公爵備忘録−ジャズレコード収集の道

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Ellingtonian

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ebayでPaul GonsalvesのHumming Birdの出品を見つけ、何気なく説明を読んだら、『1970年発売のこのレコードでモノラルは非常に珍しい』と書いてある。確かにそうだなと思った。1970年にモノラル盤が作られていたとは、ちょっとオドロキ。手持ちのステレオ盤と聴き比べてみたくなった。

Brexit騒動以来ポンドが安くて、英からの出品物にはお買い得感があるから、今はちょっとだけ英国を優先して入札している。87ポンド、円換算では約1万2千円。届いた盤はニアミントだったから、妥当なお値段かなと感じた。

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ステレオとモノラルでは内袋まで違います。芸が細かいですね。
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Paul GonsalvesのレコードはVocalion盤を除いて全部オリジナルを揃えている。もちろん願わくばVocalion盤もオリジナルが欲しいが、下がったとはいえお値段がお値段なので、、、あれが揃えば完全コレクションなんですけど、、、

世間ではArgoのCookinが人気のようだが、筆者は正直言って好きでない。ニューポートでのブローを連想させるレコードは聴きたくない。公爵と呼ばれた気品高いエリントンが、あのような演奏をさせたのは、『コンサートではエンターテイメントに徹する』という明確な方針があったからであって、その場を盛り上げるための演出だった。それに対してレコードは繰り返し聴くためのものだから、あのような下品なブローは収録すべきではなかったと思っている。

しかし米のプロデューサーはColumbia盤は成功だと思っているのだろう。Paul Gonsalvesのリーダー盤でもニューポートを連想させるような演奏をさせた。なんとか話題を作って売上拡大したいというスケベ心が透けて見える。

一方ヨーロッパでの録音は、英でも仏でも、Paul Gonsalvesのバラードを聴かせようとした。制作方針に芯があるから、このDeram盤、Vocalion盤、Riviera盤など出来栄えが素晴らしいと思う。

Paul Gonsalvesはヨーロッパ録音がいいと筆者は確信しているけれど、人の好みは十人十色。エリントンのニューポート・ライブ盤が好きだという方は、筆者とは好みが正反対なので、逆を行ってください。



肝心の音質について。

ステレオ盤が良いと思う。ワイドな臨場感があって、生き生きしている。モノラル盤はイマイチ冴えがない。ステレオ用の編集を単純にモノラルにした感じがする。昔のオーディオで、モノラル/ステレオのセレクタをモノラルにして聴くような感じ。これで伝わるのは50代以上の人でしょうけど。

ただモノラルはレアなことは確かだと思うので、いつかDUさんに買い取ってもらおう。モノラル好きの人が高値で買ってくれるかも?

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Jazz Tokyoで今年もトラッドジャズのセールがあった。日曜日に行くことは自殺行為(カミさんの目がキビシイ)なので月曜日のお昼休みに行ってきた。

セールの出品内容はどうも業者の処分品のようだった。同じタイトルがいくつもあるし、新品のときの値札が残っているもの、未開封も多くあった。コレクターの処分品らしき盤は少なく、寄せ集めみたいな印象を受けた。

といっても、そこはDUさんのトラッドジャズ・セール。とにかく安い。今年は計43枚のLPを大人買いした。
自宅送りにはできない事情があるので、腕が抜けそうになりながらも、なんとか持ち帰った。つい2週間ほど前に、ダンボール2箱分を買い取ってもらって、「12万円になった」とカミさんに報告して、お許しをもらったばかりなのに、1箱届くようなことをしたら自殺行為になってしまう。

今回の収穫のメインもやっぱりエリントン。FDCの1005/1006(2枚組)の別プレスを見つけた。

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FDCの人気盤。FDCはイタリアの海賊盤なのだが、本盤はいろんな国で発売され、正規日本盤まである。どう権利関係をクリアしたのか、不思議なレコード。本家FDCのプレスではピンク色のジャケしか見たことがなかったが、今回見つけたのは水色ジャケ。

ピンク色のジャケは一般的なダブルジャケで、水色ジャケはレコードの取り出し口が上部にある。


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ピンク色ジャケの盤は深ミゾあり。水色ジャケの盤はミゾなし。いままで入手したFDCのオリジナル盤(海賊盤でオリジナル云々言ってよいのか、疑問はあるが)はすべてミゾありなので、恐らくピンクジャケがオリジナルだと思う。

