廣宮孝信の反「国家破産」論 ブログ

「国が財政危機と考えることこそが日本の危機」「財政黒字はむしろバブル崩壊の予兆の場合もある!」。【国債を刷れ!】著者のブログです

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先ほど、
アマゾンを見てみましたら、なんと、発売前にも関わらず、本のベストセラーランキングで50位になっていました(いまもう一度更新したら64位になっていましたが^^;)。

「国債を刷れ!」の「解説」を書いてくださった、「ドル崩壊!」など経済物のベストセラー作家・三橋貴明さんの「新世紀のビッグブラザーへ blog」にて、全面的にご支援頂いた結果のようです。

三橋さんは私からすれば神のような存在なのですが、blogにて過分にお褒め頂き、感謝に堪えません
そして、アマゾンにてご予約いただきました皆様にはただただひたすら感謝です。
本当にありがとうございます!

「財政危機と考えることこそが日本の危機」という考えをできるだけ多くの皆さんに知っていただき、年金不安、医療崩壊、介護難民、雇用不安といった諸問題をすべて解決に持ってゆくための「きっかけ」となるべく、微力ながら努力して参りたいと思いますので、これからもどうぞご支援・ご協力のほど、よろしくお願い致しますm(_ _)m。


さて、本題です。

昨日、本ブログにて
麻生さんがIMFに1000億ドルの拠出をすると言っていますが、これはどういうスキームで行われるのでしょうか?
外貨準備高から拠出するそうですがドル預金?米国債?

米国債だとしてIMFが必要国に貸し出すとき、どのように現金化するのでしょう?
というご質問をお受けしましたので、私なりのご回答をさせて頂きたいと思います:

財務省の「外貨準備等の状況」http://www.mof.go.jp/1c006.htm
平成21年2月6日現在データ
によりますと、

「外貨準備」の総額 約1兆米ドル
うち
「証券」9824億米ドル
「預金」 916億米ドル

となっています。

預金だけでは「1000億ドル」はまかなえないですね。

となると、
やはり、「証券」を動かさざるを得ないということになります。

この「証券」、財務省の他の資料(平成17年)
http://www.mof.go.jp/jouhou/kokkin/gaitametokkai_170404.htm
によりますと、
「流動性・償還確実性が高い国債、政府機関債、国際機関債及び資産担保債券等の債券
となっています。

おそらく大半は「米国債」や「米政府機関債」でしょう。

この日本政府が保有している米国債については、
残存期間が長いものから短いものまで、いろいろあると推測されます。

残存期間が数ヶ月程度のものなら売却しなくても短期間で満期が来て現金化できることになります。

IMFへの貸付は、
満期が来たものを「借り替え(というより買い替え)」に回さずに現金しておくか、そういった短期の債券をそのままIMFに貸し出すなどのような形態が考えられると思います。

さて、
日本政府が「借り換え」をしないと米国債の金利が上昇して、米政府が困るのでは?
という懸念も考えられますが、

そのような心配はとりあえずはなさそうです。

FRBのデータ
http://www.federalreserve.gov/releases/h15/data/Monthly/H15_TCMNOM_Y10.txt
によると、
10年物の米国債の金利
2007年1月 4.76%
2008年1月 3.74%
2009年1月 2.52%
と、
この2年で2%以上低下しています。

さらには、
短期のもの(3ヶ月物)はというと、
http://www.federalreserve.gov/releases/h15/data/Monthly/H15_TCMNOM_M3.txt
2007年1月 5.11%
2008年1月 2.82%
2009年1月 0.13%
で、
もっと極端に金利は低下しています。

ということですので、
日本政府によるIMFへの資金供与(というよりは貸与)も米政府の資金調達も問題は生じないのでは、と考えられます。

なお、
これだけ金利が下がってきている=債券価格が上がってきている、
ということは、
日本政府が以前に購入した米国債は、米ドル建てでは価格が上がって含み益があるはずです。

補足:
   「円高になれば、円建てでは損になるのでは?」とコメントを頂きました。
   上記はあくまでも「ドル建てでの含み益」という意味合いでした。
  ことば足らずですみませんm(_ _)m。
  
