ブラット親爺のつっこみ映画評

映画はつっこみながら観るのが面白い。

全体表示

[ リスト ]

『スカートの翼ひろげて』は、女の一生戦中編と言えんこともないけど、やっぱり、たわいない青春ものや。

スカートの翼ひろげて(1998)イギリス THE LAND GIRLS
監督:デビッド・リーランド
出演:キャサリン・マコーマック、レイチェル・ワイズ、アンナ・フリエル

時代背景は第2次世界大戦のまっ只中、ロンドンが空爆され始めた頃の映画なんやが、死と隣り合わせの戦場ものやのーて、銃後の若い娘たちの話やから、のどかとゆーか、ちんまりしてるとゆーか、まぁ、イギリスの田園風景が美しかったんで、大負けに負けといたろか。ちょっと驚いたんは、戦後の日本の農村の兼業化の立て役者ゆーか、農家の跡取り息子の農業離れの一因となったとも言えるトラクターが、戦争前にイギリスにはすでにあったゆーことや。

田園風景で思い出したんやが、数年前に大阪と奈良の間に立ちはだかる生駒山の土手っ腹をぶち抜いて、大阪市内から奈良市内まで高速道路がつながった。おっちゃんも奈良へ行く用事があったときに通ったんやが、最初のトンネルを抜けて次のトンネルに入るまでの間に突如としてなつかしい田園風景が現れたんや。ちょうど秋やったんで、ピーカンの青空の下、刈り入れ前の黄金色の稲穂が波打って、それはもー美しい田園風景やった。おっちゃん、なんでこの風景がこんなにビューティフルなんか考えたんやが、すぐに答えが分かった。

要するに、道路際や田圃の中に目障りな看板がひとつもないんや。日本の道路はどこもかしこも看板だらけや。ところがこの区間にはこれまで道路が通ってなかったから、日本の田舎の景色が温存されとったんやと思う。ただ、現在もあの頃のままとは思われん。不細工なデザインの看板がにょきにょき林立しとるんとちゃうやろか。。。

看板屋のおやっさんは目立ってなんぼやと思てるのかも知れんが、けばけばしいだけやのーて、明らかに神経を逆なでするよーなデザイン(あれはデザインとは言えん)の看板が多すぎる。下手なイラストまがいの絵ェ描くな。もうちょいマシな書体使えよ。社名や店名がでかすぎるんちゃうか。○○歯科とか□□医院とか、近所の住人しか来んねんから、そんなでかい看板いらんやろ。

看板も悲惨やけど、建物も悲惨や。日本人は、景観に関してはあんまり気ィにかけん国民なんやろか。ヨーロッパは異常なまでに景観を大事にする。あれも行き過ぎると全体主義に陥るキライがあるけど、目障りになる看板や建物は、やっぱりない方がエエと思うな。京都は比較的景観にうるさいよーやが、あのローソクみたいな不細工な京都タワーが出来たときに、おっちゃん、こらアカンと思たで。それに、子供っぽいデザインの京都駅ビルも、衝立みたいで景観ぶち壊しやないか。その点、まだ奈良の方がまだマシかも知れんな。

戦後の新建材で作られた建物は、さらの内は何とか見られるが、古なると目も当てられんほどみっともなくなってしまう。いくら国全体が貧乏やったとはゆーても、大工さんや工務店のおやっさんは、もーちょっと景観を気にせなあかんかったんちゃうか。安もんは安もんでも、古なったらそれなりの味がでてくる建材があったはずや。ブリキやプラスチックの波板やプリント合板、リシン吹き付けの壁、ブロック塀、ケバいグリーンの金網なんかが、景観をぶちこわしにしてしもた。関係ないけど、大阪ドームの水色のフェンスの色もなんとかならんやろか。。

ぼちぼち映画の話に戻らんかい!とつっこまれそーやから戻ると、3人の女の子(ゆーても、20代半ばやからガキではない。3人ともなかなかの別嬪さんや)が、Women's Land Army(農業促進婦人会)のボランティアに志願して、息子やオヤジが従軍してて人手が足らん農家の手伝いに行くLand Girlになるんやが、、日本でゆーたら女子挺身隊のよーなもんかと思ったが、こっちは無理矢理引っ張って行かれたよーやから、ちょっとちゃうな。

この映画の原題は『The Land Girls』なんやけど、それを『スカートの翼ひろげて』とゆー文学的な邦題つけた配給会社の、こんなどーってことない映画をそれなりにひょっとしたらおもろい映画かも知れんと錯覚させるテクニックは、そーとーなもんや。この邦題とDVDの写真だけみて、てっきり3人の女が度重なる逆境にめげず、あのスカーレット・オハラみたいにたくましく生きていく女の一生もんと、おっちゃんも勝手に思いこんでしもたがな。ま、大負けして、女の一生戦中編と言えんこともないこともないけど、やっぱり、たわいない青春ものプラス女同士の友情話やな。

◆◆ネタバレ注意◆◆で、筋としては、ここの農場の息子ジョーがこの3人の女の子と次々に関係をもつとゆー棚ぼたの艶福話なんや。と書いたら文句ゆー人がおるかもしれんが、はっきりゆーて、話は下半身に集中しとった。いくら恋は女の主食やゆーても、戦時中の非常時にアレにしか関心がない女ゆーのんも困ったもんや。とはゆーものの、ポルノまがいの映画ではないけど。。。

それにしても、もーちょっと修羅場とか愁嘆場とか土壇場のどんでん返しとかが用意されててもよかったんとちゃうか。クライマックスゆーのんがまったくないから、ハラハラもドキドキもせん、多少は良心的やけど、根っからの淡々狸映画やった。◆解除◆

ウディ・アレンの『ラジオデイズ』では、戦時下のニューヨーク、『フェリーニのローマ』では、戦時下のローマが舞台やった。この映画の舞台は戦時下のイギリスの田舎やけど、3つの映画に共通してるのは、「向こうさんは戦争中といえども結構生活を楽しんどったんやな」とゆーことや。日本はどーやったんか?実際のところ彼我の差はかなり大きいよーな気がするけど、これって市民社会の成熟度の違いやろか。。。

3人の女の子はそれぞれ出身階級が違うんやが、上流階級と中産階級、労働者階級出身の娘が、きっとそれぞれの階級ならではの典型的な喋り方をしてるんやろ。日本人でゆーたら、初等科からの学習院出のお嬢と、山の手の国家公務員家庭の子女で、司法試験一発合格のキャリアウーマンと、下町生まれで美容専門学校卒のおねーちゃんとゆーとこか。。。

発音やボキャブラリーの違いが日本人のおっちゃんにはさっぱり分からんかったが、美容師やとゆー娘の台詞はときどき男言葉にしてあったから、たぶん、めっちゃ乱暴な物言いをしてたんやろ。この辺は吹き替え版の方が多少はニュアンスが伝わったんかも知れん。。。

閉じる コメント(0)

コメント投稿
名前パスワードブログ
投稿

閉じる トラックバック(0)

トラックバックされた記事

トラックバックされている記事がありません。

トラックバック先の記事

  • トラックバック先の記事がありません。


.

f_f*cat
人気度

ヘルプ

Yahoo Image

  今日 全体
訪問者 0 3672
ブログリンク 0 6
コメント 0 148
トラックバック 0 62

ケータイで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

URLをケータイに送信
(Yahoo! JAPAN IDでのログインが必要です)

1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

標準グループ

登録されていません

開設日: 2005/3/29(火)


プライバシーポリシー -  利用規約 -  ガイドライン -  順守事項 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2012 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.