内周にある刻印は全く同じで、プレス時期はそんなに違わないと思われる。したがって、ピンクがオリジナル、水色がセカンドだという結論。


FDCのレコードはまだカタログ全体の2/3しか集まっていなくて、完全蒐集を目論んでいるが、ジャケットが似通っていて、手持ちのレコードが頭に入らず、ダブって買うことが多くて参っている。
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今回は1010番が見事にダブった。ジャケ・盤に刻印とも全く同じ。

まあ1枚309円だから許せるけどね。

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いつものようにJazz Tokyoでエサ箱あさり。トラッドジャズのレコードは安いからNew Arrivalコーナーに入れてもらえない。エリントンのコーナーで見たことがない日本盤を見つけた。

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なんと45回転。そんなレコードがあったとは。これは日本企画盤だろうか。全く知らなかった。

家で再生してみたら、すごくいい音で鳴っている。45回転日本盤はステレオで、すごくいい。こんないいレコードだったかな?と感心した。手持ちのオリジナル盤を取り出してみたらモノラルだった。

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ベイシーとエリントンの曲を2つのバンドで合奏したレコード。ベイシーの曲はアレンジがカンタンで、エリントニアンにはムリなく演奏できることはわかるけど、ベイシアンの面々がエリントンの独特なアレンジを演奏したらどうなるのか。

そこが聴きどころなのだが、エリントン/ストレイホーンが用意した本録音用のアレンジが絶妙で、ベイシーのいいところがちゃんと生きている。それを聴くには断然ステレオがいい。エリントンとベイシーが左右に対峙して、ソロを交互につないでいる。合奏にも厚みがある。ステレオでこそ企画意図が伝わるレコードだと感じた。さっそくステレオ・オリジナルを買い揃えなくては、、、

しかし、である。40年近く前に45回転12吋LPがあるということは、最近の45回転2枚組って、一体なんなの?

このFirst Time45回転盤はモノラルオリジナル盤と同じくらいの音圧があるので、45回転でも12吋1枚にしっかりとカッティングできるんだとわかる。しかも40年も前の技術で。

世の中レコードブームらしいけど、『LPレコードの世界で、新しいものはない』と756円の中古日本盤が気づかせてくれた。



もう1枚はニューオーリンズジャズのコーナーで。

Jazz Crusadeレーベルのレコードを発見。Jazz Crusadeなら、なんでも買うことにしている。このレーベルはホントに音がすごい。ニューオーリンズ/ディキシーでこれ程ぶっとい音がするレーベルは、他には思いつかない。

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本盤も実にJazz Crusadeらしい轟音で鳴るレコードだった。たぶん1960年前後の録音だと思うのだが、素晴らしいライブ録音。

リーダーとしてクレジットされているKid Thomasは、"Kid" Thomas Valentineで、ニューオーリンズジャズのトランペッター。George Lewisと並んで、ニューオーリンズジャズでは最もリーダー盤が多い人気者。そのGeorge Lewisは参加していません。George LewisフォロワーだったDave Remingtonがソックリに演奏して盛り上げている。ただ、ソプラノサックスを吹いている曲ではシドニーベシェもどきになるのは仕方ないところか、、、

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cotton clubというハンドルネームからお分かりのように、筆者はエリントン・コレクター。集めたエリントンとエリントニアンのレコードは500枚は下らない。これは100%自己満足の世界で、世間一般から見たら、とても変な人でしかない。

日本で、同じようにエリントンを集めている、とても変な人はどれ位いるだろうか。

新宿コレクターズでエリントンのレコードを買っていた頃、『お若いのに珍しい』と言われていたから、当時でも年配者が多かったはず。あの頃から20〜30年経過したので、大半のエリントンコレクターは引退されたか、鬼籍に入る年齢だろう。

今ではニューオーリンズ、ディキシー、スイングなどオールドジャズを売ってるお店がほとんどないし、ヤフオクにも出てこない。廃盤店は安すぎるから扱わない。入手するにはebayで10ドル以下の中古に15ドルの送料を払うか、Jazz Tokyoで気長にコレクター処分品を待つか。

