有川日記

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言葉の力

信じてしまっている方がおられるようなので……

某記事で夫が無職と叩かれておりましたが、
(※追記・本屋大賞を辞退するきっかけになった記事です。また書かれたのかと
心配してくれた方がいらっしゃいました、すみません.。あの記事以降信じてしまった方が
おられるようなので、という意味です)
うちの夫は会社員です。
そろそろ勤続20年です。
出版業界で私に近いところにニュースソースがある人なら絶対に知っていることです。
特に伏せていることでも何でもなく、インタビューなどでも何度かお答えたしことがあります。

会社でも
「君、無職なんやって?」
「そうらしいですね」
というやり取りがあったそうです。
職場の方が完全に笑い話にしてくださっていたのは救われましたが、
毎日きちんと会社行って働いてくれているうえに私の仕事も手伝ってくれている家人が
事あるごとに無職と叩かれるのはさすがに辛すぎるので。

なるほど、そうなんだなと思ってくださればそれでけっこうです。
掲示板などでのリアクションはなしという方向でお願いします。

まったくのデタラメでも活字になったら信じてしまう人がいるという意味で、やはり
報道・出版の力は恐いものだなと思います。
しかし、言葉は無体な凶器になり得るということを改めて学ばせていただきました。
そういう意味では大変貴重な経験をさせていただいたと思います。
ネットで誰もが自由に発信できる時代ですから、この恐さと向き合っているのは
一般の方も同じだと思います。
私も今まで過ったことが何度もあります。
そして、人として至らない私はこれからは絶対に過たないと断言することもできません。
でも、何度過ちを犯すとしても自分を律しようとすることには意味があると思います。
自分の発する言葉を凶器に貶めないように、言葉の恐さを胸に刻んでこれからも
書いていこうと思います。

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キャンペーン告知〜

文庫版『三匹のおっさん』、おかげさまで重版をたくさんいただいております。
ありがとうございます。

そして単行本で『三匹のおっさん ふたたび』が発売されました。
こちらもどうぞよろしくお願いします。
何と『別冊文春』にシリーズ再開時に掲載された須藤真澄せんせいの「今までのあらすじまんが」を再録!
他力本願にてたいへん豪華です。ますびせんせいご快諾ありがとうございます。

そしてこの『三匹のおっさん ふたたび』の帯にてキャンペーン企画が発表されております。
2012年に発売される

・『三匹のおっさん ふたたび』(3月発売)
・『空飛ぶ広報室』(7月発売予定)
・『旅猫リポート』(11月発売予定)

以上3冊の帯についている応募券3種を集めて応募していただけると

・舞台版『旅猫リポート』観劇券(上演予定:2013年春/東京)

が15組30名様に当たるというものです。
更に抽選に漏れた方にもWチャンスで

・『三匹のおっさん ふたたび』『空飛ぶ広報室』『旅猫リポート』特別カバー版3冊セット

が50名様に当たるという催しを用意しております。
「応募したい!」と思ってくださる方におかれましては、キャンペーン最終作品となる『旅猫リポート』発売まで帯を紛失しないようにお気をつけくださいませ。
詳細はこちら→ http://bunshun.jp/pick-up/3ossan/present.html

ちなみにこの2013年『旅猫リポート』舞台版は、2012年のキャラメルボックスクリスマスツアーとはまた別件になりますのでお間違えにならないようにご注意ください。
キャラメルボックスの俳優、阿部丈二くんと「お互いのスケジュールが合って気が向いたときに本気で遊んでみよう」という割とゆるめのコンセプトで結成する演劇ユニットの第一回公演となります。
ただいま余暇を使って脚本を書いているところです。
公演時期を考えると取りかかりが早すぎる感じがしなくもありませんが、お互いそこそこ忙しいので無理のないように準備期間をゆったり取っています。体壊さんように合間合間でコツコツやります。

ユニットの情報やら何やらもじわじわ準備中です。
『空飛ぶ広報室』発売の頃には何らかご報告できたらいいかな〜、と思っておりますので、「本気の遊び」に付き合っていただける方がおられましたらまた追々チェックしてやってください。

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『ヒア』withキャラメル名古屋公演※追記

キャラメルボックスさんの『トリツカレ男』名古屋公演が明日3/10(土)、3/11(日)で始まります。
http://www.caramelbox.com/stage/toritsukare2012/ticket.html

ロビーの物販コーナーで『ヒア・カムズ・ザ・サン』キャラメルボックス特装版を置いてありますよ〜、
という報せが特装版カバーを飾る阿部丈二くんから届きました。
『ヒア』主演の阿部丈二くんと私のサインがWで入っていると思います。
去年の神戸オリエンタル劇場にて二人で一生懸命内職しました☆

キャラメルボックスと有川浩に興味がある名古屋在住の紳士淑女は名鉄ホールへGO!
『トリツカレ男』、元気で素敵なお芝居です。ぜひ楽しんでいらしてください。
丈二くんも『流星ワゴン』とは打って変わった役どころで出演しています。
「ええっ!?」と思わず二度見しました。幅が広いにも程がある。

そして去年『ヒア』特装版のために神戸に来ましたと仰ってた名古屋の読者さんはごめんなさい。
お友達の分まで買ってくださってました。他にもそういう方いたのかしら。
新刊時期に手に入ったということで何とぞご容赦いただければと思います。

