高齢者のてんかん
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急増する高齢者のてんかん
てんかん発症率は全年齢で25-70/10万人・年とされている。
欧米の統計では、70歳以上では10歳以下よりも多く、70歳以上で100以上、80歳以上で150以上とされる。
60歳以上のてんかん有病率は人口の1.5%とされる。
原因
脳血管障害が30-40%、頭部外傷、アルツハイマー病、脳腫瘍などで1/3は原因不明。
脳卒中発症後の1年は23倍に増加する。
発作型
全般強直間代発作(GTC)は1/4で若年者の65%より少ない。
再発率(66-90%)が高いので、通常初回発作後から治療を開始することが多い。
発作重積の場合は心血管イベントを合併することもあり、全身的検索が必要である。
若年期に寛解していた状態から再燃するケースもある。
症状
軽微な意識障害、失語、麻痺など多様。
非てんかん発作との鑑別が重要である。
治療
①高齢者は再発率が高い。
②薬物使用では副作用・相互作用を考慮し、少量から漸増する。
③発作抑制-継続率から見ると、ラモトリギン(LTG)>ガバペンチン(GBP)>テグレトール(CBZ)の順に推奨される。
内科的合併症がある場合は、テグレトールではなくレベチラセタム(LEV)が推奨される。
④現在、高齢者での治療中止基準は無い。
解説
・効果判定が困難な事が多い。
・効いている場合は、多くは有効血中濃度以下で発作抑制が見られる。
エビデンス
①高齢者の4件の2重盲検無作為化前向き研究:LTG,GBP,CBZの比較研究では、LTG,GBPが優れ差は無かった。
②エキスパート,オピニオン:健康な高齢者の部分てんかんには、LTG,LEV,GBP,CBZの順に推奨される。
③テグレトールは加齢に伴いクリアランスが20-40%低下する。血中濃度・認知機能・心伝導系・低Na血症などを注意する。
④フェニトインは血中アルブミン結合率が低下(80-90%)し、かつアルブミン苓も低下しやすいので副作用に注意する。2/3くらいを投与する。SSRIはCYP2Cを競合し血中濃度を上昇させる。
⑤バルプロ酸(VPA)は、部分発作,2次性全般発作にCBZと同等orやや弱い効果である。
⑥GBPは薬物相互作用が無く、高齢者で併用薬があある場合は使いやすい。腎機能低下者ではクリアランスが低下するので少量から使用し、鎮静に注意する。
現在、本邦では併用での使用が認可されており注意が必要である。
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