   今般の急激な円高で、外貨準備全体が円建てでは目減りしていますが、
   全体が損している中でも、ドル建てで値上がりしているものを売って
   ドル建ての資金を用立てるというのが都合が良いのではなかろうか、ということです。

   なお、当ブログでは「国の借金は全く問題ない」という立場で書いております。
   国のドル建て資産について、円建てでの含み損が出ても特になにか日本経済に
   とって本質的な問題が生じるということはないと考えます…

IMFへの貸付は、その含み益のある、残存期間の長い米国債の売却して得たドル資金で、ということも考えられます。

補足2
あるブログ読者の方から、
上記の「財源」の本当のところを書いた、馬渡龍治・自民党衆院議員のブログ記事を「内緒」で教えて下さりましたので、
以下、コッソリ(?)ご紹介致します(情報提供、ありがとうございました!):
日本政府は外貨準備から米財務省証券(米国債)の形でIMFに貸し付け、IMFは資金不足になったら、これを担保に資金調達を行うことになります。中国や中東など外貨準備を抱える諸国に対しても資金拠出を呼び掛けています。また、日本が金融危機で打撃を受けた諸国を救うためにいち早く動いたことは各国から評価されています。この10兆円規模というけれど現金を貸し出したわけではなく、日本国内で使うことができない米国債を拠出したことは極めて有効な政策だと思います。
「代議士まわたり始末控」
なるほど、
・日本政府が保有している米国債は、ただ持っているだけでは使い道がない(利息収入はありますが)
・どうせなら、IMFに貸し出して活用してもらおうじゃないの。
・貸し出すだけならあとで返してもらうだけなので、日本国民にとっては一切負担にならないし、
 相手がIMFならとりっぱぐれもない。
・それでいて困っている国を助けることができる(それは感謝されるだけでなく、めぐり巡って
 輸出の増加という形で日本国民にとっての利益にもつながるはずですね)
ということになりますね。

ちなみに、
馬渡議員のプロフィールを拝見しましたところ、鳩山邦夫さんの秘書から代議士になっていらっしゃるので、麻生派の方のようです。

上記ブログで馬渡さんは
このIMFへの融資について詳しく報道されていなかったので、「国内が大変なのに、なぜ外国に大金をつぎ込むのだ」と批判している人が私の周りにもいます。よく分かっていなかったのです。
ともおっしゃっていますが、全くその通りであると思います。

マスコミ報道のあり方の原理原則は「不偏不党」、公正中立であるべきだと思います。批判意見を取り上げた後は肯定意見も取り上げるなどして、できるだけ正確な事実を広く国民に知らしめる努力をして頂きたいものですね。

ところで、改めてネットで検索すると
IMFへの「融資」なのに、「出資」と記述されている場合が多々見受けられました。
「出資」は一度出したら返してもらえないので、後で返してもらう「融資」とはまるで違います。念のため^^

とりあえず納得したよ、という方は↓こちらのリンクのクリックを(ブログランキングに参加しています)。
  http://blog.with2.net/in.php?751771
  ご協力、ありがとうございます!

【「国債を刷れ!」補足集】の一覧はこちらをクリック

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閉じる コメント(16)

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これから円高が進むとして、
含み益は吹っ飛んでしまうのではないでしょうか。

2009/2/11(水) 午後 8:52 [ nar*ha*adon ] 返信する

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補足記事、追加致しました

2009/2/12(木) 午前 11:46 [ ヨッシーニ ] 返信する

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日本国債が、国内で消化されている間はなる程、ママゴトみたいなものですから、日本経済には本質的には問題がないでしょうが、国債の海外への売却や「円」が海外に蓄積していくと最終的には、大きな歪をきたすのではないでしょうか。

2009/2/12(木) 午後 9:36 [ nar*ha*adon ] 返信する

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ヨッシーニ様

真摯にご対応いただきありがとうございます。
感謝しております。
よく考えたら馬渡議員のブログは読んでおりました。
しかしスルーしていたようです。
私の質問は現実どう処理したか処理するのかではなく、どういうスキームがあるのかですのでその意味でヨッシーニさんの回答は大変参考になりました。
悪名高いIMFであればとりっぱぐれの危険性が少ないのはよく理解しております。
「米国債貸して米国債返してもらう」のもよいのですが、積みあがってくる米国債を有効活用しながら1000億ドル単位で減らせたのか?というのが疑問でしたので。
ありがとうございました。 削除

2009/2/12(木) 午後 9:55 [ sato ] 返信する

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naraharadonさん、コメントありがとうございます!

