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このブログを初めて早いもので10年がたってしまった。
いまだに、花被片(花びらやガクのこと)が8枚のものがカザグルマ、6枚のものがテッセンなどと書かれている園芸書や植物図鑑がありますが、それは間違いです。
そういった本を書く植物学者や園芸研究家と言われる人たちがいかに勉強しない人たちかを考えると、もうため息が出るくらいに呆れます。
いまや絶滅危惧生物となってしまった野生のカザグルマ(Clematis patens)にはいろいろなタイプのものがあって、花被片が8枚の個体が多いものの自生する地方によって花被片が6枚のものから100枚以上に及ぶ八重咲きのものまで様々なものがあります。
また、四季咲き性のものもあって、夏に咲いた花は多くの場合花被片が6枚です。一方、中国原産のテッセン(Clematis florida)は、普通6枚の黄緑色の花被片を持ちます。
カザグルマとテッセンは、形質上非常に大きな違いがあって、なかでも最も解りやすい違いは、カザグルマの葉が普通ハート型の三つの葉に分かれる三出複葉(または、もう一度分かれた二回三出複葉)なのに対してテッセンの葉はヨモギやセリの葉のように細かく切れ込みの入った複雑な構造になっているということです。その他、花の咲き方にも大きな違いが見られますが、それは後日画像を使ってご紹介したいと思います。
さて、みなさんがお持ちの大輪系クレマチスの葉はどちらでしょうか? ヨモギの葉に似ていますか?多分三枚(または見かけ上9枚)に分かれているものが多いと思います。つまり、花被片の数にかかわらず形態上から大輪系クレマチスの殆どは日本の野生植物のカザグルマを基本親として改良されたものと考えられます。
ところで、中国ではクレマチスの仲間のことを総称して鉄線(てっせん)と呼びますが、これは日本人が感じる音感はどうあれクレマチスのツルをサビた鉄の線(針金)にたとえたもので、役に立つもの以外にはあまり興味を示さない実利主義的というか、つまらない趣きのない呼び方だとぼくは思っています。
それに対して、古代の日本人たちが命名した風車(かざぐるま)という名前は、静かな空気の中では凛と咲いている美しい形を表現しているとともに、風が吹いたらクルクル廻りだすような大きな躍動感を感じさせる趣きにあふれた素晴らしい名前だな〜と率直に感じています。
それから、クレマチスの花は花びらではなくガクだという記述をよく目にしますが、ガクと花びらはどちらも葉が変化したもので、構造的にも発生的にも同じものです。そのため、どちらも花被片(かひへん)という一つのものに分類されます。ただ、両方あるときに、外側にあるものを外花被(ガク)内側にあるものを内花被(花弁)と便宜上呼んでいるに過ぎません。
日本人はガクか花びらかにこだわりますが、科学的には無意味なことと言えます。とくにキンポウゲ科のような原始的な双子葉類やユリの仲間の場合は、外花被と内花被に区別がないものや外花被の方が美しいものも多くみられます。
※ このブログも既に9年目を迎え自分でもよく続いているものだと驚いています。やはり書きたいときかけるときに書く、というマイペースを守っているのが良いのだと思います。
ところで、ある方から「画面がまぶしくて画像や文字が見にくいよ〜」というご意見がありましたので、ちょっと変えてみました。ご意見等ございましたら、どうぞ自由にお書き下さいまし。
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