Jazz Tokyoがオープンして5年、トラッドジャズのコレクター処分品が出たことが2回ある。もちろん筆者は無理やり仕事を空け、すっ飛んでエサ箱漁りに行った。滅多にない絶好のチャンスだから、店頭には同じような人が10人位いてエサ箱を物色していた。週末セールのような熱気はなく、みんなゆっくり静かに探していた。お目当てのレコードは様々でも、オッサンたちが一列に並んで、整然とレコードを漁る姿には美しさを感じた(変な人たち、でしょ)

日本では滅多に出てこないエリントンのDETSが1枚300円!で、まとまって出ていて、筆者は持っていない番号だけ選んで買ったのだが、1週間後にはもう1枚も残っていなかったから、同じ目的の人が筆者の他にもいることは間違いない。多くはないと思うけど。

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ダンボール1箱分のDETS。聴かないレコードなので棚には入れられません。


もし地方に住んでいたら、オールドジャズを集める方法はebayしかない。しかしebayで知らないセラーから知らないレコードは買いづらい。東京近郊に住んでいればJazz Tokyoで、盤を見ながら選び、メチャ安く買える。モダンジャズ以上に、東京が圧倒的に有利な状況にある。だからオールドジャズのコレクターはほとんど東京近郊にいると思う。そんなワケで、たぶん日本にはエリントンのコレクターは10人もいない、かな?

ところが、米にはエリントン・コレクターが400人以上いる(いた)。米国一(つまり世界一)のエリントンコレクターだったJerry Valburn氏のコレクションの中から、DETS音源がLP化されたとき、購入を申し込んだ人が400人。その400人は間違いなくエリントンコレクター。エリントン音源なら全部欲しいという、とても変な人が400人もいるなんて、まったくすごい。


(ご参考)
DETSはDuke Ellington Treasury Showの略で、1940年代中ごろのラジオ番組。スポンサーは米財務省。『日本に爆弾を落とすためのお金が要るので、米国債を買いましょう』というのが放送目的。Jerry Valburn氏はすべての放送を、最高の音質で個人録音した。その録音テープから49枚のレコードが作られ、希望者に販売された。70年も前の録音としては素晴らしい音質のレコードですが、放送日によって多少の違いはあるものの、全49枚は似たり寄ったりの内容なので、フツーの人は買う必要ありません。それに加えて日本人にとっては、エリントンが『あなたのお金で日本に爆弾を落としましょう』と宣伝しているの聴くのは耐え難い。ところが数年前、これがCD化されました。CDでエリントンを集めたいというニーズがあるんでしょうか。信じられません。

エリントンには極東組曲というレコードがあって、『エリントンは親日家だった』と解説されていますが、ウソですね。DETSを聴けば分かる。『来日後に日本の印象が変わった』と書くならアリでしょう。



Jazz Tokyoのトラッドジャズセールで入手したエリントンのレコードたち。1枚300円〜500円。安いでしょ。Jazz Tokyoさん、ありがとう。


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仏アンティーブでの1966年のライブ録音。この年のツアーにはエラが同行したはずなのだが、このレコードにはエラはいない。そういうところが知りたいのに、仏語の解説がサッパリ読めないのがツラい。今まで米盤は見たことがないので仏盤しかないと思う。エリントンのレコードにはこの手の欧州盤が多くあり、コレクションの頂上が見えない。

2017.1.26追記
頂いたコメントで、本盤はVerveのSoul Callと同内容であることが判明しました。謹んで修正いたします。ただ、どちらが先に発売されたのかは不明です。同時であれば、仏録音なので仏盤でしょうが、このツアーはNorman Grantzとの契約で行われたので、米Verve盤が先の可能性はあります。なのでオリジナルの判定は持ち越しです。


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英バーミンガムとブリストルでのライブ録音。1971年で、すでにホッジスがいない。このレコードも米盤は見たことがなく、恐らくこの英盤しかないと思う。


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これも英盤。1948年、米コーネル大学でのライブ録音。ジャケット裏には曲目の解説が書いてあるが、そんなのどうでもよくて、ナゼ米録音の音源が米で発売されず、英WRCが出すことになったのか、そこを解説して欲しかった。


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米RCAの定番レコード、In A Mellotoneの英国版。要するに別ジャケ。


