日本経済クリニック:診断と処方箋

将来不安は杞憂、株価は基調として過小評価、インフレターゲットは危険

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日本経済の規模と物価の現状と過剰流動性

 本当はグラフでを見せるといいのですが、日本経済の大きさはバブル期に比べても100兆円ほども大きくなっています。景気が多少悪くなっても、マスコミが騒ぐほどの大袈裟な低下ではありません。現在の日本のマクロ経済の規模は、1995年の価格で計った実質国内総生産が560兆円強です。勿論この大きさは米国に次いで世界第2位です。
 物価は、バブル崩壊以降下がり続けてはいますが、それでもバブル発生の初期よりは下がっていません。したがって、物的な生活水準は史上例を見ないほどの高水準にあります。失業率が高い主な原因は、企業の事務部門がかなりの程度までコンピュータ化されたことでしょう。かって言われたように、労働時間を短縮するための国際的な話し合いがもっと真剣に考えられるべきでしょう。それでなくても世界の市場経済は、これから供給過剰の方向へ向かう可能性が高いのです。
 過剰流動性の問題も深刻です。マクロ経済の規模を考慮した民間の貨幣量は、現在考えられないほどの過剰状態です。現金通貨の存在量の国内総生産に対する比率は、バブルの最盛期でも約0.8でしたが、最近では約1.4間で上昇しています。その多くは、銀行の貸金庫や「たんす預金」として眠っていますが、物価が上昇する気配でもあれば、一挙の暴れだして、インフレに火をつける恐れがあるでしょう。インフレ・ターゲット政策には賛同できません。

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