ところで『県庁おもてなし課』の印税寄付ですが、今年の3月で赤十字が窓口を閉じるとかいう話で
せっかく4月出来重版がかかったのにどないしょうと思ってたところ、無事9月まで延長になりました。
引き続き寄付に突っ込んでまいります。
こうして寄付が続いているのも読者さんや書店員さんのおかげです。
本当にありがとうございます。


追記
『ヒア』特装版、Wでサインを入れたものが東京公演時になくなってしまったらしいので、
名古屋販売分に関しては丈二くんのサインだけになります。
丈二くんは「先生の本に僕のサインだけだと申し訳ないので売るのやめときましょうか?」 
と気にしてたんですが、キャラメルの公演観に来る人はキャラメルファンだろうし
むしろ私のサインのほうがついでのおまけであろうよ、ということで売っていただくことに。
そんなわけで、もしかすると名古屋限定かもしれない主演俳優単独サイン入りバージョンです。
よろしくお願いします。

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本屋大賞について

http://www.kadokawa.co.jp/company/news/index.html?id=108
本当なら黙ってそっと辞退できたらよかったんですが、本屋大賞の方針により辞退の事実は公表してほしいとのことでしたので(また、お問い合わせも多数いただいたようなので)、このような運びになりました。

問題の記事ですが、去年のノミネート時に私が同じ版元からノミネートされた他の作家を妨害した、というような記述があったそうで、作家側からそうした工作がまかり通るかのような印象を持たせる記事が出ることは本屋大賞に悪いイメージを与えることに他なりません。
内容自体は事実無根ですが、私の名前を使ってそのような記事が書かれてしまった以上、本屋大賞にご迷惑をかけないためにも本屋大賞に関わるべきではないと関係各所との相談のうえ判断しました。

実際、今年は本屋大賞事務局と角川書店に雑誌ライターを名乗る人物から不審な問い合わせが入ったそうで、辞退しておいてよかったというか何というか……
ともあれ一部ライターに私が目をつけられてしまったことは確かなようですので、今後は本屋大賞は応援する側に回らせていただくということで何とぞご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。

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行く年来る年ならぬ

知らぬ間に既に行った年来た年となりました。明けましておめでとうございます。

行った年。
いろんな形で評価していただきましたことにあらためて御礼を申し上げます。
へこたれることもあるし打ちのめされることもありますが、それでも作品を受け止めてくださる方がいるんだと
いうことに勇気をいただいています。ありがとうございます。
これからも「平たく面白く」をモットーに頑張りたいと思います。

派生した映像作品のほうもいろいろ評価を受けたようで、原作を見出してくださった映像化チームの
皆さんが報われたことが何より嬉しいです。
年末は報知映画賞で宮本信子さんが助演女優賞に輝きました。
おめでとうございます。
余録で授賞式も拝見しました。久しぶりに映画阪急チームに再会できて嬉しかったです。
相変わらず皆さん仲良しでした。
「私このあと仕事で愛菜ちゃんに会うから、みんなで寄せ書きしましょうよ!」とパンフレットに
全員の寄せ書きを集めて帰られた中谷美紀さん。
宮本信子さんとは同じグラスでシャンパンをシェアするという「何がどうしてこうなった」状態の
光栄をいただきました。いやー、人生何が起こるか分からん。
(撮影用にシャンパンを渡された宮本子さんが私にも勧めてくださったのですが
シャンパンが撮影用しか用意されていなかったと知るや
「じゃあグラスの反対側からお飲みなさいよ! こっち口つけてないから!」と
更に勧めてくださったのでした。何という気さくな大女優)

来た年。
今年も倒れるときは前のめりで行きたいと思います。
人間は変化する生き物です。作家も人間である以上、変化します。
しかし、いつも“今の”自分が面白いと信じるものを発信しておりますので、
アンテナの周波数が合う方が受け止めてくださったらこれに優る幸せはありません。

近刊の『ヒア・カムズ・ザ・サン』ももちろんそうです。
これを書けたことが週刊文春で連載中の『旅猫リポート』に繋がっています。
作風がお気に召さなくなったという方をお引き留めすることはできませんが、
これはこれでアリかもと思って下さる方は、これからも一緒に楽しんでいただければと思います。

そして新春一発目のお仕事ですが、掲示板でも既にご報告がありましたように、
浅田次郎さんの文庫解説を書きました。

・1/4 『草原からの使者 沙高樓綺譚』(浅田次郎著/文春文庫)

綺羅星のごとき綺譚が詰まった素敵な文庫です。
手に汗握ったり、狐につままれたようになったり、どれも面白さは保証付きですが、
自分の心に素直になって「一番好きだ!」と思った一編を特に語らせていただきました。
皆さんのお気に入りはどの綺譚になるのでしょうか。

(けっこう大きくなるまで「狐につつまれた」だと思っていた人は恥ずかしくないので正直に手を挙げてください。
私は二十歳くらいまでつつまれてました。ほわほわでした)

ちなみに解説で取り上げた一編は、女性編集さんから「私もこれが一番好きです!」と
熱い支持を集めたそうな、どっとはらい。

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