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これは独盤。解説は独語と英語で併記されていたので内容がわかった。これはBethlehemのDuke Ellington Presentsの独盤。ところが後で調べてみると、Bethlehem盤と収録曲が一部違う。一体どうなっているのか、この辺りは定年退職したらじっくり調べてみたい。


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これは仏盤。1952年の録音は恐らくブルーノート・クラブでのライブ音源だと思うのだが、1965年の音源はヨーロッパとしか書かれていないので、よくわからない。ヒマになったら調べてみたい。

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Jon Eardleyを聴いていると妙に和む。万事控え目で目立たない。リーダー盤も何枚かあるけど、個人的にはMulliganのバンドにいたころのレコードがお気に入り。

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Pacific Jazzの主役、Gerry MUlliganのレコードというと、まずChet Bakerが入ったカルテットだろう。でもこのレコードはとにかくよく聴いた。CDも買ってクルマに入れていた。

カッチリしたジャケから、ズッシリと重い盤を取り出す。A面を上にしてターンテーブルに載せる。針を1曲目に下す。ソファに座ってスピーカーを眺める。ベースが低くズンズンズンと唸り始める。この一連の流れがいい。

どこで読んだか忘れてしまったが、EardleyがMulliganのバンドに入った経緯を語っている記事では、数日後までに『Chet Bakerの演奏を全部おぼえて来てね』という一言だけで、リハも打ち合わせもなかったという。

Chetの代役を期待されて、マジメにレコードを聴いて全曲覚えたEardleyは、素直で大らかな人だったに違いない。Mulliganの曲はハーモニーを大事にしているので、もしEardleyが覚えて来なかったら演奏が成り立たなかったはずだから、Mulliganも相当に大らかだったのだろう。このライブ盤はその大らかさが良く出た演奏で、すごく気に入っている。

余談だが、CDは音が良くなかった。カーステ以外では聴く気になれなかった。Vol.2もあったからオリジナル録音テープから再マスタリングしたのだろうが、テープの経年劣化が原因なのか、それとも米国技術者のマスタリングがダメだったのか。



Jon Eardleyというと、MulliganではなくZoot Simsを連想する人も多いだろうな。

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1990年頃この12吋復刻盤を入手したときは、飛び上がるほどうれしかった。今は澤野盤があるので誰でも聴けるレコードになったが、当時は入手困難で、オリジナルは30万とも40万とも言われていた時期だった。センターラベルに小さい字でスペイン語があるので、たぶんフレッシュサウンドが復刻した盤だと思う。
結局このレコードはオリジナルには縁がなかった。今はもうヤメた。



In Hollywood
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控えめな演奏が持ち味のEardleyも、リーダー盤となると元気良く吹く。そこが聴きどころのレコード。盤には耳マークはあるがRVGはなく、エンジニアは不明。音質は可もなく不可もなく、といったところ。
ebayで300ドルだった。だいたい相場はこんなものでしょう。

Hey There
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これは耳あり、RVGあり。In Hollywoodと較べるとトランペットの音にハリがあってRVGらしさを感じる。ただJ.R.Monteroseのテナーは気に入らない。ない方が良かった。

Prestige(New Jazz)10吋というと、青ラベルとか赤ラベルのように雑音でイヤになることが多いけど、赤白や黄黒でカゼひき盤に当たったことはなく、In HollywoodもHey Thereも正常。ストレスなく鑑賞できる。
ebayで150ドル。相場より安かった理由はジャケットの下部が全割れだったから。

Jon Eardley Seven
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本盤にはRVGはあるが耳はなく、ABもない。どこのプレス工場なんだろう。本盤は爆音盤がゾロゾロある7000番台の中ではさして目立ったレコードではないけど、これを聴くと「やっぱりRVGはこういう音だ」という一種の安心感みたいなものがある。モノラルなのにステレオのような臨場感、音が張り出した感じ。これが日本盤になると、エコー感はあるけど音が奥に引っ込んでしまったような感じになって、ボヤけたような音になる。



本日の結論;Jon Eardleyは癒し系トランペッター

あまりに見事な吹奏で歌伴でも目立ちまくる、どこでも主役のClifford Brownや、一人で突っ込んだ挙句に空中分解しそうになる、ハラハラドキドキのLee Morganのような、強烈な自己主張があるトランペッターとは対極にいると思う。癒し系と自己主張系のどっちが良いとか、そういう問題ではないけれど。

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