日本政府が破綻するには、借金を返せなくなる金詰りの状態になる必要がありますが、
日本政府は
(1)日本円建ての借金しかない
(2)日本政府(および子会社たる日銀)は日本円をいくらでも発行できる

ので、「国の借金」で日本政府が破綻することはあり得まません。
「国の借金」が問題になるのは
…眠瀏行が度を過ぎると悪性インフレになるかもしれない
▲ぅ鵐侫譴抜愀犬靴泙垢、円安が問題になるくらいに進行してしまう(=輸入物価の高騰=インフレ圧力増大)

といったことになります。

,砲弔い討蓮∈、日本のインフレ率は世界最低水準です。
△砲弔い討蓮∈、問題は円の独歩高です。

ということで、目下、「国の借金」が問題になることはまずありません。「国の借金」を問題にするのは他国並みのインフレになり、為替相場の「円安」水準が危険なほどに落ち込んでからでも遅くはない、と考えられますが、いかがでしょうか?

2009/2/12(木) 午後 9:56 [ ヨッシーニ ] 返信する

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ヨッシーニ さん
ありがとうございます。

そうしますと、今の1000兆円の借金とは一体何なんでしょう。
この様子では、1000兆が1500兆になり、2000兆になるのでしょう。ただ、アメリカがパンクしたように(バブル崩壊とはそんなもんでしょうが)或る限界点を超えた時、一気にインフレが襲うのではないですか?
よく、インフレターゲットと言われますが、いったん始まるとコントロールできないんではないかと思いますが、過去の歴史でどの国かインフレをコントロールできた国があったのでしょうか。

2009/2/12(木) 午後 10:10 [ nar*ha*adon ] 返信する

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naraharadonさんへ
「国債を刷れ!」第2章では、歳入の94%を政府紙幣で賄っていたいた初期の明治維新政府の紹介から始めて、日銀創設の経緯などの考察を経て、国の借金というのは実体すら考える必要のないものと結論しています。(続く)

2009/2/13(金) 午後 9:02 [ ヨッシーニ ] 返信する

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(続き)また、第1章では、二次大戦中の米国で、5年間でGDPの2.1倍分、日本の07年のGDP515兆円で考えれば1000兆円超借金が増えてもインフレ率はほとんどの年で10%以下だった事例、第5章では1980年からの15年間でGDPの5.1倍分(07年日本のGDPで考えると2600兆円)増加したイタリアでもインフレ率はむしろ低下してゆき、GDPデフレーターベースでのインフレ率が平均8.4%でしかなかった事例を紹介しております。(続く)

2009/2/13(金) 午後 9:02 [ ヨッシーニ ] 返信する

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(続き)インフレの要因は、供給( 砲伴要(◆砲離丱薀鵐垢伐瀛抄ゝ詢漫吻)で決まります。‘本の供給力は世界トップクラスです。そして、⊆要は政府支出の増減で制御可能であるし、2瀛抄ゝ詢未話羆銀行が制御します。つまり、インフレは制御可能です。なお、ジンバブエでは,龍ゝ詢呂減退する中、∪府支出激増+D眠濂畩衄行で世界史上最悪のインフレが進行中です。(世界一デフレの日本VS世界一インフレのジンバブエ:「国債を刷れ!」第3章に詳細を掲載しております)…という具合でいかがでしょう^^

2009/2/13(金) 午後 9:07 [ ヨッシーニ ] 返信する

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>国の借金というのは実体すら考える必要のないものと結論しています。

私も或る意味、賛成します。
国債を発行するのも通貨を発行するのも同じ意味合いであるとするなら。そして、国債が国内で消化されている以上は。

>日本の供給力は世界トップクラスです
何の供給力でしょうか?

