にアウト側へロールする。これによりオーバーステアを意図的に誘発してドリフトを起こす。 ブレーキングドリフト ブレーキングによる荷重移動で後輪荷重が小さくなっているときにステアリング操作をすることで、グリップ力の低下した後輪をスライドさせてドリフトを起こす。荷重移動だけでなく、リアブレーキやエンジンブレーキも重要である。
サイドブレーキドリフト 旋回している状態で一瞬、あるいは短時間パーキングブレーキ(サイドブレーキ)をかけ、後輪を一時的にロックさせることでドリフトを起こす。
ただし、それだけではドリフトが続かないため通常サイドブレーキを引いた状態でアクセルをあおり回転をあげた後、サイドブレーキを下すのと同時にクラッチ蹴りでドリフト状態に入る。サイドブレーキはクラッチ蹴りのきっかけとして利用する場合が多い。 パワースライド 後輪駆動車において、旋回している状態でアクセルを急激に踏み込み空回りを起こし、後輪をスライドさせてドリフトを起こす。飛距離と角度を付けるには、限界速度を超えてコーナーに進入し、前輪をドリフトさせた状態で、アクセルを踏み込み後輪をドリフトさせる必要がある。
クラッチキック コーナーへの進入時、または旋回している状態でクラッチをすばやく蹴飛ばす。そうすることによりエンジン回転数を急激に上昇させ、トルクの小さい車でもパワースライドを発生させたり、ドリフトの状態を維持させることができる。
クラッチを蹴飛ばすように操作することからこう呼ばれている。AT車であっても、いったんニュートラルにしてエンジン回転数を上げた後にドライブに切り替えることで同様のことが可能である。
シフトロック FR車において、旋回している状態でシフトダウンし、エンジン回転数を上げずにクラッチを戻すことで後輪に強いエンジンブレーキを起こし、サイドターンと似た状態を作りドリフトを起こす。
スリップアングル
タイヤは粘弾性体であるため、自動車の旋回における遠心力による横力により歪み、変形する。そのため、タイヤのトレッド面の路面との接地中心はホイール中心線から旋回中心方向へずれる。ずれた接地点と、回転により次の瞬間に接地するであろうトレッド上の点(実際には連続的に推移する)の間には角度が発生し、ホイールの向きと実際の進行方向には角度が発生する(タイヤを傾けると進行方向が変化することと同じ)。この車輪の角度と進行方向のずれ角度をスリップアングルと呼ぶ。
スリップアングルは遠心力等の慣性力によるタイヤへの横力による変形で発生するものであるため、旋回方向に対して外側につき、グリップを維持している(タイヤのトレッド面と路面との間に滑りが発生していない)状態においても発生する。
アンダーステアとオーバーステア
自動車には前輪と後輪があるため、前輪と後輪のスリップアングルおよびタイヤのグリップに差異が発生することがありうる。旋回中において前輪のスリップアングルが後輪のそれを上回っている場合、舵角と比較して車体の進行方向は外へ膨らむように感じる。前輪のグリップが
後輪のそれを下回った場合も同じとなる。このような車体特性をアンダーステアと呼ぶ。前輪と後輪のこれらの関係が逆になった場合、舵角と比較して車体の進行方向は内側へ巻き込むように感じる。このような車体特性をオーバーステアと呼ぶ。このように前後輪のスリップアングルの相対的な関係を、アンダーステアおよびオーバーステアの定義とすることができる。
これらアンダーステアとオーバーステアは、舵角通りに車体が進行したと仮定した場合に発生する車体の路面からの垂直軸周りの回転=ヨーモーメントに対して、実際に発生するヨーモーメントが大か小かを表すものであるため、いわゆるドリフト状態(カウンターステアを用いるもの)における自動車はオーバーステアである。
例えば左旋回時、進行方向に対して車体が左に30度の角度をつけて回転せずにそのまま滑りながら、右に10度(車体基準。つまり進行方向に対しては左に20度となる)の舵角を与えている場合、この自動車はスライドしているためドリフト状態である。舵角どおりの回転が発生していないため一見アンダーステアと思えるが、後輪はそれ以上のスリップアングルであるためオーバーステアである。
また、アンダーステア状態の車両は旋回限界で外へ膨らむ軌跡を描くが、オーバーステア状態の車両が旋回限界で内側へ巻き込む軌跡を描くとは限らない。むしろオーバーステアであっても限界状態ではスピンアウトするのは避けられない。また、ステア特性の定義は前後輪のスリップアングルの相対的な関係のみであり、車体の軌跡は無関係である。
全日本プロドリフト選手権では、カウンターが戻ってしまった時(舵角が0度〜コーナー方向へ向いてしまった時)をアンダーステアと呼ぶ独自の定義を与えており、審査区間内で1度でもこの状態になってしまうと単走では0点、追走では大きな減点となる。一方、深すぎるドリフトのことをオーバーステアとは呼ばず、スピンと呼んでいる。
二輪車におけるドリフト
二輪車のレースなどでも、ドリフトはよく見られる。スライド走法と呼ばれることもある。
オフロードコースで行われるモトクロスやダートトラックレースなどでは、ドリフト走行が主体になる。舗装路と未舗装路が混在したコースで開催されるスーパーモタードレースは、舗装路であってもドリフト走行が基本である。
WGPやスーパーバイクレースで用いられるような高出力マシン(ca.200ps/150kg)は、舗装路上といえども完全にグリップ走行するのは不可能である。ダートトラック出身のケニー・ロバーツ は自分がロードレースで最初にスライド走行をしたといっているが、マイク・ヘイルウッドなどは1960年代から前後輪ドリフトを行っていたという証言もある。またリヤのスライド自体は1960年代以前から多くのライダーが経験しているとする説もある。
一部のプロライダーは高速でリヤタイヤを空転させることで発生するジャイロ効果をも利用していると公言している。
写真は1月15日幕張メッセ・東京オートサロン2012会場にて。
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