>需要は政府支出の増減で制御可能
制御できなかったからデフレから脱却できなかったと理解していますが。

>貨幣供給量は中央銀行が制御します
もう中央銀行の制御を超えていませんか。
金融資産1500兆円もあるのに(十分な流通量が待機している。金庫の中に)数兆、数十兆投入したところで対処療法でしかないと思うのですが。

現代、通貨は政府に対する信用が担保になっている事を考えると、学者や官僚がどういおうと、信用が失墜するといきなりインフレが始まるのではないですか。

2009/2/14(土) 午前 10:46 [ nar*ha*adon ] 返信する

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naraharadonさん、おはようございます。

>何の供給力でしょうか?

ろくな資源もない日本が長年にわたって貿易黒字を出し続けていることは奇跡に近いと思います。つまり、生産技術力・生産供給力がもの凄いということであります。

>需要は政府支出の増減で制御可能

可能というのはやろうと思えば手段はあるにはあるという意味合いです…
政治力学の問題は、世論が何を正しいかと考えるか、ですね。
なので、少しでも多くの方々に国の借金について正確なところを知って頂きたいと思いまして、今回本を出してみようと思い、出版社さんに企画を持ち込んだ次第であります^^;。(続きます)

2009/2/14(土) 午後 0:07 [ ヨッシーニ ] 返信する

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(続きです)
>金融資産1500兆円もあるのに(十分な流通量が待機している。金庫の中に)数兆、数十兆投入したところで対処療法でしかないと思うのですが。

現金供給量の増加は、ジンバブエでは2000年からの7年間で745万倍になっている間、日本ではわずかに1.3倍にしかなっておりません。また、日本では政府支出がその間0.93倍に縮小しておりますので、それゆえにデフレ脱却できなかったと考えられます(なお、この7年の日本の名目GDP成長率は世界最低であります)^^

2009/2/14(土) 午後 0:08 [ ヨッシーニ ] 返信する

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最後のところですが、ジンバブエと日本・アメリカとはちがうと思うのですが。日本の場合、どんなに政府日銀がお札を刷っても、金融機関のコンピュータの数字に変わってしまいます。ジンバブエは、国民の手元に札束として廻ってき、しかも明日を信じていません。しかも、国内市場は遥かに小さい。言えば、山梨県に25兆円の札を撒いたようなものだと思うのですが。

今のニュースで1000億ドルの調印式の絵が流れてましたけど、どうなるんでしょうね。

2009/2/14(土) 午後 0:36 [ nar*ha*adon ] 返信する

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>ろくな資源もない日本が長年にわたって貿易黒字を出し続けていることは奇跡に近いと思います。

おそらくわが国にとってアキレス腱でしょうね。

落ちつつあるとはいえ、良くも悪くも日本の貯蓄率はこの国の源泉ですね。
しかし、これもこれからこの国のネックになるのでしょう。

今回出されようとしておられる本は、このブログを纏められたものすか。

2009/2/14(土) 午後 0:40 narahara_donn 返信する

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naraharadonさんへ

>今回出されようとしておられる本は、このブログを纏められたものすか。

このブログはと言いますと、本の補足・補完を目的としております^^。


>最後のところですが、ジンバブエと日本・アメリカとはちがうと思うのですが。

「国債を刷れ!」では、第3章の最後に、日本・アメリカ・欧州・中国・ジンバブエについての、GDPや国の借金、政府支出、物価その他の増加具合について比較検討。また、第5章の最後では日本とイタリアの同様の比較をさせて頂いております。もしよろしければ、是非ご参照くださいませ^^;

2009/2/14(土) 午後 1:00 [ ヨッシーニ ] 返信する

一つ書きそびれておりましたが、日銀の重要な機能は金利の調整です。昨年12月に利下げをして短期金利の誘導目標を0.1%としました。金利は買いオペ売りオペで市中の資金量を調整することで制御します。目下、誘導目標通り0.1%近傍(無担保コールレートオーバーナイト物、2月13日現在0.111%)となっているので日銀の資金量コントロールは機能していると言えます。なお、「国債を刷れ!」第4章では数年前の日銀によるゼロ金利や量的緩和の効果の検証を記載しております…^^

2009/2/14(土) 午後 11:57 [ ヨッシーニ ] 返信する

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